一番古い貨車と新しい貨車
車両加工が続きます。 本題の前に今回は少々脱線です、貨物列車がタンカーとコンテナだけなって久しいですが、昭和40年代はほとんどの国鉄駅が貨物扱いをしており、混成貨物列車が普通でした。 往時の姿を再現したいと当社に約15両の貨車が在籍してますが経歴は様々、N黎明期昭和45年製の貨車が現役で働いています。
【生野駅貨物待避線】
1.一番古い貨車
★ワム80000
最初の写真にも写ってる車齢48年のワム80000は、フォークリフトパレット積み用に設計された当時の新型貨車で、現役稼働はこの1両だけです
オリジナルケース入りです、古いオモチャは箱の有無で価値が変わりますが、鉄道模型はどうでしょう?、1stロット箱付きならプレミアなんて事はないでしょうね(笑)
品番807は貨車シリーズ7番目、販売価格¥450は現在とほぼ同じです。 当時筆者は大学生で学食定食¥50、かつ丼¥150の時代です、貨幣価値換算すると5-6倍の価格です。
下のワラ1とカプラーボックスが一見同じに見えますが、中のサイズが1mmほど小さく、KATOカプラーNを片側0.5mm削って押し込んであります。
★ヨ5000
【昭和45年製KATOヨ5000】
露太本線開業当時、ワム80000と同じカプラー加工したヨ5000が貨物列車のトリを務めてました、しかし機関車のヘッドライトもダミーの時代ですから当然照明設備なし。
アッサリ点灯対応の新型に更新され廃車になりました。
★トキ15000
同じく車齢48年のトキ15000は、2軸貨車で可能だったカプラー加工時に台車マウントが折れて連結不能になり、入線を果せませんでした。
現在は生野機関庫の脇で資材置場として余生を送っています。
2.一番新しい貨車
★ワフ29500
開業時入線以来増備なしの貨車に、昨年1両新しい貨車が仲間入りしました、ワフ29500です。 KATO C12を購入し構内入換機だけでは詰らない、時計の針を十数年巻き戻して混合列車を牽かせよう、それにはコレが必要とオハユニ61と共に購入しました。
ヨ5000がテールライトと室内灯装備なので、ワフ29500も当然そうと思ったのですが、テールライトは点灯すれど室内灯なし、カプラー交換しただけで放置してました。
3.ワフ29500の点灯化検討
そこでワフ29500点灯化する為、分解して構造確認し工法検討を行いました。
デッキ側カプラーを外し、妻板ツメを浮かせながら上下回りを分解するのですが、不器用な作業者が華奢な片側ツメを折ってしまいました。 上回りに砲弾型LED実装基板が、下回りに集電板と一体化した通電板とLED収納穴がある成形部材があります。
LEDの光は90度向きを変え導光板でテールライトまで導かれています。 通電板先端が基板接点に接触する構造です。 模型照明の電気講座を思い出してください、半値角20度で指向性が強いビーム光の砲弾型LEDがこの用途に最適です。
ヘッドライト、テールライトは進行一方向点灯なのでダイオードブリッジ不要で、LEDと抵抗だけの単純回路です。 点灯試験すると赤色LEDで抵抗280Ω、12Vで推奨条件30mAの設計です、パワートランジスタケース状金属部品は単なるウェイトの様です。
【『KATOキハ52の車両加工④』より転載】
室内灯にはLEDを使います、フツーに設計すればキハユニ26LED増設に使った上記KATO室内灯ユニットと同じ回路になり、ヨ5000もこの方式だと思います。 荷室に回路収納スペースがあり適用可能ですが、今回はあえて別の方法に挑戦してみます。
【夕焼け貨物列車】
次回に続きます。
ではまた。