Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

貯水槽を作る

年初から毎水曜日にレイアウト製作記事を公開してきましたが、温かくなって作業が捗ってるので今週は2回にします。 来月北海道旅行するので先に進めたい気持ちもあります。 製作中水田には用水路がありません、流量のある水源がないからで、地下水を使います。

【前回より転載】
日本国内では砂礫質の扇状地を除き3-5m掘れば地下水脈に当ります。 東京の生家に井戸がありました、1941年祖父が東京府下荏原郡目黒村に建てた家です。 目黒区になり上水道が引かれたのは戦後です。 この山里の家々の水源は沢の水か井戸水です。


◆灌漑用貯水槽
延伸線北基台の地形は、手前を流れる川が侵食した谷で、水を通さない粘土質地層の上に地下水が存在します。 ドライブインは地下水汲み上げて営業してますし、擁壁には倒壊防止水抜き穴が空いてます。 水田は代掻き等一時的に大量の水を必要とするので、貯水槽が必要です。 容量は大きいに越した事がありませんが2㎥、2tで設計製作します。

➊5mmプラ角棒15mm長3本を切り出し、積み上げ接着してヤスリで仕上げました、これが貯水槽内部になります。
➋奥行は5mm、実寸0.75mです。
➋横幅はヤスリ仕上げで削り込んだので14mm、実寸2.1mです、従って深さ1.27m、スケール換算深さ8.5mmで2㎥になります。
➍3段重ねにしたのは貯水槽基礎部分と高さ調整が目的です。

続いて1.2tプラ板で長手方向側板を作りました、貯水槽外壁です。 14mmの全長に対して16mm強、両端を短辺側板と合わせる様に45度にヤスリ落とし(黒着色部)てます。 また上部も板厚の半分ヤスリ落とし(同)、側板と蓋天板の境界を表現してます。

➊前面用側板と3段重ね5mmプラ角棒を位置合わせし、目分量8.5mm位置に径2.0mm穴を空け、ここに2mmプラ丸棒で水の出口を作ります。
➋前面用側板を外し、3段重ね5mmプラ角棒の2mm穴を水出口2mmプラ丸棒を逃げる為、2.5mmに拡げました。 細かな工作が続きます。

➊水の出口出水口は2mmプラ丸棒と1.2mm真鍮パイプで作ります。
➋2mmプラ丸棒を作業し易い長さに切り、先端中央に0.8mm下穴を空けます。 目が悪いので目視センター出し不能、指先感覚でOKでした。
➌ドリル刃を1.2mmに替え、下穴を慎重に広げ少し揉みました。
➍1.2mmm真鍮パイプが2mmプラ丸棒の先に嵌りました。 本来なら必要長に切って使う処ですが紛失するのがオチ、先端に瞬着チョン付けでパイプを押し込み接着しました。

➊パイプを長いまま使ったので必要長に切断します。 接着部に力が加わらない様にカッター刃で転がし切りし、端面をヤスリ仕上げしました。
➋2mmプラ丸棒の先端を小丸ヤスリでこの様な形状に削ります。
➌それを真鍮パイプ出口付近に接着し短く切ります。
➍ここに穴を空けて給水用にコキ用ハンドル付ければ出水口完成です。

➊ハンドル取付位置に0.8mm穴を空けました。
➋このハンドル取付は視力限界を超えており、嫁さん工房の助けを借りました、ピンセットも使わず爪先で摘み簡単に脱着するのは驚くばかり、筆者は接着剤塗っただけです。

組立準備で短辺の側板を削り出しました。 他の側板接合部を45度にヤスリ落とし、上部を板厚の半分ヤスリ落として側板と蓋天板の境界を表現するのは長辺側板と同じです。

組立は給水ハンドル付き出水口と前面側板からです。 2mmドリルで少し揉んで差し込み瞬着接着、写真撮影後裏の余分ニッパーカットです。

3段重ね5mmプラ角棒に4面側板を貼り付けて、貯水槽本体完成です。 あと2部品、地下水導水管とオーバーフロー排水管が必要です。

地下水導水管はプラ部品ランナーから削り出しました。 今回は細かい作業が多く集合写真多用で1回にまとめてますが大変な労力です。

➊ランナー径は2.2mmでこのまま使うには太過ぎます。
➋ヤスリで周囲から径1.4mmまで削り込みました。
➌貯水槽天面石垣側中央に1.5mm穴を空けました。
➍別々に塗装後この様にい組み合わせます、石垣の中の粘土層に貯まった地下水をこの導水管で貯水槽に蓄える訳です。

地下水導水管は太いですが水量はそれほど多くありません。 季節変動がありますが1時間に1tの想定で、毎分17Lですからバケツ1杯分、水道蛇口捻って普通に水を流す程度です。 貯水槽満杯になるとオーバーフロー排水管から流出させるので、排水管は0.8mm真鍮線の太さで十分です。 排水管取付用0.9mm穴を導水管反対側面上部奥に空けました。

貯水槽本体には暗目のジャーマングレーを吹いて塗装し、乾燥後離れた距離からグレーサフを一吹きしてウェザリングしました。

導水管と排水管は百均グレーを吹きました。

貯水槽の上は平坦で土などの汚れがひどいので更にウェザリングしてから、導水管と排水管を取り付けました。 給水ハンドルを目立たせる為、面相筆で黄色に着色しました。

現場で高さ合わせをしました。 水田は川の水面より少しでも高くしたいので、0.8t板紙2枚1.6mm嵩上げする事とし、安定性が良い様に石垣下に隠れる部分を大きくしました。

位置合わせして石垣上部導水管出口に1.5mm穴を空けました。

貯水槽を接着固定しました。 背面駐車帯石垣が途切れて隙間が空いたので、植物素材を詰めてボンド水固着、この様な場所は人の手が入らず、植物が生い茂ってるものです。 満足できる出来ではありませんが70点のレベル、自然の中の人工物はに存在感があります。


ではまた。

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