Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

湖南電源②部品前加工

世の中改元フィーバー、天候は優れないし道も混んでると外出を控えてます。 昨日更新予定日でしたが、どうせ『令和初の・・・』の類いが氾濫する事が目に見えてたので、半日サボりました。 家を建て当地に暮らし始めたのが昭和62年末、1年少々で平成になり、あれからもう30年か・・・という以外特に感慨はありません。

さて本業に戻り湖南電源製作開始です。 高機能電源設計シリーズを読み、作って見ようとお考えの方が参考になる様に、そしてお客様『がおう☆』さんが先々補修等行う際の、製作過程資料として、高性能電源『Aさんの製作記』風に解り易くまとめます。


なお一部仕様未定ですので、決まり次第製作記の中で明らかにします。 湖南総合運転所には、2本のリバース線、デルタ線、ターンテーブルと4ヶ所の極性反転が必要な線形があり、完成時の制御方法(運転操作のし易さ)が電源仕様に影響するからです。


1.調達部品確認と準備
必要部品調達後数ヶ月、一部在庫部品流用ですので、部品確認から始めます。

【湖南電源部品】
制御盤パネルを除き1.3A/2CH電源製作に必要な電気部品が揃ってました。

制御パネル取付部品と基板を接続する配線を準備します。 短いと話にならず、長過ぎるとトグロを巻いて邪魔になる、難しい処です。 筆者延伸線用は配線長110mmで部分的にギリギリでしたので、制御パネル大型化を想定し130mmを12本用意しました。


2.ロータリースイッチの前加工
湖南電源は5ノッチ6ポジションなので切替数変更は不要です。 前回製作記に従い加工可能ですが、ゼロからスタートで部品電極と回路図整合の導通確認をします。

つまみノッチOFF反時計回り一杯で中央端子と導通してるのはこの端子でした。

時計回りにカチッと1回、ノッチ1状態で導通するのは反時計回り隣の端子でした。

2回路6ポジションロータリースイッチ端子配列は、A/B並んだ中央端子横がノッチ1位置で、この様に並んでました。 ロータリースイッチ片側はノッチ最高電圧を決めるタップ回路へ、もう片側は加速回路へ接続します。

湖南電源5タップは11V/9V/8V/7V/6Vなので、ノッチ5-4端子間に2本直列、4-3、3-2、2-1端子間に各1本の2.7kΩを、ノッチ1・5端子に配線を取り付けます。

【『湖南電源①』より転載】
加速特性の最高速到達時間はノッチ1・2が同じ、ノッチ3・4と早くなり、ノッチ5で更に少し早くなる仕様です。

従ってロータリースイッチ加速回路側は、ノッチ1-2端子短絡、2-3、3-4端子間に10kΩ、4-5端子間に10kΩ2本並列を、ノッチ1・5端子に配線を取り付けます。

2.7kΩ2本のリードを撚って半田付けします。
ショート防止用ヒシチューブを被せドライヤー加熱収縮させます。
10kΩ2本並列にリードを撚って半田付け後、1本カットします。
ロータリースイッチ中央端子穴に配線を通してからげ、半田付けします。

タップ回路抵抗リードを端子穴に通し曲げカット、ノッチ1・5端子穴に配線を通してからげ、半田付けします。
ノッチ1・5端子間の抵抗を計測します、2.7kΩ5本直列で2個共13.3kΩでした。
加速回路抵抗リードと1-2間ジャンパー線を端子穴に通し曲げカット、ノッチ1・5端子穴に配線を通してからげ、半田付けします。
ノッチ1・5端子間の抵抗を計測します、10kΩ2本直列と5kΩで2個共24.9kΩでした。


これで2組2CH分のロータリースイッチ前加工が終了しました。


3.常点灯ボリュームの前加工
つまみを反時計回り一杯、常点灯調整ゼロの位置にします。

常点灯調整は抵抗0Ωで出力電圧ゼロ、抵抗値上昇に従い上昇、抵抗Maxで出力電圧最大になるので、中央端子を接続するのはテスター計測Maxになる右側です。 定格25kΩで計測値21.8kΩ、13%も低いです、許容差±20%なので仕方ありません。

モーター逆起電力影響で並列接続33kΩは1本に減らしました。 抵抗リードを両側端子穴に、ジャンパー線を中央と右側端子穴に通し曲げカット、配線を両側端子穴に通してからげ、半田付けします。

つまみを時計回り一杯、常点灯調整Max位置にすると、ボリュームバラツキにより抵抗値1kΩ差になり、常点灯調整最大出力電圧が約0.3V違ってしまいます。 2.2V/2.5Vの差は自家用なら実用上問題ないとOKしますが、納入品なので手を加えます。

100kΩ2本のリードを撚って半田付けします。
ショート防止用ヒシチューブを被せドライヤー加熱収縮させます。
抵抗値14.16kΩ常点灯ボリューム両端端子に半田付けします、電気的には200kΩを並列に追加した事になります。
抵抗値差が約1/10に減りメイン/サブ両CH常点灯調整操作感が同じになりました。


以上で常点灯ボリューム前加工終了です。


4.ブレーキボリュームの前加工
常点灯ボリュームバラツキが大きかったので最初に抵抗値を計測確認しました。 ±20%許容差一杯だったらブレーキ操作感が大きく異なってしまいます。

幸い4%弱に収まっており、操作感差は問題にならないレベルでした。

つまみを反時計回り一杯、ブレーキ開放位置にします。 スイッチON時に100kΩ、緩いブレーキにならなくてはなりません。 中央端子を逆接続するとスイッチONで瞬時停止してしまいます。 つまり中央端子を接続するのは写真の左側端子です。

中央端子と左側端子穴にジャンパー線を通し曲げカットします。
スイッチ端子と中央端子穴にジャンパー線を通し曲げカットします。
配線をスイッチ残り端子と右側端子に通してからげ、全端子を半田付けします。
ブレーキ開放で無限大、カチッとスイッチONで100kΩになる事を確認します。


以上でブレーキボリューム前加工終了です。


5.車種選択スイッチの前加工
これは回転方向がないので簡単です。

配線を中央と片側端子穴に通してからげ、半田付けして前加工終了です。


解り易くって難しいし膨大な手間がかかります。 でもこれがないと、回路図だけでは、調達部品前にして途方に暮れても不思議じゃない。 挑戦意欲のある皆さんに製作し実感的運転を楽しんでいただく為の必要情報と考えまとめました。


ではまた。

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