Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

半世紀前のTMS 1967年5月号➋

昨日2月5日も真冬日でした、雪が少ないのは有難いですが、シーズン真冬日日数が2桁になりそうです。 TMS1967年5月号紹介の続編です。

【TMS1967年5月号】


4.作品グラフ&製作記-3 Nスケール自由形荷電
この号の作品グラフと製作記3番手はNスケール自由形無蓋荷電です。

製作記によると全真鍮製で、工作上の使用板厚制限は同じですから、どうしてもボテッとした印象の仕上がりになるのは仕方ありません。

作者はN黎明期に次々と自作車輛を発表したN車両製作の先駆者で、筆者記憶によると最初はKATO C50/オハ31系発売1年未満のキハ20でした。 失礼ながら熟練モデラーでもここまでかと、N自作車両の困難さと限界を感じ、車両いじり楽しむには16番だと思いました。

【当社で活躍してた頃のKATOキハ20系】
その少し後にKATOキハ20系が発売され、プラ成形技術による精巧なディテールに驚嘆しました。 これでHL/TL/室内灯が点灯すればNで十分と思わせる出来で、すぐに実現され今日の隆盛に続いてます。 最新車輛はキハ20が前世紀の遺物に見えるほどの出来栄えです。

 

さて工作記、[欲しい物は欲しい]⇒[ない物は作るしかない]⇒[その為の苦労を厭わない]という鉄道模型マニアの面目躍如です。 当時入手可能だったKATOミゼットモーターが荷台/床下一杯に収納されてます。

コチラが設計図面、16番箱物で床下伝動で室内製作が流行り出した頃です、どうせ作るなら誰もやらない(できない)事に挑戦するのも、今も昔も変わらぬマニア心理の様です。

動力台車は103系部品を加工して床下伝動方式に改造してます。

旧型電車に103系DT33は似合わないと軸離が2mm長いTR11台車を寸詰め加工して取り付けてます。 初期のN用台車は真鍮ドロップ製で切って削って半田付け、頭が下がります。 

車体は0.3t真鍮板、妻板は曲げ加工後窓抜きと簡単に書いてますが、0.3t真鍮板切断すごく難しいのです。 筆者経験で0.5tは切れても0.3tは糸鋸刃を折るだけでサッパリでした。

前図のカプラー(本写真左端)は活字を糸鋸で自連型に切り出しヤスリで仕上げた物です。 今後この様な自作N車両は登場しないでしょうね。

この号に掲載されたKATO製品リストです。 この荷電にはミゼットモーター、DT33伝動ユニット、TR11台車、計¥1400が使用された訳です。


5.作品グラフ-4 EF53
作品グラフ4番手は製作記なしのEF53です。

形式名と軸配置から貨客両用EF13/EF15と基本設計を同じくする旅客用デッキ型強力機と思われますが、EF53には全く馴染みがありません。

下回りは鉄道模型社製EF58キット加工、上回りは市販エッチング板加工の作品です。

両端とモーター間に大型ウェイトを積んだ2M全軸駆動の強力機です。


6.機関庫を作る-2
K氏木造機関庫製作記の2回目です。

2回シリーズと言っても前後編でなく、1回目で全体アウトラインを、2回目で製作に必要な詳細を紹介するスタイルです。

側板と妻板は木材質感を出す為に桐板製です、1mm厚2枚を木目90度に貼り合わせ反りを防止してます。 様々な表面形状の工作用プラ板が簡単に手に入る現在と環境が違います。

コンクリート土台に見立てた3x3mm4本は桧棒です、他にも1..5x1.5mmチャンネルとか図の2x1mmや1x1mmの木製材料が出てきます。 当時は工作材として市販されてた様です。

組み上がった側板、3mm幅にケント紙を貼り込んだ羽目板表現です。

屋根構造がこちら、ベースは1.5mm厚桐板、屋根表面は真鍮波板です。 煙出し屋根から庫内の灯りが漏れる再現をどうするか悩まれ、最終的にめくらにしてます、筆者も木造機関庫製作で悩みましたので良く解ります。

妻板上部から漏れる庫内の灯りが何とも言えません、側面窓の逆T字型桟も夜景に表情を加えてアクセントになってます、真似るかな。

全長274mmなので2両が悠々と収まる堂々とした機関庫です。 でもNスケール換算すると146mm、当社木造機関庫152.5mmは長すぎた?

【倉元駐泊所木造機関庫】・・・過去記事より転載
豊富な素材に恵まれた現在の工作なので、手間はK氏機関庫の1/3程度だと思います。 単調になり勝ちな側壁をリブ付きにしたのが正解、筆者工作では上出来の作品です。


ではまた。

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