Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

制御の基本と応用技法 その11

湖南総合運転所制御スーパーバイザー就任後、本シリーズ11回目を迎えました。 何で露太本線はコンセプトが全く異なる「がおう☆」さんレイアウト制御に熱心なんだ?と、疑問をお持ちの読者もいらっしゃると思いますので、少々説明します。


まずレイアウト設計コンセプト、何を重視し設定をどうするかは製作者が決める事と二人共考えてます、でなければ線路密度両極端、時代設定も異なる二人が協力し合う事はなかったでしょう。 目指す物が違ってもレイアウト製作の同志、ブログの効用です。

【駅の入口】
「がおう☆」さんDCC非選択理由は単純明解、当社数十倍の在籍車両全てをレイアウトで走行させたい!、全車DCCデコーダ搭載が不可能だからです。 非DCC制御運転可能にする技術力をお持ちですが、非常に複雑で難しい操作になると予想されました。


◆これほど魅力的な素材はない!
高密度でも実に良く練り上げた線形(筆者が同じ物作るならスペース10倍!)、多数のポイント、フィーダー、色灯式信号機、使い易い制御法開発素材として、これほど魅力的な物はありません。 難しい施主の要望に「一丁やったるか!」と食欲が湧きました。
◆非DCC制御のスタンダードになり得る!
また湖南総合運転所の使い易い制御法開発は他のレイアウトに応用可能な標準技法になり得ると確信がありました。 筆者年齢になると強くなる何か残したい継承願望を刺激されました。 まっ、全てデジタル制御の数十年後は黴が生えた骨董品ですけどね(笑)


7-4.地下ヤードの制御 その2
デルタ線と地下ヤード制御法が固まり最終確認した際に「がおう☆」さんから思わぬ発言が飛び出しました、『デルタ線設置目的の一つは展望車付き特急の方向転換』。 つまり「がおう☆」さんが生まれる前の三角線回しを想定されていたのです。

地下ヤードから中央駅回送・始発、両本線を巡って中央駅終着、編成全体の向きを変えないと次の運用できません。 そこまで考えた線形とは!いやはやお見逸れしました。

【KATO製品情報より】
マイテ1等展望車だけでなく、座席車も方向転換機能なしでした、コレ走らすならデルタ線存在意義が高まります。 驚きました、でも驚いてるだけじゃ済みません。

三角線回しを行うとデルタ線を後退で進む5番目の進路パターンが追加されます。

さらにヤード連絡線入出庫想定に三角線回し途中逆行が加わり、ヤード6線ポイント開通番線に留置列車があると、三角線回し列車と一緒に暴走します。 フィーダー選択、入出庫切替スイッチに加え、ギャップを切って断続するヤードON/OFFスイッチが必要になります。 3個も並んだ切替スイッチ操作は設計した筆者さえ戸惑いそうです。

三角線回しの運転操作は、列車が前進・後退・前進する間に11回のスイッチ操作が必要です。 列車前後進連動の電源ディレクションスイッチ操作は感覚に馴染んでも、ヤードフィーダー停止⇒入庫⇒出庫⇒停止操作に迷うのは完全保証付きです(笑)

難問解くのに数日悩みました(嘘です)。 答えはこれまでの開発技法の中から見つかりました、地下ヤード独立フィーダーを廃止し従属接続フィーダーにする事です。

具体的には地下ヤード出入口外周り本線乗り越し部従属接続フィーダーFxと一緒に地下ヤードフィーダーFyを並列接続で切り替え、デルタ線選択時はFyを外周り本線F2の逆極性(入出庫進行方向が反対なので)に従属させます、デルタ線非選択時はopenです。

この改善により三角線回し運転操作は、11回のスイッチ操作が7回に減りました。 特に迷い易いヤードフィダー切替がなくなり、進路選択だけになったので、簡単ではないにしても、複雑な三角線回し運転操作として許容レベルになったと考えてます。

3個切替スイッチが並んでいた地下ヤード入口は、三角線回し運転時暴走防止用ON/OFFスイッチ(デフォルトOFF)1個になりました。 なおこの制御法地下ヤードは外周り本線から常時給電なので、ヤード内入替運転時は外周り本線運転できません。 これが唯一のデメリットですが、全体として見れば操作性優先の選択だと思います。


またヤードON/OFFスイッチの替わりに実在しない0番線選択ボタンでギャップON/OFF制御をArduinoで行う方法も検討しましたが、「がおう☆」さんが操作ミスが少ないトグルスイッチを選択されました。


『制御の基本と応用シリーズ』は今回で一旦終了します。 湖南総合運転所制御は中央駅・支線等、及び多電源走行など難題山積ですが、制御の基本と言うより湖南総合運転所専用設計の性格が強くなりますので、仕様決定後項を改めて紹介します。


ではまた。

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