Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

TOMIX被害報告続々に想う

今月に入ってレイアウト製作カテゴリー新着記事にTOMIX製品信頼性に係る記事が目立ちます。 了解をいただいてリンクを貼る手間を惜しんで概要のみ記しますが、ああアレねと思い当たる方も多いと思います。

【部分照明完工後の当社延伸線北基台】
それでは筆者の目に止まった記事内容を公開順に3件紹介します。


1.M車の車軸折れで異音
キハ52で懲りてTOMIX車両は今後手を出さない筆者が始めて聞いた品質問題でした。 久し振りに走行させたら異音発生、ネット検索で同種トラブルが出るは出るは、原因は車軸折れで車輪交換で直ったそうです、金属製(多分)車軸が何故折れる???


またこの方によるとTOMIX製M車モーターは札付き欠陥製品で、車輪交換で直らなければモーター交換を考えてたとの事でした。 新機能開発より基本品質をしっかりして欲しいと要望されてますが全く同感です。 一事が万事、TOMIX製品信頼性は何から何までダメなんですねと妙に納得しました。


2.TOMIXポイント3回目の不転換
当カテゴリー常連メンバーで当該記事が注目記事1位にランキングされたので目にされた方が多いと思います、TCS自動運転採用地鉄線ポイントの不転換です。

【TOMIX製品紹介ページより】
問題を起こしたのはこのミニ電動ポイントです、製品仕様に完全選択式と書いてないのでTOMIX呼称片側選択式、筆者がTOMIXポイントはレイアウトに使えない!で指摘した12接点の接点数は減ってもお粗末設計は同じ、埃や水分侵入に極端に弱い構造設計です。 記事中に本線はKATOユニトラックとありこれは大正解です、本線にTOMIX採用されてたら何度不転換交換作業を強いられてたか解らないと思います。

【TOMIX製品紹介ページより】
お付き合いのない方のレイアウトに口を挟むのは控えるべきですが、この方には以前一度KATOリニューアルキハ58系キロ28調達可能先を教えていただいた御恩があり、本記事作成中に気付いた事を記します。


このポイントフログは両渡線クロス部同様常に非給電の様です、それを利用し片側選択式と非選択式切替機能が搭載されてます。 記事内容から一方通行分岐ポイントと思われますので、双方共非選択式スプリングポイント用法にすれば切替不要で不転換問題フリーになります。 センサーも不要でTCS自動運転勿体ないですが(笑)


3.ダブルスリップの動作不良
これも当カテゴリー常連メンバー記事で、くしくも前項記事30分後に公開されてます、ダブルスリップの通電不良/切替不良問題です。 この方は以前にダブルスリップと車両の相性(脱線転覆)についても実験結果を公開されてます。

【TOMIX製品紹介ページより】
ダブルスリップはレイアウトのスペース効率を高める魔法の杖ですが、TOMIXダブルスリップは正真正銘の欠陥製品です。 15度分岐。フィーダーなし完全選択式、ポイントマシン1個切替の機能満載に対し、技術力が全く追い付いてません。 TOMIXは全体にお粗末設計ですがダブルスリップは極め付けのNo.1です。

ダブルスリップ必要ならPecoです、TOMIXは通電/切替不良に悩まされ続ける宿命をユーザーに背負わせる日本製品の恥の様な代物で、レイアウトに5個使用し10年悩まされた挙句Peco化した『た625』さん事例が証明してます。


調査するならゴミなので差し上げますよと申し出をいただきましたが、中身見たら余計腹立つだけなので結構ですとお断りしました(笑) こんな欠陥製品でレイアウト製作推奨するのはユーザーを騙す行為だと考えてます。


4.だんまりのTOMIX
TOMIXには拙レイアウトストラクチャで大変お世話になってますが、ソレとコレとは話が別です。 TOMIXはこの機能実現にはどんな回路/構造が必要かの「技術判断力」、この製品市場に出したらお客様がどれだけ迷惑するかの「想像力」、リーディングカンパニーとしての「責任感」もない企業にしか見えません。

