Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

オハ35系編成の室内灯改修 後編

近代化改造され蛍光灯に換装されたオハ35系の室内灯を設計製作します。


1.オハ35系近代化改造

【オハ35近代化改造車】・・・ドアは木製のまま
両数が多いオハ35系近代化改造は一律でなく様々な雑種が存在します、写真左端KATOがモデル化している鋼製Hゴムドアが標準ですが、ご覧の様な旧ドア車もあります。

当社近代化改造オハフ33は丸屋根、オハ35は戦後型切妻屋根で、編成見た目の雑多感を狙ってます。 想定の昭和40年代後半には約2割近代化改造車が混じってました。 今回は昼景だけでなく夜景でも雑多感を演出しようという訳です。

【オハフ33近代化改造車の車内】
照明改修予備調査によるとオハ35系が急行列車にも使用されたとありました、筆者記憶によれば客車急行普通車はナハ10系とスハ43系がほとんどでした。 頭をもたれかける枕がないオハ35系夜行急行の乗客は眠りにくかったと思います。

実際に所有する急行津軽編成最後尾は近代化改造オハフ33であり、ナハフ11の方が当時の夜行急行列車らしいと感じています。 余談はさて置き。


2.LED自作室内灯の設計
混成する他車が白熱灯なので明るさバランス設計自由度がないKATO室内灯クリア+補助灯方式は使えず、ワフ29500方式多灯化で設計します、まず灯数検討から。 デッキ部を除く照明必要車内長100mm、3528チップLED使用条件で発光面高9.5mmです。

最初に半値角60度、つまり車端明るさ半分位置に2灯配置し、その中央に1灯配置する3灯式を検討しました。 隣接するLED半値角線がわずかに届いていません。 室内の座席が光を遮るので、直接照射3灯式は均質な室内照明に不十分と解りました。


この検討結果はテープLED室内灯の設計制約条件を示しています。
①デッキ付クロスシート車はLED間隔に係らず1セット3灯では均質照明できない
②座席遮光がない通勤型は照明必要車内長が130mmで1セットで均質照明できない。
テープLED室内灯は2セット6灯必要、またLED間隔により2セット分離配置が必要。

次に4灯を車端照射角45度、LEDピッチ26mmで配置してみました。 各LED半値角線が重なり、かなり明るさ均質な室内灯になりそうです。 最低4灯必要と解りました、5灯なら更に明るさ均質化できますが、今回はLED8個4灯式を試します。

回路図はこの様になります、抵抗3kΩ、ノッチ1最高速7Vで1.33mAです。 LED1灯当り0.33mA、白熱球室内灯とバランスさせるにはこの程度が最適と判断しました。


テープLED2組使用PWM電源7V駆動時のLED電流は8.75mAx6灯、本回路は0.33mAx4灯明るさ約1/40です。 トンデモナイ差に感じるかもしれませんがさにあらず、人間の目が感じる明るさ1ランク差は3倍、2ランク9倍、3ランク27倍、4ランク81倍の対数です。 旧客と新型車両室内の明るさ差は最低2ランクあり不思議ではないのです。


筆者本音:テープLED2組は明る過ぎ、68Ω/82Ω直列で半分程度が良いと考えてます。


★LED自作室内灯の製作
ワフ29500室内灯に使用した当社標準3528電球色LEDを使用します。
http://www.temkon.com/led/led-5/led-5.htm
送料無料大手が扱ってないのでココから100本単位で調達、今回は200本です。

①方眼紙26mmピッチ線上両面テープに、逆方向に並べたLED8組16個を接着します。
②0.8mm真鍮線を最初に右端、次に左端のLED電極に半田付けします。
③中間のLED電極にも半田付けし、5mmほど余裕を残し真鍮線を切断します。
④同じ手順で反対側LED電極にも0.8mm真鍮線を半田付けします。

①片側の真鍮線をLED端で切断し3.0kΩ抵抗を半田付けします。
②点灯試験順行、給電側の各4灯が点灯し明るさバラツキは許容範囲内です。
③点灯試験逆行、今度は反対側の各4灯が点灯し、こちらも明るさバラツキOKです。
④極細ビニール被覆線で照明ユニットと集電シューを接続して完成です。

