わらぶき農家の製作②屋根加工とウェザリング
最初は製品状態では実感に乏しいわらぶき屋根の加工です。
フラットアースをタミヤ水性カラー溶剤で3-4倍に薄めます。 主目的は塗装ではなく、質感表現材固着なので溶剤を使います。
ここにモリーンリアルサンドブラウン2摘み、ナチュラル1摘みを加えて良く混ぜます。
太筆でなすり付ける感覚で屋根全体に塗ります。 塗り終わったら乾かない内にブラウンを少し高い位置からパラパラと屋根に降らせ、一昼夜完全乾燥させます。
乾燥させた屋根の拡大です。 表面がザラザラし、テカリが消えてわらぶき屋根の質感が出てきました。
ウェザリングを加えます、フラットブラック・ダークグリーン・フラットアース薄め液をムラ塗りしては乾かしを繰り返しています。 手入れが行き届いたわらぶき屋根ならこのままで良いのですが、経年劣化の証を加えたいと思います。
昨年7月、五能線沿いの旧道巡りで見かけたわらぶき民家です、見事なほどに草が生い茂っていました、表面もケバ立って白っぽくなっています。
少々草を生やし、リアルサンドナチュラルでケバ立ち表現を加えた両面です。 わらぶき屋根外観はこれで完成です。
引き続き建物本体のウェザリングの現状です。 チョイ紅葉樹は見た目より写真にすると効果が薄まったのですがこちらは逆、やり過ぎに見えてしまいます。
正面です、壁のウェザリングは屋根と同手法です、乾きが遅く夏場の数倍時間がかかります。 縁側と建具のテカリ消しと縁の下はウェザリングマスターを使っています。 庭石と土台のテカリは地面製作時に修正します。
裏面です。 面相筆で描く様に、あるいは水滴を付けシミになる様に汚しています。
厨房側側面です、古びて汚れた羽目板の雰囲気を狙っています。 写真拡大して左手壁にスコップレリーフがあるのに気付きました。
物置を撮影用に仮組みした状態です。 物置は壁をフラットアース、屋根をマホガニーで塗装してからウェザリングし、更に面相筆で描いて廃れた雰囲気を演出しています。 延伸線東基台設置時はこちらが正面になるので、念入りに(?)お化粧しました。
ではまた。