Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

今後の設計⑧線路敷設と風景の見直し

Pecoに置き換えたスイッチバック両渡り線の線形と配置が決まりました。 東基台風景変更が必要になりましたが、フレキに置き換える本線線形の見直しから始めます。

北基台の現在最終線形です、可能な限りファイントラック既製品使用前提なので、カーブ鉄橋左手はR541とR391の組合せです。 フレキ使用なら曲率変化組合せの必要がありません。 カーブ鉄橋位置と標高を固定して線路敷設を見直しました。

カーブ鉄橋左手はR481一定カーブでほぼ同じ線形になりました、旧線路配置をグレーで残してあります。 この方が走行列車が綺麗に見えそうです、また連結面が広がる外向きカーブはR541からR718へ曲率緩和しました。


小さな沢に架かるガーダー橋移動は1mm、また勾配も▲20mmから▲12mmまで12.5‰、その先トンネルに向かって25‰の急勾配に変化する形にし、勾配標を2ヶ所立てます。 基本形はそのままで、よりスムースな線形になりました。

東基台の現在最終線形です、カーブ鉄橋右手は反対側と同じく複合曲率です。 引上げ線本線間は一番標高差が大きい場所で線間距離71mmを決め平行に走っています。 既製品線路使用前提では他の選択肢がありませんでした。

まずカーブ鉄橋右手をR481一定カーブに変え、2.5度で本線を引き直しました、場内信号機位置は変更ありません。 薄緑で示した様に同一角度築堤で引上げ線に接近します。 本線築堤下の用水路も角度を変え、水田は少し広く農家5位置も少し移動しています。

引上げ線から見た本線はこんなイメージになる筈です、フレキだからできる線形です。 本線勾配はカーブ鉄橋から緩和勾配を挟み28.5‰で設計しました。

【『今後の設計⑦両渡り線再設計』より転載】
本線位置はほとんど変わりませんが、上り出発線や両渡り線奥から引上げ線位置はかなり変わっています。 この変化に合わせ風景と勾配を設計変更します。

まず河岸段丘S字カーブを押し潰した形に変更して上り出発線との距離を確保しました、枕木柵位置も変更です。 コンクリート隧道は線形変更に伴い位置をずらし、短くなっています。 棚田と農家も大きくなり伐採現場スペース余裕もできました。

かなりの変更規模なので上図一点鎖線の断面図で確認しました。 河岸段丘傾斜がきつくなり、線路勾配変更と道床なしでコンクリート隧道天井高は2.1mから2.7mに拡大、伐採現場から原木を満載した2tトラックが通行できる様になりました。


ここまでTOMIXからPecoへ乗り換える設計変更を進めてきましたが、メリットばかりでデメリットは何もありません。 更に設計が停滞していた倉元駅南基台でも面白いアイディアが湧いています。 Peco最高!です。


ではまた。

今後の設計⑦両渡り線再設計

Pecoでやり直す事になった延伸線設計、フレキ使用なので基本は変えませんがスイッチバック両渡り線周辺は完全新規設計です。 最初に前回記事の補足です。

Peco小型クロッシングに無電区間はないと書いたのは菱形部分の話です。 双方レールを電気的に独立させる為に交叉部無電区間があります。 測定結果は中央部6mm、左右が5.5mmと最小に抑えられています。

前回短縮加工検討結果に基づき、両渡り線を設計しました。 最低20mm必要な大型ポイント後退量は枕木5本分23mmにしました。TOMIX設計で51.5mmだった両渡り線間隔は44mmとかなりコンパクトになりました。 駅構内線側ポイントはクロッシング側5mm、トングレール側9.2mmの双方短縮仕様です。(短縮仕様はSを付け表記します)

上り出発線を含めた倉元駅7個のポイント配置完成です。 出発線本線ポイントはあえて中型ポイントを使い、微妙にうねる出発線の風情とスペース効率を両立させます。

当時全国に50ヶ所以上のスイッチバックがあり、その9割前後が通過型、そしてそのほとんどが本線直線でした、ようやく夢に見た線形の実現可能性が見えてきました。

本線上り方と駅構内線基準でTOMIX設計に重ねて見ました。 本線が北へ50mm移動し、大型ポイント使用で本線長は伸びましたが、狭い複線間隔の効果で両渡り線部はコンパクトに、駅構内有効長は45mm長くなりました。


収まる確認ができ、この配置で風景微調整でも良いのですがそれでは面白くありません、何かもっと良い方法がある筈と悩んで目を付けたのが両渡り線奥の余裕です。 そしてPecoポイント+フレキを最大限に活かす素晴らしいアイディアが閃めきました。

フレキなので緩和曲線付き線路配置をしますが、本線最小半径450mm以上と決め、定規替わりにKATO R481とR718で設計します。 図の様に引上げ線を本線平行にカーブさせると、本線位置ほぼ同じ、駅有効長85mm延長、本線上り方が25mm東に移動します。


引上げ線カーブの変更で本線全体を更に東へ移動できますが、25mmは狙った値です。 ここからカーブ鉄橋へ向け本線角度を2.5度にすると、本線・引上げ線間築堤法面が角度一定で標高差に従って線路間隔が広がる地形になります。 またわずか2.5度でも風景に変化を与え実在感を高める効果を期待できます。