オハ35に組込んで比較評価しました、結果は以下の通りです。
①近代化改造車が明るいのは良いが、差が大きくバランスが悪い。
②色味の違いが大き過ぎる、もう少し色温度を下げ蛍光灯らしくしたい。
③LED設置位置4ヶ所に明るさのピークがあり、均質化したい。

対策としてクリアイエロー色差しをしました、右端が未実施です、色温度と明るさが下がり①と②が改善しました。 ③の対策はプラ板、梨地プラシート拡散は効果なし、距離を離せば改善しますがこれ以上無理、4灯直接照射式の限界と判断しました。

色差し前と同条件撮影です、白っぽかった照明が黄色味を帯び明るさバランスも良くなりました。 輝度が落ちた事でLED設置位置のピークも少し気にならなくなりました。

当社在籍オハ35系6両、右からスハニ32、オハフ33青、オハ35茶・青・茶、オハフ33茶です。 近代化改造車室内灯が白っぽく少し明るくなってます。 実際運用は本線有効長の制約で6連でなく5連になります。

夜景で見ると差が圧縮、色差しせずもっと明確な差があっても良かった様な・・・、ま、解る人には解るさりげない差別化ということでヨシとします。


ではまた。

オハ35系編成の室内灯改修 前編

先日のオハ35室内灯改修実験の結果を受けて、編成全体の室内灯改修を実施します。

【室内灯改修実験車】
白熱球は指向性が広いので2灯化しても中央が暗く、明るさ均質化が不十分な実験結果でした。 今回3両の改修に際し主に以下3点の改良案を試みます。
①導光板を逆向きに使い補助灯を主灯、既存の主灯を補助灯として使う。
 導光板一体化した高効率な補助灯光を車体中央部まで届く様にする工夫です。
②導光板切り込みを深くし白熱球挿入量を増やす。
 白熱球出射光を少しでも多く導光板に取り込む算段です。
③導光板中央部溝を拡散面から反射面にする。
 ジュンパパさんにいただいたコメントになるほどその通りと思ったからです。

導光板に実験車と逆方向から1mm深い4mmの白熱球取付穴を削り込みます。 上記①~③に成算はありませんが、1灯式より悪くなる事はないでしょう。 あーでもない、こーでもないと考えながら色々試すのが楽しく、ダメならやり直せば良いと考えてます。

導光板溝は光源から遠くなるほど深くなってます、車両中央部溝をフラットアルミ塗装し鏡面にしました。 吉と出るか凶と出るか(笑)、現時点では全く見えません。

長期在庫したムギ球の点灯試験をしてから取付穴に瞬着固定します。

ムギ球室内側に親爺ぃさんコメントアイディアを頂戴します。 光源付近スポット解消の目的で、0.5tプラ板拡散板を取り付けました、ますます出たとこ勝負です(汗)

ムギ球リード線に給電用0.16mmポリウレタン線を半田付けし、導光板斜辺に両面テープ仮止め後、両端を瞬着チョン留めします。 天井固定用テープを2ヶ所貼りました。

長さ調整し半田上げしたポリウレタン線を室内灯ユニットに半田付けします。 ここまでくると早く結果を見たい気持ちを抑え切れず1台先行組立しました。

【左:オハ35改修実験車 右:オハ35今回改修車】
改修実験車と共に線路上へ、まず夕景からです。 考え得る様々な手段を講じましたが、目視では中央部が明るくなったと感じません。

【左:オハ35改修実験車 右:オハ35今回改修車】
夜景です。 中央部を明るくする工夫の効果はほとんどなく、拡散板効果で左端ピークが落ちて均質化だけわずかに改善する皮肉な結果になりました。 白熱球多灯化は消費電力面から非現実的、結局LEDで明るさ均質化を取るか白熱球で演色性優先かの選択です。

少し視点を上げます、演色性の良さは室内灯に浮かび上がる水田に現れます。 夜汽車のムードを優先し、白熱球の採用を決めました。

残り2両分の照明ユニットを完成させます。

左端オハフ33と右端スハニ32に組込みました、編成4両の夕景です。

同じく夜景、明るさ均質化を犠牲にして白熱球にこだわったのは演色性の他にも理由があります。 当社在籍オハ35系には、青色塗装の近代化改造オハ35とオハフ33各1両あり、改造メニューに室内灯蛍光灯化が含まれるので夜景でその違いを演出したいのです。


