Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

10年目の露太本線 着工時と現在

前回レイアウト建設を思い立ってから建設着手するまでの用地選定や風景と基台の設計プロセスと、レイアウトルーム立地条件を紹介しました。 今回は10年前2013年3月末の床と基台設置工事完了時と現在の姿をエリア毎に対比し、全体像を理解していただきます。


ただし10年前と同アングルで現在の姿を撮影しても、鉄骨柱が邪魔し風景が欠けて解り難いので、鉄骨柱脇から左右2枚に分けて撮影しました。 また各エリアの配置ストラクチャと風景製作については昨年末に連載した『建設中の露太本線➊~⓱』を参照してください。


★南側
最初はレイアウト南側のBefore/Afterからです。

左が750mm幅東基台、鉄骨柱付近に450mm高と400mm高の段差が見えてます。 中央奥が450mm幅400mm高南基台で天井が迫ってます。 右が450mm幅450mm高西基台の一部、床と基台だけ完成で、前後左右及び上方は元の屋根裏のままで何もありません。

鉄骨柱脇から南南東方向の現在の姿です。 線路より50mm低い東基台・南基台を利用し、段々水田や小川などの風景製作をしてます。 線路は東基台南端を180度カーブしてますが、その上に位置するお寺の山頂上付近は、天井梁1本分だけ前にせり出してます。


詳細設計したつもりでしたが、低目線撮影アングルで屋根裏が写り込む事が解り天井裏や梁に板紙を貼り付け空を増設しました。 天井が低く傾斜した屋根裏立地の泣き処です。

このエリアの建物は右から籾蔵・お寺・農家の3軒だけです。 あまりにも夜景が寂しかったので、中山平街外れからお寺まで設計図にはなかった街灯6灯を追加設置しました。

南南西方向の現在の姿です。 南西コーナーは未設計のまま見切り発車しました。 1年近く空地だった場所に廃校予定中学校を建設し、踏切渡った手前側は制御盤上に張出しを作り工業団地にして構内線路が収斂してゆく異形敷地を破綻なくまとめる事ができました。

遠景に大型ストラクチャを配置すると背後が目隠しされ、風景に落ち着きが生まれる様に感じます。 生野市街地にも使った方法です。


★北側
次にレイアウト北側のBefore/Afterです。

床と基台設置工事完了時のレイアウトルーム北側です。 右が750mm幅450mm高東基台で、100mm延長した奥は屋根裏との隙間がほとんどありません。 左が450mm幅450mm高西基台で、ダブルループ線の奥は900mm幅で400x500mmメンテ用穴が空いてます。 これも鉄骨柱脇から2枚に分けて対比させます。

鉄骨柱脇から北北東方向の現在の姿です。 北東コーナーは南東のお寺の山より低くなだらかな里山ですが、同様に天井梁1本分だけ前にせり出してます。 その結果峡谷鉄橋部とは空の奥行が異なってしまい、立地条件上仕方ないとは言え、実感を損なってる部分です。


凸凹つぎはぎだらけの空は拙レイアウト最大の痛恨事で、屋根裏でなくとも完成後写真撮影アングルを事前確認し、背景板高さなどを十分検討する事をお薦めします。 この失敗経験は延伸線で活かしてます。

真北の照明入り建物は鉄橋脇保線詰所だけです。 東基台のこのエリアは中山平線路両脇の建物が散在し、少し寂しかった右方はビニールハウス照明追加でバランスを取りました。

西北西方向の現在の姿です。 北西コーナーはループ線岩山で、他2コーナー同様に天井梁1本分だけ前にせり出してます。 風景が突然途切れる不自然さを嫌って生野トンネル張り出し部を作り、空の不自然さに眼を瞑ってます。 設計図では西基台剥き出し部は水田2枚でしたが、物置台として使い勝手が良いので未製作のままにしてます。


台枠の手摺は右がループ線トンネル、左が生野市街地メンテスペースに仰向けに潜り込み、脱出する際に体を支える為に設置してます。 その間に換気扇送気ダクトが見えてます。

保線詰所を除きループ線岩山部の夜景は真っ暗です。

東西基台の台枠底に9mmコンパネを貼って峡谷底にしてます。 鉄橋から谷底までは約220mmの高低差があります。


★生野市街地
設計図になく着工後追加した生野市街地のBefore/Afterです。

この部分の構造鉄骨には耐震性向上用リブが追加されており、生野駅舎前にハの字に立ちはだかっており市街地建設は無理と考えてました。

しかし駅前広場100mm弱では様にならないので無理を承知で600x900mm張出し基台をDIYで増設しました。 前写真から生野駅線路敷設が進んでますが、建設初期の決断でした。

生野市街地現在の姿です。 後から追加したので約20棟のストラクチャを大量生産し、3ユニット化して設置してます。 ハの字鉄骨を目立たなくする工夫はしましたが隠せる物ではありません。 それでも生野市街地がレイアウトの魅力を向上させたと考えてます。

特に夜景で効果は大きく、街並があってこそ引き立つ駅だと思います。


★レイアウトルーム入口
最後にレイアウトルーム入口付近のBefore/Afterです。

レイアウト設置方向制約により入口昇降梯子の上が750mm幅の東基台になり、100mm台枠を半分に切り欠いて出入りし易い様に加工してます。

10年前と同アングルでは北側と被るので逆方向に振りました。 台枠切り欠き部分の変更はありませんが、貨物扱い敷地から鉄骨柱先まで出入りに影響しない25mm幅で張出してます。 中山平駅前道路に微妙な表情を付けるのが目的です。 走行する列車より中山平駅裏から笠松信号所を経て鎮守様に続く田舎道の表情に惹かれる筆者は変人の様です。

中山平付近が収まるアングルなので、ローカル駅らしい落ち着いた夜景です。 通常ブログ掲載画像より引いた広範囲で10年前対比しましたので、全体像が解り易いと思います。


ではまた。

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