Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

水田の設計と製作着手

果して作れるかと心配した貯水槽が何とか完成しましたので、この水を使って米作りをする小型水田を設計し製作します。

駐車帯と県道石垣、及び右端を流れる小川土手に囲まれた台形スペースが水田用地です。 ここに3枚の小型水田を作ります。 当社従来線17枚の水田風景と完成形は何度も紹介してますが、製作法と素材には触れてなかったので、ここで改めて紹介します。

水田畔は3x10mm工作材の削り出しです、2x10mmで材試作し水田表面材を貼ると深さ不足気味で平板に見えたので3mm厚に変更しました。 10mm幅両側2.5mmをRに削り落とし、平坦部分5mmです。 実物より若干広目の立派な畔で、2mm狭くても大丈夫です。


板紙または硬質断熱材ベースに加工した畔を接着してフラットアース塗装、水田表面材を切断して貼り込み、畔に混合砂を撒き植物素材を配置する製作法です。 ワラボッチ並べたり、可動式ハザカケ置いたり、乗入れ軽トラ轍や水たまりで変化を付けてます。 水を張った田植え後水田は美しいですが画一的で、風景変化に富むのは稲刈り後の水田です。

畔には用水路から水を引く取水口と水を抜く排水口を設けてあります、間仕切り板抜き差しで、高低差を利用し取水/排水する単純な仕組みです。 写真上傾斜地水田排水口は、間仕切り板方式では流出する水が畔を削るので、畔地中に埋めた排水管になってます。

水田表面材は商品名『秋の畑』のジオラママットです。 田植え後水田用『夏の水田』と一緒に発売され、『夏の水田』は発売直後に完売、2014年頃『秋の畑』は調達可能でした。


その後この製品は再生産されず別製品に置き替わり、延伸線建設を決めた時に全国模型店を探し回り、3枚追加確保しました、現在は調達が非常に難しいと思います。 秋の水田用ジオラママットがあれば良いのですが。

 

素材表面はこんな感じで秋の畑らしくなく、稲刈り後の株が残る水田にピタリの外観です。 秋の畑なら作物が植わってるか、例えばこの時期の代表的野菜キャベツの収穫後なら畝立てしてあり、株は大きく、収穫時に剥いた外葉が散乱してなくては全くらしくありません。


秋の畑は作物があるか、民家A上仕舞畑の様に収穫後株や根を粉砕して鋤き込んだ形が一般的です。 キャベツ畑の場合収穫後放置すると腐敗臭が酷く、収穫後の姿は1週間から10日で仕舞畑に変わります。

現在調達可能で秋の畑に使える素材として、津川洋行『春の畑』を所有してます。 赤土っぽい土壌に作物が育ってるジオラママットで、畝がないのが難点ですが、家庭菜園用に部分採用する予定です。

さて『秋の畑』端材を補修用に保存してます。 右上3枚は小さ過ぎて使用不能ですが、他の3枚は使えそうです。 施工エリアの畝方向は畑と同じ南北、日射し方向で決まるからです。 90度振るので左上2枚が使えます、下の横長材は南基台棚田の1段に使います。

小型水田なので畔に掛かる水圧も低く、畔幅は従来線より狭い7mmにします。 狭いエリアなので最初に畔を作り、畔と素材に合わせベースを作る従来線とは異なる工程、設置場所と素材寸法優先で製作します。 最初は貯水槽前の狭い幅の水田かのらです。

もしやと思い狭い幅の端材置いて見ると左右方向短くすればこれでも足りる可能性がありますが、使えたらラッキー程度にして置きます。

3x10mm工作材から寸法余裕込みで一番上38mm長と、先に10mm幅を7mm幅に狭くして42mm長1本と72mmm長2本を切り出しました。 一番上が追加工して貯水槽前短辺畔に、42mm長がもう一方の短辺畔に、72mm長2本が長辺畔になります。

この工作用木材加工にはレール切断等金属加工用のハイパーカットソーを使いました、刃が薄く切り粉が微量で精度の高い加工が可能だからです。 2-4番目材料切り出し前に行った10mm幅を7mm幅に狭くする加工で出た3本の切りカスを見れば解ると思います。 次は貯水槽前畔になる10mm幅材の加工です。 細かい作業の連続で目がショボショボします。

➊基台端基準で採寸し、貯水槽奥を7mm幅に狭くしました。
➋給水口部分を畔幅半分彫刻刀でザグり、逃げを作りました。
➌現場確認しながら5mmスペーサー追加条件で、石垣角度に合わせて少しづつ削り込み、給水口に干渉しない長さになるまで短くしました。
➍加工完了後、畔上面が給水パイプに接する高さになり、0.8t板紙ベースで水田を製作し、4mmスペーサー入れて設置すれば良いと解りました。

4mmコンパネ端材からスペーサーを作り接着しました。

0.8t板紙ベースを現物合わせで切り出しました。 このベースに畔を加工して接着し内側に水田表面材を貼りますが問題発見です。

畔幅が広く水田面積が狭いのです。 畔の水田側は2mm削ってRにしますが、上下長辺のRは片側でOKなので7mm幅を工作材半裁断の5mmで作り直す事にしました。


畔の作り直しを決めた処で一旦切ります。 従来線10mm幅に対して7mm幅なら十分狭いと思ってましたが、やって見んければ解らない物です。


ではまた。

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