Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

【臨時更新】当社電気何でも相談室への質問

【慌て者講師からのお詫びと訂正】2023.04.06
図3と図5のフィーダー向きにミスがあり、ギャップ車輪通過時にショートが発生するので修正しました、スミマセン。

4月4日拙ブログコメント欄へ『ykhm9330』さんから質問が届きました。 鉄道模型を始めた当初誰しもが悩む共通の問題ですし、文書回答でご理解いただくのは非常に難しいので、ブログ記事で回答する事にしました。

2重エンドレスにポイント4個で渡線2ヶ所、双方エンドレスを渡線で相互乗入れして自由に走行させたいが、ポイント切り替えると電車が止まってしまう。 ギャップが必要な事は解るが何処に設置すれば良いか解らないのでアドバイスして欲しいという質問です。


電源2台と書いてありますが、どの様に使うのか解りません。 またレールがTOMIXなのかKATOなのかPecoなのかも記載はありありませんが、基本は全て同じなので、必要に応じて注記し解説を薦めます。

質問いただいた線路配置を模式化しました、実際に複線エンドレスなのか二つの単線エンドレスが渡線2ヶ所で繋がってるのかは無関係です。 ポイント切替で電車が止まってしまう原因は二つ考えられます。

原因1番目はギャップを設置せず、ポイント切替でショート事故が発生して電源保護回路が作動して電車が停止するケースです。 Pecoレールの場合100%発生しますが、TOMIXやKATOは1電源の場合に限り、ポイント内部スイッチでショートしない設計になってます。


◆ギャップ設置法
完全選択式のTOMIXといえども、二つのエンドレスにそれぞれ電源を接続すると、ショート事故が発生しますのでギャップが必要です。 例え現在1電源運転でショート事故が発生しなくても、将来2電源2列車運転を考えるなら、ギャップの設置を強くお薦めします。

ギャップはポイント分岐側が対向する位置に必要です、ポイント直進側か曲線側かは無関係です。 この模式図線形でそれに該当する場所は渡線ポイント対向部なので、この場所の両レールジョイナーを絶縁ジョイナーに替えてギャップを設置します。


【参考】ギャップ設置法は、ポイント電気講座②ルーツから学ぶで解説してます。


◆フィーダー設置法
鉄道模型用ポイントは根元側(トング側)の⊕⊖をポイント開通方向へ伝える様に設計されてます。 従ってフィーダーを正しい位置に設置しないと、ポイント切替で給電が途絶え走行中電車は停止します。 『ykhm9330』さんの悩みはこれかもしれないと考えてます。

フィーダーはポイント根元側から給電する位置に設置します。

例えばフィーダー設置法に反し図4の設置では、フィーダー両側ポイントが非開通時に内回りエンドレスが非給電になり走行中電車は停止します。


【参考】フィーダー設置法は、ポイント電気講座③ギャップとフィーダー設置法で解説してます。


◆『ykhm9330』さんへのアドバイス
貴レイアウトを1電源で運転する場合、以上説明した様に将来に備えて渡線2ヶ所にギャップを設置し、フィーダーを正しい位置に設置して1本にまとめて電源に接続すれば、ポイント切替により電車が停止する事なく、全線どこでも自由に運転が可能になります。


しかし2ヶ所のフィーダーそれぞれに電源を接続して2列車運転をお考えでしたら、話は全く別です。 ギャップ設置でショート事故は防止できますが、自由な運転は楽しめません。

鉄道模型電車は前後の台車から⊕⊖の給電を受け走行します。 電源2台の走行方向を揃え、速度調整ダイアルを合わせても、渡線で必ず停止します。 電動車2台編成なら引っ掛かりながら強引に通過するかもしれませんが非実感的で実用外、渡れない渡線になります。

2電源2列車運転を楽しむにはキャブコントロール方式採用が必要で、模式図線形のミニマム例を示しました。 ギャップ2ヶ所増設して使用頻度の高い区間をF3に独立させてます。 点線の様にポイント2個追加したり、エンドレスが長ければ2分割すれば運転バリエーションが増えます。 F1/F2/F3に2回路スイッチを設け、電源1/2選択可能にすればOKです。


なお、ギャップ設置法とフィーダー設置法は電源台数や制御方式に係らず不変です。 拙ブログにも関連記事が多くありますので参考にしてください。 お役に立てば嬉しいです。


ではまた。

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