【天井灯消すとショーウィンドの様になります】
ご承知の様に筆者はTOMIX製品品質のお粗末さを指摘し、設計改善対案を示し、改善を怠る経営姿勢を批判してます。 露太本線ブログINDEX-3:TOMIXの功罪収録の多数関連記事があり、TOMIXには目障りな存在、TOMIXファンには面白くないと承知してます。


もし筆者指摘や批判が根拠のない誹謗中傷の類だったら、TOMIXは拙ブログへ中止を求め警告、または威力業務妨害刑事訴訟/損害賠償請求民事訴訟を起こすハズですが、その動きは全くなくダンマリのまま、製品改善に取り組む兆しも見えません。

【従来線ループ線山を少し紅葉させました】
おそらく顧問弁護士と相談したのではと推定してます。 しかし筆者個人の指摘/批判でも、それが科学的事実と日本製造業品質標準に準拠した指摘で、現代企業経営スタンダードに基づく経営姿勢批判では訴訟に勝てる見込みがなく断念したのでしょう。

この記事で出展されたTNOSをティノアスTomix No Reliability System(信頼性なし)、テルムスTomix Losing Money System(銭失い)とこき下ろしても反応なし、認めてるのでしょうかね(笑)


まっ、有体に言えば言いたいヤツには言わせとけ、TOMIXで鉄道模型を始め、ファイントラックでしか鉄道模型楽しめないTOMIXが創出した電気が苦手なユーザーは逃げられる訳ないと、お客様を金を搾り取る対象と舐め切り、高を括ってるのでしょうね。

【TOMIX製品紹介ページより】
その経営姿勢を象徴するのがハイパワーポイント電源、構造欠陥ポイントや自社ポイント1個まともに切り替えられない電源を放置してコレ買わせるのがTOMIX商法です。 そもそもソレノイドコイルは電圧2倍パワー4倍に耐える設計なのでしょうか?、そんな訳ないよね、何たってTOMIX設計ですから、コイル交換でまた稼げるしね(爆)


こんな事書くと筆者が批判されそうですが、TOMIX商法に大人しく乗るサポーターがTOMIXを驕らせてると感じてます。 顧客視点欠如企業が長続きしないのは歴史が証明してます、手遅れになる前に気付き顧客重視に舵を切れば良いのですが・・・。


5.製品改善はメーカー永遠の責任
延伸線北基台補助照明でテープLEDをほぼ使い果たし再調達しました。 300LED/100セット¥500未満の激安品です。

【再調達した激安テープLED】
数ヶ所補修半田盛りがあったので、セット間通電信頼性に問題ありと判断し、全て半田盛りした話を書きました。 今回調達品はメーカーも仕様も価格も同じ、当然同じ品物だと思いました、ところが。

上2年前旧品、下今回調達品】
旧品はセット毎独立電極でテープ裏パターン接続、屈曲による断線事故が多かったと推定してます。 今回調達品はテープ切れ目なし電極一体、10セット毎に旧品型電極で半田盛りでした。 テープ基板変更し信頼性向上と補修手間を省いてます、何故かLEDと抵抗方向も変えてます。


こんな安物(失礼!)製造メーカーでさえ、生産工程/市場フィードバックで製品改善してる証拠事例です。 度重なるユーザークレーム、筆者を含めた低評価と改善要望を見て見ぬフリで無視し続けるTOMIXよ恥を知れ!、そして反論あれば拙ブログへどうぞ、TOMIX経営陣が『お客様』をどう考えてるのか是非伺いたいですね。


ではまた。

空は明るくなくちゃダメ 後編

前回の続きで北基台部分照明の製作です。

4mm材定尺4カットです、右から東基台背景板延長用125mm幅、次が隙間埋め用16mm幅、追加照明ベース板65mm幅、左端が東基台コーナー及び南基台背景板用665mm幅、その間が残材約30mmです。

665mmは背景画と背景板スリット足した寸法で変更できません。 610mm幅レイアウトルーム入口から、斜めにして従来線機関庫上空間へ、スイッチバックで延伸線エリアに搬入しました、カットせずスリットに仮置きです。 手前の箱が東基台用背景画です。

65mm幅ベース板から770mm長を切り出し東側ベース板にします。 テープLED1列仕様なので取付用両面テープを貼り、木ネジ6本で梁の裏に固定しました。 北基台上に仰向けに潜り込んでの作業です。

