Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

TOMIX N-1001-CL PWM改造①

先日完結したTOMIX電気設計検証最終回でPWM周波数改造を試み、モーター唸り音でNGでしたが、超スローの魅力捨て難く再チャレンジしました、 1-2kHzは人の耳の感度が最も高い音域なので、思い切って50-100Hzまで下げたらどうなるかの発想です。


第一章:実験内容と目的
1-1. PWM周波数の低周波化実験
今回の実験は延伸線用自作PWM電源設計の予備実験を兼ねています。 この改造は読者の皆さんへはお薦めしません、もっとも自己責任で実施されるのは止められません。

最初に手持ち無極性コンデンサで一番大容量の0.47μFフィルムコンデンサをC103並列に接続し、オシロスコープで周波数を確認しました。

速度調整ボリューム中央での計測結果は4V振幅、発振周波数93.4Hzでした。 早速給電するとスローが良く利き、音は少し聞こえますが低音でコンプレッサー作動音の様で我慢できるレベルでした。 ところが速度調整ボリュームMinでも音が鳴り止みません。

速度調整ボリュームMinの発信波形は少し周波数が高い96.2Hzでした。 音がするだけで走行、ヘッドライト点灯せず実害はありませんが気になります。

DCフィーダー出力のスパイク状ヒゲが音の原因です、速度調整ボリュームMax側を確認すると、遊び20%が5%に減りこちらもヒゲが出ています。 TOMIXは三角波とVcompを電圧比較(コンパレート)する基本方式ではなく、ダイオードをコンパレータ代用に使う変則方式なので、発振周波数1/200の変化に対応できない様です。

ヒゲを拡大するとパルス幅40μsec、PWM周波数の1/250、実効平均電圧0.05Vなので音を除けば実害ないと確認できました。 対策は後回しにして周波数検討を先行します。

更に発振周波数を下げるべく0.47μFに0.22μFを並列接続しました、周波数切替用トグルスイッチも一緒に付けました。 発振周波数は60Hzに下がり、音は若干小さくなった様ですが、ブーンという耳障りな音質に変わり、NGの判定をしました。

人の耳の周波数による音量感じ方の特性図で、微小音は一番下です。 赤星1-2kHzがNGだった理由が解ります。 96Hzより60Hzは小音量のハズですが、音質は別要素です。 50Hz辺りが下限と考えてましたが、特性図から更に下げる実験を行いました。

2.2μFフィルムコンデンサを入手し、付け変えてみました。

周波数26.7Hzと可聴周波数下限に近付きましたが、ヘッドライトLEDチラツキが見えてNG、ジジジというモーター作動音が聞こえこれもNG、60Hzブーン音もモーター作動音だったと思われます。 結論として約100Hzで音を許容するしかなさそうです。


筆者が低周波PWMにこだわるのには大きな目的があります。


1-2. TOMIXとKATOで異なるPWMの使い方
TOMIXは『常点灯』をPWM機能として前面に打ち出しています。 停車中点灯可能な事は大きなユーザーメリットであり、特に夜景は常点灯がないと実感が損なわれます。 


一方KATOはPWMをスロー走行性・滑らかな加減速手段として使ってます。 筆者所有ハイパーD、後継器DXは実質的に常点灯対応ですが、ユーザーへ訴求してません。 TOMIXは顧客視点の商売上手、KATOは技術重視の広告下手だと感じます。

主な特長(抜粋)
● 起動電圧調整ボリュームとあわせ、コントローラー(スピードダイヤル)のレンジをフルに活かしたきめ細やかな速度調整が可能。
● 車両のライト類は停車時または低速時から明るく点灯。


KATO製品HPを見ると、『常点灯調整ダイヤル』を『起動電圧調整ボリューム』と表記し、常点灯機能は1行サラッと触れているだけです。 背景はスロー走行性改善を目的にKATOロコにはコンデンサが装着されており常点灯できないからだと思われます。


1-3. KATOロコのスロー走行性とPWM
露太本線所属KATO DC車両は常点灯可能ですがスロー走行性は良くありません、蒸機はスロー走行性良好ですが常点灯できず、動画撮影では唐突に発進する印象になります。 そこで動画撮影用にTOMIX N-1001-CLを使用してますが、とても困る事があります。 スロー走行でヘッドライトが点灯しないのです、何故でしょうか?。

KATOロコ装着コンデンサの働きを説明する概念図です、直流運転の場合は約1.5Vで走行開始します。 青色がPWM出力です、常点灯域ではパルス幅が狭く、LEDは応答してもモーターは応答できません。 コンデンサは給電されたPWM波形を平滑化し赤線の波形でモーターとLEDに供給します。 点線・実線それぞれの場合の動作を説明します。


★点線の場合
平均電圧が走行可能電圧1.5Vより低くても、1.5Vを越える時間が一定値以上になると、モーターが応答し始め微速前進します、つまりスロー走行性が改善します。
★実線の場合
平均電圧が走行可能電圧1.5V時は、三角波のピーク電圧が高く直流運転と同速度でかつ安定走行します。 しかしピーク電圧がLED点灯可能な3Vを越えるまでヘッドライトは点灯しません。(三角波なので直流運転より早く点灯します)


KATOロコを常点灯する為、コンデンサを外す技法が一般化してますが筆者は未採用です。 コンデンサを外すとスロー走行性が大幅に悪化するからです。 KATO DCと同程度になると推定します。

1-4. 低周波PWMのマジック 
常点灯とスロー走行性両立の切札が低周波PWMと考えています。 20kHzに対し100Hzは1/200、PWMパルス間隔もパルス幅も200倍になります。 20kHzでは平滑コンデンサがないと応答しないモーターが100Hz以下の低周波なら応答するからです。


またコンデンサの効果も1/200になり。スロー走行でもヘッドライトが点灯します。 PWM周波数切替スイッチを追加し、シチュエーションにより選択可能にすれば、コンデンサを外しても常点灯とスロー走行性を両立可能です。[続く]


ではまた。

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。