Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

ブログ開設5周年 図解鉄道模型入門から①

読者の皆様のお陰で本日拙ブログ開設満5周年を迎えました。

お礼と報告だけでは記事にならないので、筆者が鉄道模型に興味を持ち、楽しむ為の必要知識を学んだ教科書とも言えるTMS山崎喜陽氏の『図解鉄道模型入門』を紹介します。

これを読んだのは中学1-2年生の頃で、その年齢でも何とか理解できる様に書かれた鉄道模型のイロハ、必要最低限知識です。

イの一番はゲージ、「軌間」と「縮尺」です。 車両・ストラクチャ市販品が豊富に揃い、完成品購入、キット組立が99%の現代Nは、知る必要がなく気にする方も少ない様です。 市販品が高価で品揃えが少なく、自作比率が圧倒的に高かった当時は重大問題でした。

1920-1930年代に世界の鉄道模型界に軌間32mmから16.5mmへの小型化の動きが起こり、鉄道模型先進国米英の動きは上表の通りでした。 当時の日本は鉄道模型輸出国で米英型模型を楽しむマニアも存在し、日本型車両をどうするかが問題になりました。


外国型を別にしても、私鉄ファンが16.5mm軌間レールに実車軌間が異なる小田急と京急車両(後に在来線と新幹線)を一緒に走行可能にしないと鉄道模型界発展に支障が出ます。

そこで16.5mm軌間レールを使う日本型車両は、英国OO(ダブルオー)1/76と米国HO 1/87とのバランスから1/80縮尺を山崎喜陽氏が提唱し、メーカー/モデラーの賛同を得たのが日本独自の16番です。 HOは1/87の縮尺規格で軌間16.5mmを意味しません、HO標準軌使用レールが16.5mmの関係に過ぎず、走行車両縮尺が1/87でなければHOとは言えません。

【KATO HPより】
50年前1/80日本型鉄道模型をHOと呼ぶのは『私ド素人です』と告白する様な物でしたが、現在はトップメーカーが率先誤用し誤解を広めてます。 コレ1/87ですか?、16番をHOと呼称する国内コンセンサスを得たのですか、そのハズはありません、機芸出版社を買収した井門氏も苦言を呈してます。


恐らく外国型1/87正規HO車両も生産しており、同じ線路だからHOが解り易くて良いの営業判断だと思われますが、間違いは間違い、メーカーの説明責任放棄の誹りを免れません。

2番目はレール解説、一般的だったのが木製道床レールで筆者は鉄道模型社の半径762mmと610mmのエンドレスを所有してました。 カツミは金属プレス道床レールを、シノハラがレイアウト敷設に適したプラ枕木道床なしレールを販売してました。


当時のレールは金ピカ真鍮製で実感的な洋白製は高価、更にオーバーサイズ感を低減した70番もあり、70番洋白レールの13mmに憧れましたが適わぬ夢でした。

鉄道模型を楽しむには実車を知る以前に模型車両の構造を理解する必要がありました。 完成品購入でもメンテが欠かせず、構造理解してないと分解組立さえできないからです。

蒸機には図の様な横型(棒型)モーターを使い1/30前後の減速比で動輪1軸駆動、ロッドで駆動力伝達する構造でした。 N蒸機構造どうなってるか分解経験がなく知りません。

電機や電車には図の様な縦型モーター使用が一般的でした。 前後台車で車輪絶縁方向逆転させ両極性集電の基本は今と変わりありません。 金属台車/車体でカプラー絶縁しないと連結時ショートが起きたりしました。

電機構造説明イラストはデッキ付きED級の古い車両タイプでしたが、電車イラストは昭和初期木造2扉15m級車の様です。 電機の項で省略されたヘッドライト配線図が掲載されており、ダイオードが使われる前の整流装置としてセレン整流器が登場してます。[続く]


『図解鉄道模型入門』はまだ続きますが、今回はここまでにします。


ではまた。

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