西側ベース板テープLEDエリアは820mmですが電極取付余裕を加えて900mm長に切り出し、同じく木ネジ6本で東側ベース板に接して取り付けました。 取付はネジ穴開けが目的で作業する為取り外します。

テープLED列数未定なので最大4列まで可能な様に両面テープを2列貼りました。

接続信頼性確保と断線対策の為、0.5mm真鍮版で電極を作成しました、ネジ頭が出ない様にザグッて皿小ネジ各2本で締めました。
真鍮板は2mm下穴でタッピングで皿小ネジで固定されてます。
LED給電線を半田付けするので皿小ネジと真鍮板を半田盛りし、背景板裏に位置する真鍮板電極接続が容易な様に曲げ起こしました。
プラス側電極にディレーティング用整流ダイオード2本を半田付けしました。

残り約80セットのテープLED点検するとセット間電極3ヶ所に半田盛りしてありました 、理由はただ一つ出荷検査時のセット間断線非点灯補修跡です。 つまりテープLEDの弱点を教えてくれてる訳で、セット間電極全てに半田盛りしました。

テープLED、両面テープ双方の台紙を剥がし、ベース板反対側基準で16セット2列を貼り配線しました。

16x2x3、計96灯の細長い照明ができました。 現場確認すると予備実験期待値より明るい結果を得られましたが、西端トンネル出口付近が少し暗いのが気になりました。

西端が暗い原因は設計位置に対しテープLEDが25mm短いからです。
1セット追加して各17セットに改修しました、背景板裏など余計な場所照明したら絶縁テープでマスクします。
明るさワンランク3倍法則(当社基準)に従うと東西バランス取るにはもう1列必要、少しズラした設計位置から3列目を貼ります。
3列目は11セットにしました、西から東へ3列⇒2列⇒1列と徐々に減らし明るさの段付きをなくす目的です。

取付後の梁裏半田付け作業は不可能なので、真鍮板にギボシ端子を直接半田付けして給電します。
給電線にもギボシ端子取付、これで万一断線事故発生しても補修可能です。
1列目には東側ベース板用15セットを、2列目には3列目11セットを直列配線し、それぞれ32セット、28セット点灯で上限43セットに収まる様にしました。
点灯試験です、60セット180灯が点灯してます。

北基台に仰向けに潜り込み西側ベース板を取り付けました、下穴空けてあるので簡単です。 東側ベース板両面テープとテープLED台紙を剥がして接着、完成です。

結果は上々、空は明るくなり梁の影が消えました。 苦労して製作した針葉樹人工林も背景画もバッチリ見えます。 空は明るくなくちゃダメ!です。

北基台全体を確認しました。 十分明るくなった西側に対し、奥の東側空が少し暗く感じます。 ワンランク3倍では差を付け過ぎた様です。

河岸段丘ユニット上に梁の影がまだ見えます、このままでもOKですが直せるのは今だけです。 悔いを残さない様に東側ユニット2列化を決断、西側ユニットを取り外し、東側ユニットテープLED引き剥がしました。

両面テープ同士の粘着力は強く、引き剥がしによる通電不良で2セット交換しました。 2列目14セット追加で最終的に74セット222灯になりました、西側2列目から給電し、17(西2列)+11(西3列)+14(東2列)の42灯駆動で上限43に収まりました。

東端の空も西端同様に明るくなり、テープLEDによる部分照明は非常に良好な結果になりました。


ではまた。

空は明るくなくちゃダメ 前編

北基台北西ユニット製作進捗状況を紹介してますが、ユニット定位置固定前に解決が必要な大きな問題がありました。

【『「卓」さん沢山有難う何ちゃって!』より転載】
それは背景画を貼った時から解ってたのですが、上部1/3が梁の影で暗くなってます。

北基台用照明は梁に斜めに取り付けてますが、隣の梁が影を作る照明問題です。 風景として空は谷筋の県道沿いと最低でも同等、むしろ明るい方が自然です。

ユニットを定位置セットすると人工林が影に沈んで黒い塊に見え、予想以上にヒドイ状態でした。 空を明るくし森のシルエットが見えなくては不自然ですし、苦労して植樹した甲斐がありません。

