Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

自動車照明に見るLED用法

自動車用HLは長い白熱球時代からシールドビーム・ハロゲン・キセノンと、より明るく白く進化しました。 しかしその他の補助灯は白熱球時代が長く続きました、LED導入は多分90年代、始めてLED TL車を見た時は驚きました、見た事ない形だったからです。 デザイン要素として車に使われ始めたLEDは今や白熱球を駆逐しつつあります。

【駅前の賑わい】
その背景は以下2点です。
LED価格が劇的に安くなり、コスト制約がなくなった。
自動ブレーキ等新電装品や燃費向上アイドルストップ(頻繁にセルを回す)により、バッテリー負荷が重くなり、照明系電力を低く抑える必要性が高くなった。


では実際にどんな形で使われてるか、リア回り補助灯事例で見て行きます。

大衆車代表ホンダフィットです。 スモール・ブレーキランプ(以下TL&BL)はLED9灯です、ハイマウントストップランプ(以下HMSL)はLED12灯でした。

子育て世代ご愛用のミニバン、こちらはTL&BL、HMSL共に6灯でした。 だだし夜間TL6灯では不足なので、リアハッチドアガーニッシュ両側も点灯すると思われます。

今や絶滅危惧種のFRスポーツ、トヨタハチロクに遭遇しました。 TL&BL12灯、HMSL9灯でした。 この少し先で左折した際のウィンカーはLED6灯でした。

地方で半数占める軽自動車忘れちゃいけません、スズキラパンです。 TL&BLはレンズ拡散式丸型異形です、HMSLはLED6灯でした。 何か気付かれる事ありませんか?、6灯/9灯/12灯全て3の倍数です、これにはちゃんと理由があります。

【秋月パワーLEDデータシートより 】
自動車照明に使用されるLEDは、私達が模型照明に利用する小型LEDの数十倍、1-3WクラスパワーLEDです。 例示した1Wの損失は3.2V、車のバッテリー点灯には3本直列が最も高効率省エネで低コストだからです。

【未調査推定です】
筆者推定ですがおそらく3本1ユニットはこんな構成です。 LED3本の損失9.6V、CRDの損失約1V加えて10.6V、オルタネーター(車載発電機)出力13V強でも、エンジンOFF、草臥れたバッテリーの12V弱でも同じ輝度で点灯します。

電源電圧12VでLED使用時は3本直列が最適であり、自作室内灯に利用されるテープLEDはそうなってます。 なのに何故かストラクチャ照明用抵抗内蔵LEDは1個使いです。 使い勝手優先なのでしょうが、推奨使用条件20mAで設計された市販LEDを60灯使えば1.2A、走行用電源と同じ容量が必要になります。

露太本線の照明は約200灯です、演色性重視の白熱灯が少なくとも7灯あり、これだけで0.2-0.25A消費してます。 残りのLEDは3本直列を基本に全体で1.45Aに抑え、ポイント切り替え合わせて12V/3Aアダプタで足りてます。

【中山平駅前街灯】
街灯は全て3本直列、明るさ3種ありますが設置数は3の倍数です。 北町商店街9灯、お寺へ続く道6灯、役場前通り・中山平駅前3灯、配線は面倒でも消費電力1/3は非常に大きなメリットです。 自作組み込みされる方に是非お薦めします。


折角なので、調査結果からその他の事例を紹介します。

何事にも例外がある様で、こちらダイハツの廉価版軽、TL&BL9灯で教科書通りですが、HMSL4灯です。 2灯x2、1個数円のLED2個ケチるほどコストが厳しいのでしょう。

ダイハツの名誉を傷付けるのは本意でないのでもう1例、価格高めのダイハツ上位モデルTL&BLはスズキラパンと同じ丸型異形、HMSLは普通車並みの9灯でした。

マツダアクセラは面白い設計、昼間ブレーキ時点灯はTL中央部9灯とHMSLです。 レンズ拡散式HMSLは明らかに2灯、輝度から5WクラスパワーLEDと推定します。 写真拡大すると点灯中9灯周囲リング状に18灯あります。 スモール点灯時はリングでブレーキ時に全面点灯するのでしょうか?、夜でないと解りません。

そして度肝を抜かれたのがBMW7シリーズ、ブレーキ踏むや何とLED84灯がこの紋所が目に入らぬか!とばかり一斉点灯します。 でもHMSL後続車視認性は最低限度の性能、はるかに明るいトランクリッド15灯ユニット使えば良かったのにと思います。


何の根拠もない当て推量ですが、薄型化しないと後席頭上空間を圧迫する問題があり、0.1-0.2WクラスLEDを30個も並べ、薄いけど暗くなったのではないか?、庶民には手が出ない高級車なんだから、もう少し工夫し様があったのでは?、と感じました。


ではまた。

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