Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

高機能電源⑭制御盤パネル製作

基板が完成し動作確認OKでも、電源としてはまだ完成してません。

【十三夜の月】・・・1/19撮影


延伸線制御盤は未定ですが、中央がフィーダー/ポイント/信号機制御部で、その両端にコントローラ配置の基本形は従来線と共通です。 Hyper-G本体を床置きし制御盤パネルに組込まれた左右CH高機能電源操作部と6Pコネクタ接続します、ではパネルは?

制御盤パネルに選んだのは2mm厚アクリル板です。 クリア/白/スモーク/黒と各色ありますが、速度計表示部に角穴空け不要なクリアにしました。

【速度計用電圧計は2体構成】
と言うのは速度計用電圧計ベズルに約2.2mmのダボがあり本体間に隙間ができます。 クリアならそのままアクリル板を通して表示が見えるからです。

従来線よりスペース余裕があるので素材幅180mmを活かし、180mmx100mmで2枚切り出しました。 カッター筋彫り前加工後にプラ鋸でカット、ヤスリ仕上げです。

【延伸線制御盤パネル配置図】
操作性優先配置で左右各15mmは制御盤枠取付スペースです。 中央四角が速度計表示部で両側に取付穴、更にその両側に基板取付穴を空け速度計奥に基板を固定します。 電源スイッチはHyper-G本体側にあり、パイロットランプは速度計が役割を代行します。

加工用パネル配置図をコピーしアクリル板四隅に両面テープで位置決め固定しました。

【下穴加工】
スイッチ/ボリューム/速度計取付穴に1.4mm、基板取付穴に1.0mm、全9ヶ所の下穴をピンバイスで空けました、穴空け二次加工はそれぞれ4.4mmと3.2mmです。


ところで下穴径基準てあるんですかね?、そんな事も知らないのって言われそう(笑) 筆者は経験知で下穴1/3法則でやってます。 例えば1/2だと次加工でドリルが引っ掛かり仕上げが汚くなったり、アクリル板だと材料割れリスクが高まります。

【穴空け二次加工】
4.4mmと3.2mmで穴空け二次加工しました、速度計と基板取付穴はこれが完成サイズ、スイッチとボリューム取付穴は4.4mmから完成サイズに三次加工します。

【削りカスだらけの加工中パネル】
速度計ベズルビスはΦ3、ダボはΦ4です、2mmアクリル板ではダボが少し突出しますが、完成時はパネル表示用フォトマット紙が挟まるので丁度良い寸法です。

【ベズルと基板取付穴が干渉】・・・多分そうだと思ってました
ベズルと基板取付穴位置確認したら、速度計表示がベズルに隠れ要修正です。 配線数が多い基板はパネル一体化が必要で、設置場所は速度計奥しかありません。 基板取付穴をザグり隠し皿ネジで干渉防止と外観美化するのが良さそうです。

【合わせて百歳以上の古ツワモノ】
パネル加工に活躍したのが当社のアラカン工具コンビ、ハンドドリルとリーマーです。 電動ドリルもありますが割れ易い材質の場合、手に感じる抵抗感で力加減を変える方が、多少非効率でも安全です。 キザな言い方すれば材料と対話しながらですね。


リーマーは先端4mmなので仕上がり5-12mm穴加工に重宝です、木材、プラ、アクリル、アルミ、板材なら何でもOKです。 しかもハンドルがΦ6でトグルスイッチ、ボリューム仕上がり穴径と同じ、両側から交互にゴリゴリやってハンドルが通れば加工完了です。

【調子に乗って削り過ぎ】
な~んて能書き考えながら作業してたら見事にドジ踏みました。 仕上がり6mmブレーキボリューム穴をロータリースイッチに合わせて空けてしまいました(涙) 版下穴表示を双方同じにしたのが間違いの素でした、スペーサ補正の仕事が増えました。

ホームセンターで調達したM3皿小ネジ、頭径は5.7mmでした。
基板取付穴を6.4mmドリルで様子を見ながら頭が隠れるまでザグります。
皿小ネジで10mm基板スペーサー2段重ねを止めます、これでネジ隠し完了です。
基板取付スペーサーと速度計用電圧計本体はギリギリ干渉しない位置関係です。

速度表示位置変更、基板取付穴削除、四隅パネル取付穴追加して版下作成、フォトマット紙に印刷します。

百均で手芸用穴空けポンチを買ってきました、3mm/6mmセットで取付穴とスイッチ/ボリュームに丁度良い組合せです。

穴空けポンチとカッターで表示部フォトマット紙の不要部分を切り取ります。
貼り合わせは日の字型の両面テープ、位置合わせし最初に中央横ラインを貼ります。
両脇と下の保護紙を剥がし下半分貼った処です、次に上の保護紙を剥がします。
綺麗に貼り終えました、リーマー加工で多少偏心してますが許容します。