ユニットを置いた状態では、東端河岸段丘側と西半分の差が一段と拡大して見えると解りました。 その差はワンランク、明るさにして3倍です。

屋根裏立地ゆえのこの問題は従来線でも経験してます。 峡谷奥に照明光が届かず背景画がほとんど見えませんでした。

ループトンネル山を見える範囲だけ製作した事を利用し、点検口に補助灯を設置して斜め横から峡谷奥を補助照明しました。

その結果峡谷奥に光が届き背景が見える様になりました。 しかしこの方法はポイントを絞った部分照明だからできた事で、延伸線北基台は対象エリア1600mm、しかも東西で必要な明るさが異なる難しい条件です。

横長で場所により必要輝度が異なる要求仕様から、テープLEDを使えないだろうか?というアイディアが浮かびました、まずは予備実験です。 

【Before】
影を作る梁の内側、通常見えない場所にテープLEDを設置するアイディアです、輝度調整は設置列数を変えます。 1列手持ち予備実験し明らかな差がなければ輝度不足、色味が違えばLED品種変更が必要で、大雑把な当たりを付けられます。

【After】
予備実験は意外な好結果、たった1列で予想以上に明るくなりました、ほとんど見えなかった森の頂部がハッキリ見えます。 勿論1列では不足で3-4列必要でしょうが可能性十分、昼白色LED天井灯と電球色テープLED色味差も問題ない様です。

問題は取付場所の梁裏側です。 乾燥し表面ザラザラで両面テープでは接着力不足、LEDを取り付けた薄板をネジ止めするしかありません。 高さ100mmですが作業性考えると70mm幅が限界、いずれにしてもユニット固定前の今しか設置できません。

もう一つの問題が直列抵抗、300粒¥500の格安品なので明るさ優先、信頼性マージン設計してるとは思えません。 ユニット固定後補修不能で夏場は40度近くなる場所なのでディレーティングし長寿命化必須です。 写真拡大すると抵抗表記『101』100Ωが実装されてます、LED順電圧3Vなら電流30mAです。

30mAと仮定すると約80セット残ってるので消費電流2.4A、KATOハイパーDでは容量不足、、12V/3Aアダプターを使います、無負荷電圧12.29Vでした。
DCジャックを取り付けて点灯、電圧低下は少なく12.20Vでした。
チップ抵抗両側にリード線半田付けして抵抗値測定、98.7Ωでした。
点灯時の抵抗両端電圧は2.43V、つまりLED順電圧約3.3Vで電流の計算結果は24.6mAになりました。 いくら格安品でも推奨動作条件を大きく超える用法はしないので、このLED推奨動作電流は25mAと推定、80%/20mA未満で使います。

20mA未満にするには100Ωを130Ωまたは150Ωに交換が必要ですが、80個交換の面倒避け、整流ダイオードで電圧を下げて電流減らします。 Hyper-G逆起電力防止用ショットキーダイオードで実験しました。
電源プラス側直列にダイオード入れました、不足ならマイナス側と2本入れる予定でしたが、1本で1.8mAしか減らず2本入れても20mAを超えてしまいます。
そこで順電圧が大きいシリコン整流ダイオードで実験しました。 ショットキーに変更して在庫になったHyper-G用に調達した部品です。
電源プラス側直列1本で18.6mAと狙い通り76%ディレーティングになりました。

【秋月製品紹介ページより】
ただしこの整流ダイオード電流仕様1Aです。 これも80%ディレーティングすると駆動可能なテープLEDは43セット、それ以上は2系列分割が必要です。 これで電気的設計完了、次はベースになる薄板調達ですがこれが少々ややこしいのです。

ベース板は4mm厚が丁度良く必要量は65~70x1600mm、未設置背景板と合わせ定尺からカットしてもらいます。 板取検討が複雑で、東基台は600mm高背景画設置の為に延長が必要です。 背景板材料調達し残材からベース板を取る形になります。

東基台南端とコーナー背景板の間に15mmの隙間があります、当初計画の板紙+風景印刷コピー紙なら問題ありませんが、調達した背景画貼るには埋めなくてはなりません。 背景板交換は材料が無駄で固定した基台分解が必要なので埋める事にしました。


ではまた。