Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

県道の敷設 その3

日に日に寒さが厳しくなっており、建設工事を急がなくてはなりません。 県道路面塗装が終了し次工程へ進むのですが・・・。

一旦は許容した洞門出口接続部がどうにも気に入りません。 色味の違いは技術的に仕方ないし、コンクリートとアスファルトの差でOKですが、明るさの差が大きいのです。

色合わせ重ね吹き見本と比べてもこれだけ違い、グレーサフをしっかり吹いても下地色が良く見える理解が不足してた結果です。 さてどうする、先へ進めるかです。 こんな処でモタモタしてるから先へ進まないのは重々承知してますが悔いを残したくありません。

設置後修正は不可能なので、失敗リスクを冒してもグレーサフを吹き足す決断をしました。 路側帯とセンターラインに1mm幅を貼るのは無理なので、広目にマスキングしてグレーサフを吹き、マスキングテープを外しセンターライン部を面相筆でぼかし処理しました。

その結果、『これなんだよ、狙った仕上がりは』と言える状態に改善しました。 マスキングした路側帯の明るさ差は追加補修しで目立たなくします。 舗装補修跡もよりらしくなるおまけ付きでした。


路面完成しても取付前にやる事が山ほどあります。 完成した風景を上から見て基台平行や直角ラインはほとんどありません、横から見ても建物や柱は直角に建ってますが、水平ラインは少なく、線路も県道も傾いてます。 自然風景の忠実再現を目指すとそうなります。

県道外側に製作する駐車・チェーン脱着場の境界ラインをケガキました。 県道路面の接着固定後ではやり難い作業だからです。 それにしても路側帯の色だけが暗い、ここにも追加補修が必要です。

次に基台端ラインをケガキました、駐車・チェーン脱着場を基台端10mmまでにして、斜線エリアを石垣にすると、大型車に必要最低限スペースをギリギリ確保できました。

後でアチャーッとならない様に今後の工程を整理しました。 県道勾配に???となる方が多いと思います。 レイアウトの勾配は、線路や道路を立体交差させる目的で、定規で引いた様に直線的に使われ、他は水平の事例が多く見受けられます。 自然は違います。


現在の新設高速道やバイパスは別にして、トンネル掘削技術未成熟の時代は、建設費と工期が嵩むトンネルは少しでも短くする様に作られてました。 風向きが変わり始めたのは北陸トンネルや新清水トンネルが開通した1960年代前半以降です。

従ってトンネル入口を高くしてトンネル全長を短くし、その結果トンネル入口は必然的に上り勾配になってました、鉄道線路も道路も同じです。 当社従来線生野トンネルにこの考え方を取り入れ、写真手前北町踏切から生野トンネル入口まで13mm上ってます。

延伸線には全面的に取り入れ、線路も道路もトンネル入口は2.5%(25‰)の勾配になってます。 手前県道洞門も奥雪崩覆いも勾配に合わせて造形してます。 県道は下って部落内のわずかな平坦区間を経て再び下り、河岸段丘のトンネルに吸い込まれます。

洞門出口県道は基台上45.0mmで2.5%下り勾配、ドライブイン敷地は基台上42.8mmで2.2mmの段差があります。 ドライブインベース合板は基台上37.2mmですが、県道路面下の洞門ユニットベース高が解りません。 計測すると両ベース高低差は12.4mmでした。

県道勾配作り込みの基準面を作る為に、床材12mmコンパネ端材に0.3tプラ板を貼って12.4mm厚のスペーサーを作りました。

これを洞門ユニットベースに接着すると、ドライブインベース合板と高さが同じになり平面を出せます。 言わば県道の地盤工事です。

両ユニットベースがフラットになったので4mm合板を貼って県道ベースにしました。 ドライブイン敷地はベースに2mmコルクマット2枚を貼り、その上に0.8t板紙2枚なので、コルクマット分の高さ合わせです。

ここで県道勾配作り込みの基準点を決めます。 鋸で切断合板端面は基準に使えないので、合板厚と同じ2mmプラ角棒2段重ねを県道路面と直角に瞬着固定しました。 ドライブイン敷地も県道もこの上に0.8t板紙2枚なので、ここが両者標高一致点になります。

洞門出口から基準点まで2.2mm下り、基準点はドライブイン駐車場出入口付近です。 基準点は洞門出口からセンターライン沿で110mmの位置です。 2.2mm標高差は110mmの1/50、2.0%です。 洞門出口2.5%から若干勾配緩めてドライブイン入口に達します。

1/50、2.0%勾配なら標高差0.8mmは長さ40mmです。 基準点から40mmの合板に0.8t板紙を貼りました。 県道路面を接続固定すれば、この板紙と基準点プラ角棒で2.0%下り勾配が形成されます。 基準点先は1/60勾配です、その前提で神社入口標高を決めてます。


ドライブイン敷地高、神社入口高、駐車・チェーン脱着場を水平にする等、複数条件が重なって徐々に緩くなる勾配になってます。 次は基準点右側1/60勾配作り込みです。

➊0.8t板紙40mm幅を、0.8mmの60倍48mmx1枚、その倍の96mmx1枚、3倍の144mmx2枚切り出しました。
➋4枚貼り重ねると3.2mm厚、48mm毎に0.8mm低くなる1/60勾配スロープができます。
➌これを4.0mm高基準点に貼ると、基準点から1/60下り勾配県道の下地が完成します。
➍もう1枚48mmを貼るとベースから突出するので、1.2tプラ板を段差0.4mmの60倍24mm幅にして貼りました、この先は別体になります。

さてここで二度手間三度手間ですがマスキングして県道路側帯の補修塗装を行いました。 前後を並べると効果が解ると思います。

またここで難題に直面、県道は神社先に170mm飛び出してます。 県道敷設完了すると奥の風景製作の邪魔になります。 県道敷設後ドライブイン境界や駐車・チェーン脱着場製作して基台端まで完成させるにはどうするかと、思案投げ首になりました。


ではまた。

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