Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

湖南制御③多列車運転

本題に入る前に本シリーズ前回実施シミュレーション結果に基づく修正です。


第二章:操作性検証シミュレーション(補足)
2-4.操作スイッチの見直し
シミュレーション実施後の感想は、相当に習熟しないと簡単には操作できない、複雑線形レイアウト非DCC制御は工夫を重ねても難しいでした。 筆者自己採点は落第ギリギリセーフ60点、依頼主「がおう☆」さんは多少甘め採点でも満足されてませんでした。

筆者経験に照らすと小型建設機械通称バックホー運転に匹敵し、地区防災所有機で雪かきやどんど焼き穴埋め経験があります。 仕事経験のあるプロは手足の様に動かしますが、スペアオペレータ筆者は、エート、エートの連続で馴れるのが大変でした。
[註]筆者は3t未満小型建設機械運転資格を持ってます。

運転操作表作成時に気になったのは、本線連絡線両側進路選択スイッチSW11/SW22操作回数の多さで、2列車が両本線を行き来する度に通過するので当然です。 しかもほとんどが双方セット操作、ならば進路選択を統合しても良い事になります。

そこで、SW11/SW22を統合し、第2⇒第1/第1⇒第2/両本線直進3モードの提案をした処、操作頻度が高い部分の改善案に「がおう☆」さんも大賛成でした。

この改善案実施で中点付き2回路トグルスイッチ1個で、10回路のリレーを制御し、6個のポイントと3ヶ所の従属接続フィーダー切替を行う事になりました。 Arduino等コントローラを使わず汎用部品でこれだけの制御は前例がないのでは?と思います。

操作性改善と言っても操作スイッチが1個減り操作回数が2/4回減る程度で、バックホーに例えればブレード操作不要になっただけの70点、「良」評価に届いた程度です。


第三章:多列車運転の方法
3-1.使用電源

「がおう☆」さんはレイアウト運転用に12V/2A PWM電源2台用意されてます。

ディレクションスイッチ数不明ですが、1個の場合はその手前から引き出し2出力に、2個の場合は1個を殺して2出力への改造が必要です。

【自社用Hyper-G高機能電源】・・・2019.02.13更新より転載
また、工作ベタ/視力低下/未経験三重苦で放置状態だった当社機関車群の常点灯対応を含む入線整備代行交渉が成立し、Hyper-G湖南電源を納入すれば4電源です。

湖南電源の現状です、メイン基板と操作部品前加工完了で止まってます(滝汗) 高機能基板製作は容易ですが、電源操作系レイアウト/パネルデザイン未定で進めるに進められない状況です。 と言うより、面倒な事を先送りする怠け癖かもしれません(笑)


3-2.フィーダーブロック数
ローカル3線駅があっても支線1フィーダーブロックでは、中央駅へ向かう列車ローカル駅到着停止後でないと反対方向列車は中央駅を発車できません。 また、その列車到着を待って発車した列車が中央駅に到着するまでローカル駅を発車できません。

【支線ローカル駅】
単線区間完全2列車運転は無理でも、せめてローカル駅列車交換場面演出が可能な支線2フィーダーブロックを提案し「がおう☆」さんが賛同しました。 という訳で本線系4、支線2、その他独立ブロック3の全線9フィーダーブロックになりました。


3-3.フィーダーブロックスイッチャー
フィーダーブロック数は9と決まりました。 電源4台で多列車運転するにはどうしたら良いでしょうか?。

一番簡単な方法は、4回路4ポジションロータリースイッチで各フィーダーブロック制御電源を選択する方式ですが採用しません。 常時4人運転ならこの方法も有り得ますが、1/4選択は誤操作し易く、運転者2人の場合は非常に使い難いからです。


「がおう☆」さんの要求仕様を元に、筆者が考えたのがフィーダーブロックスイッチャー方式です。 運転会などに備え最大5列車同時運転可能にしました。

リバース線を含みディレクションスイッチ経由/非経由2出力が必要な第1本線外周りと支線2は4回路、他の4フィーダーブロックは2回路2ポジションフィーダー選択スイッチでA/B CH選択を行います。 その後に1回路2ポジションMAIN/SUB切替スイッチでリレー制御し、MAINはHyper-G、SUBは12V PWM電源制御になる様配線します。


全てMAINならHyper-Gの2CHキャブコントロール、特定路線だけSUBにすればHyper-Gと12V PWM電源それぞれの2CHキャブコントロール、2x2で4列車同時運転可能です。

その他部分制御3フィーダーブロックはリバース線がないので電源1出力です。 フィーダー選択スイッチは中点付き2回路3ポジションを使います、中点OFFで予期せぬ列車暴走防止が目的です。 MAIN/SUB切替、リレー制御、電源配線は同じです。


地鉄フィーダーブロックのみ図の様に2回路2ポジション外部電源切替スイッチを設置して置くと最大5列車同時運転が可能です。


3-4.楽しみ方アレコレ
リレーのジャングルみたいな回路で4列車、5列車運転できるのは解ったけれど、博物館展示レイアウトじゃあるまいし、どんな使い方するの?と、疑問を感じる方もいらっしゃると思いますので、具体的に例示します。

筆者予想で一番多い用法がコレではないかと思います。 お座敷運転で20年前に筆者も経験あります、息子と一緒に遊べるのは父親の喜びです。 この用法は多列車運転機能は不要ですが、機能付加デメリットはありません。

レイアウト製作の苦労を経た者だけが味わえる至福の時間です。 電飾入れ部屋の明かり落し、夕景走行列車が架線をキラリと照らすのをグラス片手にのんびり眺める、これ以上の贅沢はありません。 大規模レイアウト多列車運転の一つの楽しみ方です。

年に数度かもしれませんが、同好の方をお招きしての運転会、多列車運転機能が本領発揮する場面です。 運転操作レクチャーは必要ですがマニアなら飲み込み早いかと。


ではまた。

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