制御盤に組み込んだ際にアクリル端面が見苦しくなるので、フォトマット紙に一緒に印刷した短冊を貼りました。

【延伸線制御盤左右CHパネル】
これで制御盤パネル完成、次回からここに部品を取り付けます。


ではまた。

高機能電源⑬基板完成

先行基板の評価がOKになりましたので、残り3枚を完成させます。

【南八ヶ岳 蓼科山(左)と北横岳(右)】・・・1/16撮影
前日の降雪で雪化粧が濃くなりました、北横岳右肩坪庭までロープウェイで上ると樹氷が見られます。 坪庭からV字型に見えるピラタススキー場まで林間コースがあります。


1.基板製作cont.

オペアンプは2回路入り2個使いになったので8ピンICソケット7番ピンカット3個です。

ICソケットを所定位置に半田付けし、リード線2本を含め5本のジャンパー線を取り付けました。 これでオペアンプICを差せば動くうハズです、多分・・・(笑)

残り3枚の基板の部品実装が完了しました、続いて調整と動作確認をします。 結局3枚の基板中2枚で各1ヶ所半田付け不良がありました、視力低下は深刻です。 湖南工場へ納入する電源製作着手は白内障手術後の方が良いかもしれません(汗)

12V ACアダプタとダミー負荷を繋いでゼロ調整します。
常点灯ボリューム制御特性と上限値を確認しVout1.5Vになる2.8Vに調整します。
速度制御回路オペアンプバッファ1が正常動作してる事を確認します。
速度計回路オペアンプバッファ2が正常動作してる事を確認します。

速度計出力にテスターを繋ぎ、0km/h表示を確認します。
ブレーキOFFノッチ4ONで加速特性と最高速度を確認します。
車種選択スイッチを切り替え0.71倍の表示になる事を確認します。
ノッチOFFして惰行特性確認後、ブレーキスイッチONして減速特性を確認し、最後にブレーキMaxにして0km/hになる事を確認します。

【『作れますよ!Hyper-G』より転載】
今回製作した高機能電源はHyper-G本体と接続して使います。 コンパレータと出力回路が本体側に内蔵されているからです。

【『電源組立⑥』より転載】
本体を予備電源として単独使用可能な様に3A容量6Pコネクタで接続する構成です。

【『電源組立⑦』より転載】
電源(運転)系と回路系のGND分離でノイズ対策をしてます、9Vは速度計電源です。

出番が来た6Pリボンコードの被覆を剥き半田上げしました。

この配線は芯線が太く基板穴に入らないので、空ライン利用で12VとVcompにジャンパーを取り付け、基板部品面配線を可能にします。 Vcompは速度計用オペアンプバッファ入力3番ピンから取ってます、330μF/0.1μFが入りノイズ耐性が高いからです。

12V/GND/Vcompを半田付けしました。 電源出力赤/黒にディレクションスイッチと逆起電力保護ダイオードを付け、速度計を付ければ高機能電源の回路完成です。


2.Hyper-G本体との組合せ動作確認
6Pコネクタを基板に取り付けてHyper-G本体と組合せ動作確認が可能になりました。 電源出力赤/黒にダミー負荷を付け、テスターで出力電圧計測できるようにしてコネクタを差します。 車種選択をDCにして、もう一台のテスターで速度計を計測します。

電源ONすると出力電圧が数十~百mVでパラパラし1分後にゼロ表示で安定しました。 ゼロ調整1.7Vは少し高い様です、三角波下限値確認と再調整が必要ですが、常点灯調整上限値に影響が出るだけなので後回しにし確認作業を進めます。

常点灯1.5Vに調整しました、調整過程及び調整後も速度計表示はゼロのままです。

ブレーキOFFしノッチ1ONすると、出力電圧6.40V、速度計89.2km/hで安定しました。 出力電圧は設計値6.2Vより0.2V高く、速度は基板単体評価84.1km/hより6.1%高くなってます、三角波上限下限が設計値より低目になっている影響と思われます。

ノッチ2は出力電圧7.22V、速度計107.5km/hで安定しました。 出力電圧は設計値7.2Vよりわずかに高く、速度は基板単体評価102.1km/hより5.3%高くなってます。

ノッチ3は出力電圧8.38V、速度計124.9km/hで安定しました。 出力電圧は設計値8.2Vより0.18V高く、速度は基板単体評価119.7km/hより4.3%高くなってます。

ノッチ4は出力電圧9.37V、速度計142.1km/hで安定しました。 出力電圧は設計値9.2Vより0.17V高く、速度は基板単体評価137.4km/hより3.4%高くなってます。


