Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

カーブ鉄橋の設計変更

前回更新10月1日は旧暦8月15日で仲秋の名月、16:00の更新後撮影に出掛けてきました。 月の出は17:40頃ですが山の向こうから昇る当地で眺められたのは18:15でした。

【八ヶ岳連峰権現岳肩から昇った仲秋の名月】
北基台北西ユニットが完成し、開催されるなら出展を考えてた地区文化祭は中止が決まり、発表機会がなくなりました。 次は何?で気になってた件を決着させる事にしました。

北西ユニット次の線路敷設区間はカーブ鉄橋先の東基台入口にまでです。 このカーブ鉄橋は北基台風景目玉の一つですが、構想設計以降一歩も前進しないまま放置の課題でした。

構想設計はカーブ鉄橋の構想設計で4年近く前です。 全長420mmの3連デッキガーダー橋で、長く深い中央スパンで川を跨ぐ良く見たタイプです。 その後KATOからカーブ鉄橋が発売されましたが、「急カーブ鉄橋」で使えないと解りホッとしました。

【『カーブ鉄橋の構想設計』より転載】
3連デッキガーダーの124mm両端で9度、172mm中央で12度、全体で30度カーブする設計です。 4本の橋脚は片側橋脚基準で9/21/30度傾き、橋桁は4.5/15/25.5度傾きます。

カーブ鉄橋前後を含め本線有効長より長い1m/約90度カーブを進む列車をイメージして、周辺風景設計を固めてきました。

必要部材は4年前に調達済み、KATO橋脚セットと124mmデッキガーダー橋(緑)4個、GM製124mm着色済み架道橋(緑)2個です。

3連両側はKATO製品レール外しでそのまま使います、内部構造が作り込まれ通路付きの良い出来です。 中央はKATO/GM各2個から172mmスパンを作る計画ですが、GM製は外観はOKでも内部構造なし成形湯口そのままの何とも素っ気ない製品で加工法に困りました。

通路反対側はKATO製を切って繋いで172mmにし、表面を削って内部構造を活かす土台にする計画でした。 そこにGM製突起を全て削り取って貼れば改造可能、幅が両端より広くなりますがカーブの線路張り出し量も大きいのでバランスが取れ問題なしと考えました。

一方通路側は通路支持板があり同じ工法を取れません。 例えこの問題クリアしても通路支持板と橋梁リブ位置が合わず、何ともみっともない姿になってしまいます。 ここで躓いて突破口を見い出せず放置してました。

4個から3個作るの難しいなら4個を切って使ったらどうだ?、逆転の発想と言うより楽な道選ぶヒヨリです。 両端短縮で全長同じの4連デッキガーダー橋図面書いて見ると結構良い線行ってます、中流域なので浅瀬や中洲の橋脚は問題ありません。 県道側橋脚と堤防の位置関係が気になりますが調整可能範囲だと思います。

作図するとR802で420mm/30度、4連化でスパンが短くなり橋梁から線路の突出量が減り、R718で33.5度も線路敷設の選択肢に入ってきます。 マイナスは長い中央スパンの深さが違うデッキガーダー橋の形状魅力、実現困難なので4連デッキガーダー橋に決めました。

4連修正案は38mm短縮の86mmですがどこでも好きな位置で切れる訳ではありません。 現品確認すると通路手摺切れ目及び橋梁リブ位置バランスから35mmが最適位置でした。

短縮加工カットラインにより全長が6mm伸びたので角度34度で最終設計しました。 32度でも良いのですが124mm/89mmの比が10対7で設計容易、かつR718に収まるので選択しました、32度/R763も可能です。 34度/R718条件で風景設計図を使い配置検討します。

【配置案A】・・・左側基準
カーブ鉄橋橋脚は基台高さ制約により北基台設置です、A案は+4度を東基台側に使って右端を右に4度分移動し鉄橋全体を少し基台奥に配置する案です。 この案は左から2番目橋脚が移動余地がない堤防真上に位置し土木工学的に有り得ない風景になってしまいNGです。

【配置案B】・・・右側基準
B案は東基台接続点を基準に+4度影響が左側に出る案です、図は鉄橋左半分が手前に出てますが、橋脚制約のない上方平行移動が可能です。 この案は左から2番目橋脚が県道脇堤防法面に位置して自然な風景になり、位置調整自由度もあるのでこの案採用に決定です。