ではまた。

ワフ29500室内灯点灯化工作

ワフ29500室内灯点灯化をダイオードブリッジを使わずに実現します、工作が簡単でより低電圧点灯が可能な方法で、低速運転貨物列車に向いているからです。 PWM方式電源でも効果がありますが、通常方式電源の当社ではより大きな効果を得られます。

図の様にLEDを2個使用し進行方向により一方が点灯、一方が消灯する回路構成です、3Vの逆電圧は部品定格内でLEDが破損する事はありません。 抵抗は電気的には1本で動作しますが、構造部品として2本使用します。

作業台厚紙に両面テープ・0.5tプラ片スペーサ・両面テープを貼り重ね、3014チップLED2個をアノード、カソードの向きを逆に並べます。

3kΩ抵抗2本のリードを曲げて電極上にセット、半田付け⇒補強加工⇒取付の工程設計でしたが、初回は半田付け不良、2/3回目は加工中電極剥離してLED6個昇天させました。 この用法に3014チップLEDは補強加工しても電極強度が低く使用不能と解りました。

そこで3528チップLED2個を逆向けにし、3kΩ抵抗リード線を半田付けしました。

電極補強加工として黒い瞬着でモールドしました。 3014チップLED採用時は0.5tプラ板を重ねて接着し強度アップしましたが、3528は厚いのでプラ板なしにしました。

色差しを兼ねて点灯試験しました、電圧7V、速度計表示75km/h、LED電流0.67mAの条件です、小さな暖急車室内には十分な明るさです。

室内灯を設置したい場所付近、下回り中心から少しズレた位置にステーが立ってます。 構造確認するとこのステーが上回り突起に当り車体保持しています。

上回り支持ステー除去は避けるべきなので横を室内灯設置位置に決め、LED電極に負荷を与えない様注意してピンセットで抵抗リード線を整形しました。

LEDが上回り支持ステー横で高さが揃う様に、リード線を上回りに干渉しない通電板内側に半田付けします。

レールに乗せて点灯試験、KATO室内灯クリアは点灯確認電圧2.0Vでしたが、ダイオードブリッジ電圧ロスがないこの方式はノッチON電圧1.2Vで点灯確認できました。 写真の約1.8Vですでに車内を照らしています。

上回りをかぶせ、カプラーを付けて点灯化工作完了、ノッチ1最高速7V、75km/hの条件でヨ5000とツーショットで比較しました。 明るさ色味共にほぼ同じなのでこれでOKとします。 心配したLED厚さもこの低目線から発光面が見えないので問題なしです。

後ろ姿を比較しました。 ワフ29500は室内灯点灯を後方確認できます、ステーが光って柱か煙突に見えます、ヨ5000は部材に遮光され確認できません。 ヨ5000テールライト導光効率の方が高くて明るく、一方天井付近に室内灯漏光があるのを発見しました。


★新しい室内灯の可能性
今回ワフ29500に採用したLED室内灯がノッチON1.2Vで点灯確認でき実用になった事で、新しい室内灯の可能性が見えてきました。

【『KATOキハ52の車両加工⑤』より転載】
KATOキハ52採用の補助灯LED方式は点灯確認電圧2.0V、LED室内灯クリア装着車明るさ均質化に有効な方法です、日程未定ですがキハ181系に採用予定です。 ただし明るさを補助灯へ分配するだけで輝度変化なし、輝度調整にはチップ抵抗変更が必要です。

模型照明の電気講座⑤車両室内灯 後編 - Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記で結論付けた様にテープLED室内灯は最も簡単・確実・安価な方法で、必要に応じ直列抵抗で明るさ調整も可能です。 しかしPWM電源使用が前提条件なので当社は採用できません。

そこでワフ29500方式を拡張してこんな方法どうだろうと考えてます。 テープLED室内灯と比較したメリットデメリットは以下の通りです。


《メリット》
①LED配置自由度が高い。(間隔自由、灯数自由)
②明るさ設計自由度が広い。(抵抗値次第)
③電源方式を選ばず低電圧から点灯し、常点灯域が広い。
《デメリット》
①製作に手間がかかる。
②電力効率が悪い。(同じ明るさを得るのに3倍の消費電力)
③LED固体差が明るさ影響する。(キハ52の異品種実績から許容範囲と推定)


コストは部品選定で逆転もある同等レベル、テープLEDを使えない当社新方式として、近々試験する予定です。


ではまた。