Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

制御の基本と応用技法 その4(7/12追記)

今回は従属接続フィーダーによる進路選択制御の応用事例を紹介します。 その前に前回の補足説明とお断りがあります、まずはお断りから。

【長閑な午後】


◆お断り
拙ブログコメント欄にもあります様にoomoriさんが『進路選択によるポイント/フィーダー制御』コンセプトの出展をJAM2018でされたそうです。 同業者は同じ頃に似た様なアイディアを思い付くのは良くある事ですが一歩後れを取りました。 発案者の名誉はoomoriさんへお譲りし、筆者は用法と応用事例の解説に注力します。


3-5.2Pスイッチによるコンデンサポイント切替法
3Pトグルスイッチの2P化用法で使うと解説しましたが説明不足でした、実際はリレーが必要です。 読者の必要情報をつい忘れてしまうヘボ講師でスミマセン(滝汗)

【『コンデンサポイント切替総集編②』より転載】
KATO(TOMIXも基本形同じ)を例にしました、コンデンサポイント切替トグルスイッチは2Pですが3接点です、進路選択スイッチ2Pで直接切り替えできません。

図示した本線連絡線ポイントはリレー1回路、渡り線ポイントは2回路を使います、ポイント切替電源はメーカーにより異なりますので関連記事をご参照ください。 またPecoはソレノイド抵抗値が低いので4A以上のリレーを使用してください。


《追記》2019.07.12

【リレー逆起電力保護ダイオード表記を省略してます】
進路選択スイッチは調達が容易で安価な2回路トグルスイッチでも回路構成可能です。 趣味もコスト優先、後になって気付くウッカリ者の講師でスミマセン(滝汗)


第四章:中間駅制御
4-1.モデル線形-2

湖南総合運転所第1本線には中間駅があります。

線路配置図の中では赤長丸のこの位置です。

拡大すると中間駅はホーム2本3面、内周り/外周り本線間に共用待避線があり、外周り本線に側線がある4線駅です。

外周り本線側線を除いた3線駅をモデル線形にします。 本線間に上下列車待避線兼折り返し列車停車線を割り込ませた複線路線地方駅の典型的線形です。 複線レイアウトでは相互乗り入れ線としてこの線形を採用されてる方が多いと思います。

【中央本線茅野駅新宿方】
拙宅最寄り茅野駅もこの線形です、特急待避の他に、諏訪圏と茅野以東で旅客密度が異なるので、1日5本の松本/飯田方面折り返し列車終着/始発ホームにもなってます。


4-2.従来技法の制御
従来技法でモデル線形中間駅制御をすると以下の様になります。

◆フィーダーとギャップ設置の原則
★ポイントが対向する場所にはギャップを設置する。
★ポイントのトングレール側から給電する。
この原則に従うと上図の様になります、TOMIX/KATOはG1/G2なしでショートしませんがPecoは必要です。 レールメーカーに係らずこの原則に従うのが良いと思います。 2電源2列車運転の場合は、G3-G6を設置しないとTOMIXでもポイント切替によりショートします。 またG3-G6設置により補助フィーダーF3が必要になります。

内周り/外周り本線1電気区間の前提で展開図にします、6個のポイント全てがトングレール側から給電されており原則を充たしてます。 G1/G2を各本線出口側にしてますが、駅構内線は本線複数電気区間時に到着側と同じにした方が使い易いからで、1電気区間なら入口側でも中央でもOKです。

駅端ポイント3個中2個を渡り線連動化してポイント切替2Pスイッチ4個、フィーダー選択3Pスイッチ1個、計5個のスイッチで進路選択とフィーダー選択を行う方式です。 フィーダー選択スイッチに中点付き3Pスイッチを使うのは、中点で留置する為です。 通過列車待避や終着列車折り返しの場合、5個のスイッチ操作は結構面倒です。


4-3.進路選択制御
モデル線形中間駅制御に従属接続フィーダーを用いた進路選択技法を適用するとどうなるでしょうか?。

5個のスイッチが中点付き3P進路選択スイッチ1個になります。 中立位置に感覚に馴染む本線直進モードを割り付け、ポイントは図の様に開通してます。 この状態ではF3に給電されてませんので列車留置が可能です。

内周り本線から進入する場合は感覚に馴染むスイッチを下、内周り本線側に倒した位置を割り付けます。 この状態でP4とP2/P3渡り線が図の様に切り替わり、F3は内周り本線F1に接続されます、外周り本線は中立位置と変化なく同じです。 通過列車待避の場合は停車したら中立位置に戻せば内周り本線を通過列車が走行可能になります。

外周り本線から進入する場合は感覚に馴染むスイッチを上、外周り本線側に倒した位置を割り付けます。 この状態でP1とP5/P6渡り線が図の様に切り替わり、F3は外周り本線F2に接続されます、内周り本線は中立位置と変化なく同じです。 通過列車待避の場合は停車したら中立位置に戻せば外周り本線を通過列車が走行可能になります。


終着折り返し列車の場合は、これから進行する内周り/外周り本線フィーダーF1/F2選択を先に行い進路選択スイッチを上/中立から下または下/中立から上へ切り替えます。 するとF3は進行方向F1/F2から給電され発車可能になります。 また必ず中点位置を通過するのでポイント切替が問題なく行われます。


4-4.中間駅進路選択制御の方法
それでは回路構成を解説します。

モデル線形-2の進路選択スイッチは中点付き2回路トグルスイッチです。 ツマミカバーはお好みで。

1回路目をポイント切替に使います。 中央端子を電源に、左右端子をリレーに接続し、進路開通に必要なポイントを切り替えます。 実際の配線は本更新3-5項、Pecoの場合は以下を参考にしてください。

【『コンデンサポイント切替総集編②』より転載】
3線式を2線化するPecoは配線が異なるので参考掲載しました。 湖南総合運転所はPeco採用で、ポイント切替はコンデンサ切替とサーボ併用です、第1本線中間駅はサーボ採用区間なので、進路選択スイッチ出力をArduinoへ入力してポイントサーボ制御します。

2回路目はフィーダー切替に使います。 モデル線形-1はF1/F2の2択で2回路リレー1個でしたが、モデル線形-2はF1/開放/F2の3択なので2回路リレー2個必要です。 それぞれでF1/F2とF3を5Vが供給された場合に接続する様に配線します。

それでは説明不足になるのでフィーダー切替配線の詳細図を作成しました。 図面作りながらチョッとした思い付き、リレーopen端子一緒にして引き出しておけば補助電源接続で待避線停車列車の常点灯ができます。 2列車なら両CH電源使用で可能ですが、3列車登場する夜景動画撮影時に使えるかもです。


ではまた。

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