4連化6mm延長、配置案Bの風景確認図を作成しました。 左1スパンで県道を跨ぎ、2-4スパンで堤防含めた川を渡る納得性のある風景になりそうです。 川の流路次第で中洲橋脚避けられますが、蛇行する川の姿も捨て難く風景製作時の気分次第になりそうです(笑)


ではまた。

「ハチロク」と言えば・・・

筆者は「ハチロク」と聞いて思い浮かべる物が四つあります、皆さんは幾つでしょうか? 「ハチロクって何?」の人を除く成人男性が思い浮かべる物は何か考えたお遊びです。


1.蒸気機関車8620型
最初は蒸機の「ハチロク」8620型です。 国鉄時代の非電化亜幹線レイアウト製作者としてコレが一番になるのは当然ですね。

【当社8620】・・・1両デフ除去
しかし鉄道マニアは狭い世界、大正時代の蒸気機関車を思い浮かべる人は一体何%居るでしょうか?、多分3%程度が良い処、意外と少なく大目に見て5%として置きましょう。


2.TOYOTA AE86
車に興味ある人なら「ハチロク」で思い浮かべるのは、1983-1987年生産のFRライトウェイトスポーツ、レビン・トレノ形式名AE86、これが一番で7-8割ではないでしょうか。

【AE86】・・・ウィキペディアより
今から見れば低剛性ガラス張りペラペラボディに大出力エンジン、サス性能が高くないので簡単にお尻を振り出す、そこそこのウデがあれば扱い易い当時の若者が憧れた車でした。

【某中古車情報サイトより】
FRスポーツとして中古車市場では超人気絶版車、後継FFレビン・トレノなど足元にも及ばない、現行ハチロク新車より高値で取引されてます。

【自宅近くのナンバーなしAE86】
35年前の車となるとメーカー部品供給期間は終了し、AE86に限らず旧車が好きで乗り継ぐ人は部品取りを用意するのは良くある事です。 近所に10年以上ナンバーなしAE86が置いてあり、これもそうかもしれません。


3.TOYOTA 86
生産効率化で車はFF全盛、ステータス/スポーツから生活道具へのユーザー意識変化と若者の車離れが進みました。 トヨタは遊び心のある車としてスバルとFRスポーツを共同開発し2012年「ハチロク」と命名し発売しました、コレ思い浮かべる人も多いと思います。

【TOYOTA 86】・・・ウィキペディアより
かつてAE86に乗った、あるいは憧れた50代以上想定顧客と、若い人に車の楽しさを訴求する狙いだったと思いますが販売は低調です。 ウデを磨くダート林道は姿を消し、峠を攻める何て格好悪い、車は快適・使い易さ優先、ミニバン全盛時代のあだ花かもしれません。


さて、「ハチロク」と言えば車か蒸機が99%だと思いますが、筆者にはもう一つマイナーな「ハチロク」があります。 『ソレもあったね』と言えるのはアラカン世代以上の車好きのごく一部だけだと思いますが・・・。 


4.POTENZA RE86M
今も昔も車好きはタイヤにこだわる人が多く、かつての愛車ファミリアターボには金メッシュアルミにコレを履いてました。 先行したヨコハマADVANに対抗し1982年に発売されたブリジストンスポーツタイヤです。

【1983-1986年の愛車】・・・過去記事より転載
全天候型ハイグリップスポーツタイヤとして評判が高く、やはり「ハチロク」と呼ばれてました。 人生初の60タイヤの思い入れで記憶に残ってますが寿命が約半分と短く、俗に消しゴムタイヤと言われてました。


他の世界にも筆者の知らないマイナー「ハチロク」が存在するのでしょうね。 数字の組み合わせで「ハチロク」は「サンパチ」等と共に語呂が良いですから。 無駄話にお付き合いありがとうございました。


ではまた。

北基台西側背景を作る 後編

前回の続きです。

雲の絵合わせと全体の高さ調整で本番用は検討用より6mm下げてトリミングし、A4フォトマット紙にプリントアウトしました.。

それを雲がピタリと合う2mm高い位置に貼りました、背景板と背景画の位置関係は検討時より4mm下がってます。 残りの55mm幅と県道トンネル上をどうするか考えました。