という訳で、両渡り線再設計は変更範囲が拡大し、東基台風景にまで波及する事になりました。 風景の魅力アップに繋がるなら、何度でもじっくり見直すつもりです。


ではまた。

今後の設計⑥Pecoにぞっこん

延伸線用に購入したTOMIXポイント分解調査の結果、レイアウトに設置しレール塗装やバラスト撒布に耐える品質でない事が解りました。 KATOに30度クロスがなく、自動的にサーボ駆動に好都合なPeco選択となり、通販サイトで調査開始しました。 複線間隔はTOMIX37mm、Peco27mmと大きく異なり、ポイント部小型化も期待できます。


1.コード80とコード55の選択
コード80はKATO/TOMIXと同じ高さのレール、コード55はレールは同じで枕木に下部を埋め込んで低く見せ、オーバーサイズ感を緩和したレールです。 最初にスイッチバックポイントのキーとなるクロッシングを調べました。

コード80の小型クロッシングは全長91mm、クロス角25度です、設計完了したTOMIXは30度、5度浅くなっています。

一方コード55の小型クロッシングは全長104mm、クロス角20度と更に5度浅くなっています。 ダブルスリップや3枝ポイントはコード55にしか設定がありませんが、ローカル線には無縁なので小型化に有利なコード80を選択しました。 コード55は高さが低い分だけ広軌感を強調するデメリットもあると思われ、アッサリ決まりました。


2.ポイント
25度クロッシングと組合せ本線直線両渡り線を構成するポイントの検討です。

コード80中型ポイント、全長123.7mm、分岐角14度、4番ポイントに相当します。 ここでアレっ、25度クロッシング両端に中型ポイントを設置すると3度角度が合いません。 太鼓腹に膨れた線形は美しくありません。 さてどうするか・・・。

コード80大型ポイントです、全長160mm、分岐角8度、7番ポイント相当です、本線分岐ポイントにこれを使えば14+8=22(度)、両ポイント間を3度フレキで接続すれば綺麗な線形になりそうです。 本線分岐が緩やかなのは理に適っており生野駅でも採用しています、問題は大型ポイントを採用してスペースに収まるかです。


3.インサルブログとエレクトロブログ
Pecoポイントには電気的特性が異なる2種類が設定されています。

親爺ぃさんの解説を読んで、迷わず無電区間のないエレクトロブログを選択しました。 エレクトロブログは大昔の木製道床16番ポイントやシノハラフレキポイントと同じで、インサルブログのメリットはDCC化用の改造が容易である事程度です。


4.両渡り瀬配置検討

Pecoポイントは公開分岐曲線半径と実物寸法が合わないという話を聞きました。 そこで全長・分岐角度・複線間隔(対向すれば27mmになる)を基準に使用予定ポイントと25度クロッシングを作図しました。

25度クロッシング両側に大型ポイントと中型ポイントを接続しました。 しかし分岐角度の違いによりフレキを使って3度を綺麗に繋ぐことができません。

そこで綺麗に繋ぐ図面検討を行い、大型ポイントをフレキで最低20mm後退させれば良い事が解りました。 しかしこれでは両渡り線が間延びしてしまいます。

綺麗に繋ぐ方法がもう一つあります、クロッシングを短縮して中型ポイントを前進させ、大型ポイントを直接接続すれば可能です。 図面検討の結果、最低13mm短縮する必要があると解りました。 ここからは現物確認しないと設計が進みません。


5.現品調査

という事で検討用にコード80中型ポイントと小型クロッシングを入手しました。 国内調達はポイントが国産品の2倍以上、クロッシングは4倍近くと非常に高価です。

25度小型クロッシング背面です、無電区間はなく4本のレールそれぞれが3ヶ所でカシメられています。 TOMIXの金具をコイルバネ押し当て方式とは段違いの電気的信頼性、ボンド水溶液をジャブジャブかけても通電不良の心配はありません。

ポイントブログ部背面です、エレクトロブログなので無電区間はなく、通電はカシメ方式です、TOMIXで接点8ヶ所があった場所に通電不良要因はありません。 知人がKATOとPecoは模型、TOMIXはオモチャと言いましたが、それほど設計思想が違います。

ポイント反対側背面です、トングレールスライダーに通電確保バネが入っており、接点はここだけです。 スローアクションはバネなしがスムースですが絶対外せません、トングレール接触だけで通電させると、スレッジによる通電不良が発生します。


6.短縮加工検討

図面検討のクロッシング短縮目標は13mmでした。 カシメ位置よりは外側ですが、枕木位置との関係など切断位置としてふさわしくありません。 11mmなら問題なく切れそうです。 では残り2mm以上をどうする?。

対向するポイント直線部を5mm切断します。 こうすると枕木間隔の不自然さなく接続できます。 短縮量は11+5-0.5(ギャップ)=15.5mmになりました。 両渡り線の対向する4本のレールにはギャップが必要なので、双方切断部にギャップを設けます。

最後にポイントトングレール側、Pecoは完全な直線になっています。 枕木間隔はKATOの5mmに対し4.6mmと若干狭く、枕木2本分9.2mm短縮して使用する事が可能です。


電気的性能が良く、サーボも取り付け易い、その上複線間隔が狭く小型化も可能、筆者に取っては良い事づくめ、もうPecoにぞっこんです。


ではまた。