Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

建設中の露太本線➌

好評に付き蔵出し写真を使った製作プロセス紹介の続編です。


2-3.お寺の山
線路敷設の項で最初の自作ストラクチャは融雪溝だったと書きましたが、最初に製作し照明組込みを行ったのはお寺本堂でした。 地形製作の前に配置ストラクチャの話からです。

【お寺本堂と鐘楼】
キットですので組立は簡単、照明組込みで苦労しました。 当時は遮光必要性の認識もなく土台と建物下部からの漏光に手を焼きました。 レイアウト照明関係のネット情報から遮光法を学び、何とか抑え込めました。

【お寺本堂と鐘楼 夜景】
足元からの漏光対策完了時の状態です、まだ窓周辺の壁から漏光してます。 レイアウト照明は一般に明る過ぎる傾向があり、『照明付けました』の意識がそうさせる様です。 時代設定が昭和なら灯りは暗く、お寺は仄かな灯りが似合うので遮光追加と減光をしました。

【お寺山門】
他に選択肢のないお寺山門は立派な2階建てです、キットを組み『八海山慈照寺』の扁額と消火器を追加しただけです。

【お寺山門 夜景】
山門前に街灯設置予定でしたが山門下を照らす事ができないので照明設置しました。 最初砲弾型LED使ったらビーム光で全くダメ、山門屋根に空けた穴にムギ球入れたら良い具合、遮光不要でした。 なお突入電流による球切れ防止に68Ωを入れ9年間不良なしです。

【東基台南部と南基台】
お寺建設予定地は東基台南部、基台高が50mm低い場所です。 左下の台が信号所へ向かう本線180度カーブを敷設した50mm高路盤で、お寺の位置はこの台のほぼ中央です。


お寺の下を線路が潜る訳ではありませんが、周囲180度がトンネル内線路の山地で、お寺の設置標高を高くしないと風景バランスが取れません。 そこでお寺は谷のドン詰まりの高い位置に建設し、本堂と鐘楼を同一面に、大型の山門を一段下げて配置する事にしました。

【お寺の建物配置】
谷奥を切り崩した土を盛土して本堂と鐘楼を建設、階段を下りた低い場所に山門と付属の手洗場(?)を建設した想定の設計です。 周囲地形は境内作成元地形との整合性に留意して製作しました。 コンパネ骨組み、梱包テープ下地、プラスタークロス、ボンド水新聞紙の構造は同じです。 本堂左松の大木と階段前後の石畳は既製品、階段や樹木は自作です。

【多段配置のお寺建物-1】
山門はレール面より30mm高く、本堂境内は32mm高階段で62mm高くなってます。 高さを変えたので本堂が山門に隠れる事がなくなり山のお寺らしくなりました。 背後の山は峡谷鉄橋で邪魔になった天井梁手前に山頂を配して、風景の違和感が出ない様にしました。

【多段配置のお寺建物-2】
今見返すと山門をもう少し高く階段を2-3段増やし、背後の山の傾斜を緩くする選択があったと思います。 もう一つ残念なのはこのシリーズの庫裏が発売されてなかった事、あれば地形を工夫して建設できました、現状では住職が住めず通勤するしかありません。


なお前写真から山門前街灯付き電柱が設置されてます。 通常視力だった頃の1608チップLED自作で、農家前と鎮守様前3灯直列で、配線は地中埋設で現代並みの仕様です。

【お寺へ続く道建設中】
前写真から山門前道の建設が始まってます。 平坦な場所の地形造形にはスタイロフォームより密度と強度が高いポリスチレンフォーム25mm厚を使いました。 お寺山門からの道を含め道はほぼポリスチレンフォームの削り出しで勾配を付けて製作してます。


お寺山門周辺の緑色部分は百均紙粘土製の小さな凸地です、小さな凹凸はその方が簡単だからです。 またこの写真からユニトラック道床に0.8t板紙2枚挟んだカントが解ります。

【地形と空の天井梁乗り越え】
背後の山を天井梁手前に山頂を配して梁を空にしてお寺部分の地形・風景を整合させましたが、南基台の空は梁の更に奥で、地形と空が梁を乗り越える形にしてます。 農家手前道の左側畑はこれから製作です。

【お寺へ続く道と建物配置】
鎮守様付近から見るとほぼ真っ直ぐに見える道は微妙に曲がってます、地形に合わせ道ができればればこうなってるハズの考えに基づいてます。

【完成形のお寺の山】
完成直後の撮影ですが改修してませんし、多少の植樹と樹木紅葉加工を追加しただけなので現在もほほ同じ姿です。 南東コーナー中心建造物として存在感を発揮してくれてます。

【完成形のお寺の山 夜景】
本堂は蝋燭のお灯明程度の明るさまで減光しましたが、少し暗くし過ぎたかもしれません、改修には周辺風景を壊すしかなくそのままにしてます。

【お寺の見える風景-1】
鎮守様隣の畑から農家越しにお寺を見上げた風景で、通常鑑賞では見られないアングルです。 低目線で眺めると高低差や地形が良く解ります。


なおこの農家はキットに手を加え、籾蔵を倉に置き替え、側面にハザ棒置場、裏手にプロパンボンベ、庭先に柿の木を植え、屋内照明1灯と光ファイバー式門灯を組み込んでます。

【お寺の見える風景-2】
通常鑑賞方向の低目線では、本堂と鐘楼が山門の陰に隠れ屋根の一部が見えるだけです。 前述した階段を後2-3段はこれが背景ですが、角度による見え方まで設計するのは難しく、仕方のない事と考えてます。


ではまた。

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