Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

半世紀前のTMS 1966年4月号

TMS1966年4月号作品グラフの紹介です。 屋根裏は閉め切った入口ドアを開け換気扇作動させる前は45度と工作には最悪の時期になってます。

【TMS1966年4月号表紙】


◆作品グラフ-1:アメリカ型ミカド
作品グラフの最初はアメリカ型蒸機です。

ベースは輸出用ですが、天賞堂真鍮製の様な高級モデルではなく、ダイキャスト製の比較的安価な普及モデルです。

作者はTMS誌上にシェイギヤードロコやハイスラーロコの様な変わり種機関車を多く発表された方で、複雑なメカを模型再現されるのがお好きで、ゲテモノマニアを自認してます。

TMSも作者の作風と異なる作品に上記の様なコメントをしてます。

装着された発煙装置は毛細管式ではなく、発煙部と別にエアーポンプを装備し吐出させる凝った方式で、上写真左上が発煙部蓋を空けた状態、右下が発煙装置全景です。

製作記は省略しますが、ダイキャスト主台枠を使わず、1.2t真鍮板で新製してイコライジング機構を組み込むなど、作者の凝り性振りをいかんなく発揮されてます。


◆作品グラフ&製作記-2:自由形B56
作品グラフ2番手は1CのC56を1B1に改造した自由形B56と貴賓用客車です。 作者はTMS常連のK氏です。

写真左下に『30年ほど前に設計された』とあります、模型として設計されたの意味です。 30年前は昭和10年前後、TMSも発刊されてなければOゲージが主流の時代です。 自由形と言うとディテールを簡素化した手抜き模型が普通でした、どう言う意味でしょうか。

TMS特集シリーズデザインブックに掲載された湯山一郎氏が戦前に設計したB56の模型化でした。 国鉄型でありながら固定軸離が短く急曲線通過可能な小型レイアウトに重宝な蒸機として設計された様です。

鉄道模型社製C56スケールモデルを手間暇掛けて自由形B56への改造です。 主台枠第3動輪部分をこの様に切り欠いてます。

第3動輪に替わり追加する従台車はカワイC59用のセンターピン取付部を逆にし、センターピン穴を新設して使ってます。 曲線通過時の動輪と従輪の動きと角度を考えれば理解できますが、従台車センターピン位置は計算あるいは作図で1点に決まります。

動輪が3軸⇒2軸の軸離短縮により、先輪位置は変わらなくてもセンターピン位置は変更が必要です。 オリジナルより前方に変更され、曲線通過時はより大きく首を振ります。

上回りはデフを除去し、第3動輪跡に火室延長板を追加して広火室化してます。 またテンダー下回りを片ボギー式に変更してます。

同時製作された客車もデザインブックに図面掲載された物です。

当時レイアウト所有者の間で一種の流行になっていた総裁専用車、賓客訪問時の鉄道巡視用特別列車客車です。 レイアウトサロンに掲載されたTMS山崎主筆のモンカルライン巡行記がキッカケになったのでは思われます、寝室・食堂付きの豪華仕様車両です。


◆作品グラフ-3:クモヤ492・493 2題
作品グラフ最後は架線試験車クモヤ492・493で、2氏作品の並載です。

最初に掲載されてるのはTMS準常連T氏の作品、市販台車流用で簡単にまとめてます。

クモヤ492屋根上照明灯を点灯式にしてあります。

2作目は常連A氏の作品、先日紹介号のED30作者で金沢在住の方です。 解説にある様に、台車を自作しリベット打ち出し作り直し2作目です。

パンタなしクモヤ493を動力車にしてあり、ベルトドライブ方式です。

製作記は割愛しますが、特殊な車両なので図面だけ参考添付して置きます。 この様な車両の資料は意外と発見が難しい物です。

こちらは屋上観測窓が特徴的なクモヤ493です・

最後に正面図です。


ではまた。

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