Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

風景改修のはなし

今回は『撮影ポイントと風景製作』シリーズの番外編、撮影ポイント画像違和感が発端となり風景改修に至った建設裏話です。 多分これまでブログ上では非公開と思いますが、最近忘れっぽくなってるので保証の限りではありません(笑)

【露太本線南東部】
改修したのは生野から中山平へ向かう小川鉄橋先、トンネルから出た線路と複線状になる部分です。 トンネル側は急斜面、線路下も石垣で河原に続く回廊の様な地形です。

【『田園風景-3』より転載】・・・2016.02.07更新
基台高400mm区間なので50mm木製ブロック路盤に2mmコルクマットを敷き、ユニトラックで線路敷設してます。

風景が7割方完成し試運転の様子です。 実はこの時、小川鉄橋こちら側の30度カーブにカント付け忘れに気付いたのですが、擁壁を外してやり直さずそのまま進めました。

一旦この形で風景完成しました。 しかし急がば回れとは良く言ったもの、その後大きな問題が撮影ポイント画像から明らかになり作り直しました。

【校庭撮影ポイントからー1】
小川へ向け緩やかに下る農道とワラボッチが並ぶ段々水田は、思い入れを持って製作した風景です。 しかし背景になる対岸の擁壁が平板で単調、特に夕景で顕著に見える擁壁の折れ目が実感を大きく損なってしまいました。

【校庭撮影ポイントからー2】
中山平から列車がやって来ます、機関車すぐ前の擁壁折れ目がとても気になりますし、30度カーブならカントで少し傾いてくれないと雰囲気今一歩です。

【校庭撮影ポイントからー3】
そして改修を決断させられたのがトンネルから出る列車の画像、擁壁の中から列車が飛び出した様に見え、折れ目も含め摩訶不思議な屏風のイメージになってしまいました。

【改修中の擁壁】
そこで折れ目のある擁壁をベリベリ引き剥がし、30度カーブにカントを付けました。

【落石止め】
校庭撮影ポイントからそこがトンネル出口と解る風景にする為、落石止め設置を決め、0.8t板紙、2mmプラ角棒、2x10mm工作材で自作しました。 縦柱にはH材を使わずプラ角棒骨組みに板紙を貼ってます、手摺金網は網戸余材の流用です。

【試行錯誤した落石止め塗装】
夕陽を浴びて鋼鉄製部材が鈍く照り返す様にメタリック塗料を含め何度も塗り重ねて狙いの風合いを出しました。 剥がした擁壁の替わりには骨太のコンクリート擁壁をカーブに沿わせ、展開図扇形で自作し設置しました。

【風景改修後】
この風景改修により現在の姿になりました。 落石止めを中央に左側は古い時代の自然石擁壁、右側はコンクリート擁壁と、形状に加え色調も意図的に変えました。

【改修部を通過する急行ろふと】
この角度から改修部を見ると、折れ目をなくしたコンクリート擁壁の微妙な形状や。30度カーブに追加したカント(道床外側最大1.6mm)が解ります。

【校庭撮影ポイントからー4】
この改修で校庭撮影ポイントからの眺めは大きく改善され、風景がトンネル出口を語ってくれますし、平板さが消え変化に富んだ存在感のある風景になりました。

【校庭撮影ポイントからー5】
夕景では狙い通り落石止め手摺や鋼鉄製構造材が鈍い光を放ってくれました。 サッパリ再生回数が伸びない動画ですが、よろしければご覧ください。

Nゲージレイアウト国鉄露太本線07「晩秋の田園夕景」


ではまた。

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