Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

県道駐車帯ほぼ完成!次は?

県道駐車帯は基台端で風景途切れてますが、石垣の下は谷で川が流れてます。 冬場は里から登って来た車が、洞門先トンネル出口の雪が深いと困るとチェーン装着場として使われますが、晩秋のこの時期は川対岸の山の紅葉が見事で駐車する休憩スポットになります。

駐車帯の転落防止柵はコンクリートタイプなのですが、在庫では不足し発注、洞門出口県道下風景製作準備に大きな石を接着固定しました。

小さな石に使う採石場ホッパーで使用した素材を探し回ってる間に荷物が届きました、GM鉄路柵グレーです。 送料無料なので1点でも良かったのですが、5月北海道遠征に備えて熊除け鈴も入手しました。


山行で使ってたカウベルの『コロンコロン』という低い音でなく、高い金属音で音量も大きい様です。 熊は高い周波数音をより警戒するのでしょうか。 『熊に金棒』の商品名を信じるしかなさそうです。

➊2本で丁度良い寸法にしたハズなのに何故か1スパン長さ不足です。
➋洞門側基準で長手方向に鉄路柵2本を立てて接着し、洞門側側面は紙粘土の穴に足を差し込んで接着しました。
➌長手方向1スパン不足分は長い状態で接着し、後で切断します。 隙間なく接着したつもりなのに写真では隙間、見えてないのは辛いです。
➍神社側側面にも鉄路柵を立てて接着し、長手方向の余分切断です。

風景全体バランス確認です。 転落防止柵はグレーのコンクリートで正解、茶色木製柵では浮いてしまいます。 強度も不足だしね。

駐車帯に混合砂を撒きました。 ドライブイン敷地より白っぽい砂利を撒いた想定で、砂の配合比を変え、少しムラをが出た感じを狙ったのですが、ムラが大き過ぎました。

駐車帯柵際に植物を接着作業する際に、混合砂を追加撒布してムラが許容内に収まる様に修正しました。 まあこんな感じでOKです。

大きな石だけだった洞門出口県道下は、洞門下と一体感のある風景にまとめました。 別々に製作して繋ぎ合わせたとは見えないと思います。

ただし雨が降った時だけ水が流れるルートを作ってあります。 手前を流れる川の水面は、基台端より約2m低い想定です。

県道洞門出口生垣脇と神社前ガードレール外の県道脇標識と、駐車帯神社側側面に両面看板設置予定ですが、破損防止で他の道路標識や電柱と一緒に最後に追加すれば完成です。

さて東基台は県道駐車帯までほぼ完成しました。 次は駐車帯先県道の手前をどうするかです。 中途半端なスペースで、設計図面を確認します。

ドライブイン擁壁寸法を間違えましたが、民家A位置はピタリ合ってます。 図面の県道下は洞門下と同じ河原上部のイメージで、傾斜地に木が生え岩がゴロゴロしてる風景です。 県道駐車帯は、同じ風景が続くのは面白くないと後から追加して製作しました。


幅を計測すると50-70mm、長さは250mmです。 一番手前の目立つ場所を荒地にするのは勿体ない、何か『らしい物』作れないかと考えました。

県道駐車帯もそうでしたが図面で設計しても思い付かない、現場を見て始めて出てくるアイディアが湧きました。 当社は鉄道模型レイアウトでありながら、鉄路と車両は脇役扱い、狭い場所に数倍の手間をかけ風景を作り込む楽しみ優先なので、全く問題ありません。


ここに小型水田を作る事にしました、民家Aの自家用米水田です。 こんな狭い場所に?と思われるかもしれませんが、当時はありふれた風景で時代を表わす効果もあります。

【農水省地域振興局資料より】
現在の水田は昭和末から平成初期に実施された圃場整備により、長辺100m以上に大型化され、機械化省力化して国際競争力向上を図ってますが、それ以前は小型で形も長方形とは限りませんでした。 レイアウトの水田についての解説を以下記事で公開してます。


★レイアウトの水田を実感的に!


この中で一番重要なポイントは、水田には必ず水の入口と出口があり水量管理できる事です。 おさらいになりますが、その方法には3種類あります。


1.用排兼用型灌漑

各水田の給水と排水を1本の用水路で行う方式です。 取水口用水路水位は水田に水を張る為、水田面より15-20cm以上高く、排水口用水路水位は水田の水を完全に抜く為、水田面より低い必要があります。 従って並列する水田間には30cm以上の標高差が必要です。

当社従来線17面水田は圃場整備前で、長手方向30m未満です。 用水路と取水口と排水口を設置した用排兼用型灌漑水田で、並列する水田間には3mm以上の標高差があります。


2.用排分離型灌漑

1-2%勾配以上の傾斜地なら用排兼用型灌漑可能ですが、それ未満の平地では水田間標高差が小さく水管理ができません。 八郎潟干拓で誕生した大潟村が代表例ですが、給水路と排水路2本の用水路を設けて水管理する方式です。 米どころ平野部で行われてます。


3.田越し灌漑

これらの灌漑方式に対し、江戸期に入り新田開発の為に用水路開削されるまで広く行われてたのが田越し灌漑です。 1ヶ所の水源から水田に水を引き、次々と少し低い水田へと水を使い回す方式で、水の出口と入口が一体化してます。 現在は棚田に使われてます。

【姨捨の棚田】・・・千曲市HPより
用水路不要で水利用効率が高いのが特徴ですが、一つの水源水田の農作業を同時に行わなくてはなりません。 村の共有田で村人総出農作業の時代には問題なくとも、明治以降水田が個人所有になり、田毎に栽培品種が異なったりする現在には向かない方式です。


県道下に作ろうとしてる水田は用水路のない田越し灌漑水田です。 地下水を貯めるマス(貯水槽)を水源にします、民家A自家用米水田なので同時農作業の問題はありません。 標高差の少ない棚田と言えます。 こうして構想練るのは天国、作るの地獄ですがね。


ではまた。

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