Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

県道の敷設 その1

大物のドライブイン&神社ユニット固定設置が終わり、次工程はその手前の県道敷設です。 11月に入って急に寒くなり初氷も張りました、今年のレイアウト製作も追い込みです。


さて、県道路面図データを作成しプリンター出力を板紙に貼って接着と行きたい処ですが、そうは簡単にできない事情があります。 まず先に当社の舗装路製作方法を説明します。

【北町通り】
最初に製作した舗装路は生野トンネル内で、0.8t板紙に路側帯とセンターラインに1mm幅のマスキングテープを貼り、ニュートラルグレイ塗装してます。 トンネル出口から北町踏切まで下り、GS先から緩やかに登る路面を製作して接着延長敷設しました。

【裏町三叉路】
この製作方法で最初に壁に突き当たったのが裏町三叉路で、路面の『止まれ』をマスキングテープで表現しましたが実感に乏しくNGでした。

更に生野駅前路面はマスキングテープでは絶対無理で、PCで路面データ製作し、プリンター出力を板紙に貼る方法に変更し、以降の舗装路製作は、延伸線トンネル・洞門内を含めて全てこの方法を採用してきました。 唯一の欠点は水性インクで水分に弱い事です。


生野市街地に比較し山の中の地方道の延伸線県道は、昭和時代なら細かなひび割れがあり、ひびの交点に空いた穴は次の再舗装工事まで砂利を詰めた応急処置が普通で、その再現にはプリンター出力路面は使えず、マスキングテープを使う方法で製作するしかありません。

【県道路面型紙】
設計ミスで長過ぎた擁壁を短縮し、洞門ユニット固定位置決定の際に県道路面データを作成してます。 ペラペラコピー紙なので厚紙に接着して裏打ちしました。 両者を貼り付ける際に木工用ボンド原液を路面に塗った処、見事に色落ちし水分NGを証明しました。

こんな具合の約45度カーブになります。 洞門出口で路側帯込み50mm幅の路面は、広告塔先から上側路側帯5mm減り、下側は3mm減ってその内側2mmはガードレール台座で、実質40mmになります。 部落の中だけ道幅が狭いのは、現在も見られる地方の風景です。


路面ひび割れや補修穴に加え、型紙右側だけに追加した緩和曲線を洞門側にも追加します。 鉄道の緩和曲線が急激な横G変化を軽減し、曲線通過性能と乗り心地改善する様に、交差点を除く街道上カーブも緩和曲線を設け、ハンドル操作を容易にしてるからです。 そんな細かな処までと思われるかもしれませんが、実感アップの為なら手間を惜しみません。

どうやって作図するか考え良い物を見つけました、直径240mmの鍋蓋です。 見易い様に路側帯に合わせてますが、これを定規にして路端を1mmほど内側に引き、両端を滑らかに結べば緩和曲線になります。


外側はワンサイズ上、直径280mm鍋蓋Rで直接結びます。 そうすると道幅50mmなので、カーブ部分だけ道幅が約2mm広くなりますが、それで良いのです。 実物を良く観察してください、そうなってますから。

県道洞門出口から県道が約60mm直線で延びてます。 緩和曲線付けるに邪魔になり、またセンターライン途中で位置合わせするのは面倒なので、下に端材の台を当てセンターライン開始位置で切断しました。

路面は0.8t板紙に0.12tコピー用紙貼り、基台は1.2tプラ板です。 邪魔になる基台プラ板を接続糊代分を残してカットしました。

敷設する県道路面は0.8t板紙、商品名『板目表紙』です。 在庫が減ってたのでB4サイズを調達しました。 型紙と鍋蓋を使って緩和曲線を含めてケガキます、スケールの目盛が良く見えず結構大変な作業でした。

洞門から路側帯終了部までと直線部を別ピースで切り出し、裏打ち板紙で一体化しました。 路側帯なし直線部は車線幅20mmx2と、谷側ガードレール台座2mmで42mmです。 

現場確認しました、洞門側接続部がピタリ合い、神社側角度もOKです。 神社先まで路面を長くしたのは先の風景設計が直線と固まってるからで、ガードレール継目を考えると長くした方が先工程が楽だからです。 万一変更があれば切断すれば済む事ですから。

とここで路側帯とセンターラインを白く残す1mm幅マスキングテープをどうするか頭を抱えました。 生野トンネル付近路面製作は10年前です、両眼視力1.2で多少の誤差許容で切れました。 勿論写真の大型カッターでなく、薄刃の小型カッターを使ってでした。


現在視力は0.7と0.08に加え黄斑変性歪みもありとても無理、何か考えるしかありません。 そこで思い出したのが視力低下が始った5-6年前に犯した凡ミスです。 大型カッター刃を交換して板紙切ったら切断ラインが2本、替刃2枚重ねに気付かず装着してたのです。

これは使えるかもしれないと、大型カッター刃の厚みを計ると0.5mmでした。 つまり2枚重ね装着時の切断ライン間隔は0.5mmと解りました。

ならば折り取り使用中替刃両側に新しい替刃の3枚重ねにした2本刃カッターで正確に1mm幅を切れハズです。 しかし2枚重ね装着できたカッター本体に3枚重ねは無理でした。

そこで窮余の策、M5がベストですが手元にあったM3ボルト・ナットで3本の刃を固定しました、刃の背に指を添えれば使えそうです。

写真左から右に2本刃カッターで切って右から起こしたのですが、右端が完全に切れておらず汚くなってしまいました。 しかし切れてる部分は見事に1mm幅になりました。

刃の角度と力加減を変えて何度か練習し、1mm幅が作れました。 今回は視力低下のネックになった工法開発で紙数が尽きてしまいました。


ではまた。

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