必要部分として図A5サイズ画像データを作成しフォトマット紙にプリントアウトしました。 使用許諾をいただいたのはA4サイズですが、有効サイズA4と言う事で(滝汗)

上とL字型不要部分を切除して絵合わせし背景板に貼りました。 左側45mm幅の余分がありますがそのままにしてあります。

4mm下げて貼り背景板露出が増えた梁裏に切断部空を三角形に貼りました。
補助照明に近い梁裏の雲が輝いて不自然なので、3列各2灯LED電極にニュートラルグレイを塗り目潰ししました。
基台からはみ出した余分45mmはレールメンテの邪魔にならないので、0.8t板紙で裏打ちしました、風景製作都合で判断先送り、切るのはいつでもできます。
30mmキューブ材をコーナーカットし背景板足と基台をボンドで接着しました。

県道トンネル/洞門ユニットを置いて確認です。 ここで気付きました(遅い!)が、設置背景画沿いに製作する山の稜線奥にトンネルが通った山並みが見えるハズで、背景画下部延長は不要だったかもしれません。

ここで北西ユニット接続テストをします。 背景画に接してユニットを平行移動、ユニジョイナーを軽く篏合させて更に少し押すとカチッと嵌り線路が接続しました。

台座固定ネジでユニットをしっかり固定します、高さ角度OKです。 肉眼で見えませんでしたが樹脂のドリル削りカスの様な物が付着してます、後で除去します。

ネジ締め後にトンネルポータルを置きます、設置した背景画とユニット間隔は7-8mm、背景画沿い風景製作に丁度良い寸法余裕です。

延伸線初の車両運転、シナリー重視でも鉄道模型ファンに変わりはなく、新設路線初走行には感慨深いものがあります。

非電化線区の建築限界を基にタイトに製作した雪崩覆いですが、まだ高さに余裕がある様に見えます。 ここに漕ぎ付けるまでのアレコレに想いを馳せる一人運転会でした。

背景に貼り重ねるトンネルが通ってきた山の元画像はコレにしました。 3年前ハナちゃんを拾った場所の写真で、少し紅葉が進み山の稜線がクッキリしてる事が選定理由です。

遠景でなく300-500mの近景なのでトリミング・左右反転・画像処理してフォトマット紙にプリントアウトしました。 この山並みの派生尾根がトンネル上製作稜線の想定です。

背景板足と張り出し部高さ合わせに不要フォトマット紙を貼り板紙で裏打ちしました。

プリントアウトしたフォトマット紙山の稜線を切って空を除去、下の不要部分も切って位置合わせしてます。 A4幅では少し足りない、でも継ぎ足したくない悩ましい処です。

結局45mm張り出し部を30mmに短縮してこの様に貼り、不要部分をカットしました。 右奥コーナーから稜線が低くなると奥の山が見えてくる地形です。 張り出しは撮影アングル自由度確保にやはり必要です。


最後の仕上げが残ってるのでネジを外しユニットをフリーにしました。 筆者にとって拷問の様な作業、バラスト修正です。

バラストは全体に多目に撒いたので枕木に乗ってるバラストを1本1本マイナス時計ドライバーで掻き落とします。 枕木天面塗装が剥げ、フラットアースから成形色茶色に変わるのはむしろ好都合です。

補助照明と拡大鏡(勿論老眼鏡も)併用の半日仕事、目がショボショボです。 以前公開の修正前同アングル写真と比較すると、効果があった様なない様な、いずれにしろコレが現在の限界でありヨシとしました。


製作手順次工程は北西ユニットを固定し、県道トンネル/洞門ユニットを位置決めし奥から手前へ風景製作なのですが、チョッと待ってる事があります。 5月予定で中止された地区マレットゴルフ大会が10月開催されます、地域活動もウィズコロナ模索開始の動きです。


11月文化祭開催は近日中に決定します。 開催ならユニットにD51牽引貨物列車乗せて出展したら見栄えがする、固定したら持ち出しは永遠に不可能になります。 複数展示会出展を目標に毎年風景ユニット製作されてる『イノッチ』さんを見て、そんな事を考えてます。


ではまた。