以上ノッチ1~4を確認しましたが、出力電圧/速度計表示共に設計値、基板単体評価より若干高目になってますが十分許容できると判断しました。

最後にノッチOFFし惰行させてからブレーキスイッチONし、ブレーキMaxで速度計表示がゼロになり、初期設定常点灯電圧になる事を確認しました。 高機能電源が始めてシステムとして設計狙い通りに動作しました。


ではまた。

難航した交渉と問題の解析

1.難航した交渉
最初は前回紹介した湖南工場への委託加工裏話です。 無理なお願いしたのは当方ですから、往復送料負担は当然として、ご厚意に甘える訳にはいきません。

【生野駅夜景】
以前ブログに『付属品取付オプションが2-3千円で設定されれば躊躇なくそちらを選ぶ』と書きました、DC信号煙管のゴム系接着剤取付みたいな細かな作業をユーザーにやらせるなって思います。 ましてや蒸機分解再組立を伴うコンデンサ外しです。

【価格交渉難航】
高く売りたい売手と安く買いたい買手間の価格交渉が普通ですが、当方価値感で湖南工場入線計画車両を手配し送付する提案したところ、それでは高過ぎると逆の形で交渉が難航しました。 こちらも勉強になるからと固辞する工場長さんに従い、一旦は湖南工場案に落ち着きましたが、その後ある事に気付きました。

【通常方式速度制御Hyper-Gコスト集計表】
現在基板製作中の高機能電源コストは未集計ですが、2CHで速度計など追加部品含めても妥結額に及びません。 湖南工場には電源増備計画がありそれを当方で製作し、委託加工のトレードオフ納入すればWin-winでは?と提案し一発で交渉成立となりました。

納期に余裕があるので、ご希望を伺ってカスタマイズし湖南工場仕様にまとめ上げたいと思います。 自社用なら調子悪くなったらチョイチョイと直せますが、他社納入品となると緊張します、委託加工時の『がおう☆』さんの気持が少し解りました。


2.コンデンサ外し弊害の解析
2-1.原因解析
コンデンサ外しDD51走行時に後方HLがチラチラ点灯する問題を解析し、対策をHyper-G設計へフィードバックします。 DD51走行開始電圧1.7V以下では後方HLは消えてます、そこでチラチラし始める低速走行3.0V時の出力電圧波形を計測しました。

PWM出力波形Lレベルは-1.5V~-2.2V、ピークは-5Vでした。

レンジを変えてヒゲ部分を拡大すると最大-5.4Vでした。 LED応答速度は約10ナノ秒、横軸目盛の1/500です、これでは後方HLが暗く点灯しても不思議ではありません。

比較に通常モーターキハ52低速走行3.0V時の出力電圧波形を計測しました。 PWM出力波形LレベルもピークもDD51より低く、コアレスモーターの逆起電力が原因と波形から推定できます。 ならば対策は比較的簡単です。

ディレクションスイッチに逆起電力保護ダイオード1N4007を取り付けてます。

1N4007は整流用ダイオードでコスト優先の選択です、順方向電圧は0.3Aで0.84V、1Aで0.92Vです。 これを損失の少ないショットキーダイオードに置き換えれば、逆起電力の影響を改善する事ができます。 がおう☆さんから得た0.033μF交換技法は、言わば対症療法でLレベルヒゲを鈍らせ問題解消しますが常点灯性能も劣化させます。


2-2.対策と予備実験
秋月調達可能部品の候補は複数ありますが、一番効果が大きい部品を選定しました。

少々大型で値段も高いですがコレを選びました。

性能が圧倒的、順方向電圧が1/3未満になり約0.6Vも下がります。 とは言えコレ1部品で送料負担はシンドイので、湖南工場納入仕様が見えた段階で一括手配を予定します。 その前に当りだけは付けたいので、手持部品で予備実験を行いました。

【ショットキーダイオードSD103A】
手元にあったのは40V/350mA定格のSD103Aです、少し役不足かもしれませんが3.0Vなら使えると判断しました。

対策用SBM1045VSSが順方向電圧1/3未満になるのに対し、0.7倍と改善度は少ないですが、傾向を見るには十分です。 1N4007に並列に半田付けしました。

するとPWM出力波形Lレベルもピークも改善し、3.0Vでのチラツキが解消しました。

拡大するとピークは-5.4Vから-3.8Vへ改善してます。 速度調整ボリュームを回した時にフワッと点灯しますが定速でチラチラする現象は消えました。 SBM1045VSSの特性なら完全解消の見通しが立ちました、入手後蒸機常点灯性能と合わせ再評価します。


ではまた。