Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

Hyper-G湖南仕様改修⑥一歩一歩

サブチャンネル加速度特性改修効果を現品で確認します。

【晩秋なら赤味もう少しかな?】


★加速度特性改修の効果確認
要改善点が再検収試験でNGは許されませんので念には念を入れてます。

【『Hyper-G湖南仕様改修④さて次は』より転載】
この問題の原因は筆者確認不足で、送品仕様ノッチ2は実車最速ランナー並み、ノッチ1は新型電車並みの高加速率になってました。

【『Hyper-G湖南仕様改修④さて次は』より転載】
R67抵抗値33kΩ⇒66kΩ変更により加速率を下げましたが、上表はあくまで理論値です。 サブチャンネル改修時点で未改修メインチャンネルと比較し改善効果を確認します。 なお車両走行加速度もほぼ連動しますが、ここで計測してるのは速度計表示加速度です。


①ノッチ4改修前後比較
この計測はブレーキオフ・ノッチオン状態で電源オンし、10秒セルフタイマー撮影で比較する方法で、1計測サイクルが13秒になります。

【改修前後ノッチ4:13秒後】
双方ノッチ4の比較では、改修前の13秒で80km/hに達する6.2km/h/secの非現実的高加速率が4km/h/secへ52/80、65%に改善しました。 しかし最速ランナーよりまだ20%も高加速率で、ノッチ4発進は使えません。 

【改修前後ノッチ4:26秒後】
加速度一定の実車に対しHyper-Gは次第に加速率が低下する特性なので26秒後も計測しました。 100km/h前後までの加速率改善効果は93/124、75%です。 13秒後と26秒後を比較すると、改修前3.4km/h/sec、改修後3.2km/h/secと大差がありません。


②改修前ノッチ2と改修後ノッチ4比較
検収試験で実用性OK評価のノッチ2は、図面検討上改修後ノッチ3.8相当なので、改修前ノッチ2と改修後ノッチ4を比較しました。

【改修前ノッチ2と改修後ノッチ4:13秒後】
改修前ノッチ2は3.5km/h/secで、実感的運転にはノッチ1・2で十分と言う『がおう☆』さん評価は正しかった訳です。 改修後ノッチ4は4km/h/secと高く発進はノッチ3までです。

【改修前ノッチ2と改修後ノッチ4:26秒後】
13秒後から26秒後を比較すると、改修前ノッチ2の2.7km/h/secは中速域⇒高速域加速に丁度良い値ですが、改修後ノッチ4は3.3km/h/secと高加速率で、中速域⇒高速域加速に使うには早過ぎるかもしれません。


③ノッチ1改修前後比較
一番低加速率のノッチ1改修前後を比較しました。

【改修前後ノッチ1:13秒後】
改修前3km/h/secは新型電車はOKでも、旧型電車やキハ82系/キハ58系等DCには早過ぎでしたが、改修で69%の2.1km/h/secまで低下しOKです。 なおEL/DL/SLはギア比が異なり車種選択スイッチ切替で表示速度が70%になり、13秒後で19km/hならOKだと思います。

【改修前後ノッチ1:26秒後】
26秒後は改修効果が69%⇒74%に減りますが、加速率が最初の13秒間より低下してるので問題ないと思います。 でも筆者はこの特性が今一つ気に入りません、ノッチ4の中速域⇒高速域の加速率が高く使える場面が限定される事に加え、もう一つ理由があります。

がおう☆さんから上記のコメントが届いてます、蒸機ノッチ1スタート時はロッドが回り始める様子がハッキリ解るほどのゆっくり加速要望で、その気持ち良く解ります。 もう少し加速率低くすればより近付けます。


★加速度特性再改修と確認
再改修しなくてもOK出ると思いますが今なら変更可能です。 ノッチ4を改修前ノッチ2と加速率を同等にする目標で再改修し、より理想の特性に近付ける事にしました。 また似た写真の連続になりますが、良い物を作る一歩一歩の前進プロセスとご容赦ください。

やって確かめなければ解らない物です、R67 を倍の66kΩに変更し充電時間(=最高速度到達時間)倍にして大丈夫かと思いましたが、確認結果はまだ不足でした。 そこで更に10kΩ追加してR67を76kΩに変更します。

作図すると加速率がだらしないほど緩やかになりました、後は再改造と特性確認です。

サブチャンネル電源の裏ブタを外して基板も外し、R67に追加した33kΩの片足を浮かして10kΩを挿入半田付け、浮いたリード線同士を拝み合わせに半田付けし76kΩにしました。


①改修前ノッチ2と再改修後ノッチ4比較
再改修によりノッチ4が改修前ノッチ2と同等加速率になる確認です。

【改修前ノッチ2と再改修後ノッチ4:13秒後】
改修前ノッチ2 13秒後46km/hに対し、再改修後ノッチ4は47km/hで同等発進加速になりました。 加速率3.5-3.6km/h/secは実車最速ランナー並みで、検収試験ではOK出ましたが一部車両の発進にしか使えません。

【改修前ノッチ2と再改修後ノッチ4:26秒後】
13-26秒後比較では、改修前ノッチ2の2.6km/h/secに対し、最高速度が高い再改修後ノッチ4は3.1km/h/secと若干高目ですが、中速域⇒高速域加速に使える領域に入ってきました。


②ノッチ1改修前と再改修後比較
ノッチ1再改修前後を比較しました。

【再改修前後ノッチ1:13秒後】
最初の改修で27/39、69%だった加速率低下が、再改修で24/38、63%に更に低下しました、LOCOモードで13秒後17km/hになるので、かなりゆっくりした加速になると思います。


③改修前ノッチ1と再改修後ノッチ3比較
再改修で改修前ノッチ2がほぼノッチ4になりました。 では改修前ノッチ1はどのノッチ相当になるという疑問が湧きノッチ3と比較しました。

【改修前ノッチ1と再改修後ノッチ3:13秒後】
双方13秒後の速度が同じになりました。 従って発進加速特性は検収試験時のノッチ1・2がノッチ3・4にスライドし、より緩やかな加速の新ノッチ1・2が追加された形になります。

【改修前ノッチ1と再改修後ノッチ3:26秒後】
13秒後から26秒後の間は、最高速度が高いので再改修ノッチ3の加速率が高くなります。 この間の加速率2.5km/h/secは様々な車両に利用可能で、、ノッチ1または2で発車し中速域でノッチ3を使う『がおう☆』さん要望を満たす仕様に近付ける事ができました。

【改修前ノッチ1と再改修後ノッチ3:39秒後】
再改修後ノッチ3の70km/h以上の加速率確認の為に39秒後を計測すると、1.7km/h/secに低下してました。 旧型電車やDCにはノッチ3までで十分ですが、新型電車は速度計表示70km/h前後でノッチ4へ進めて目標速度到達させる運転法が良いかもしれません。


★加速度特性改修まとめ
加速度特性改修は結果的に2回実施しましたが、その過程で加速率、つまり毎秒どれだけ増速するかを指標にすると理解し易い事が解りました。 これを使って結果をまとめます。

改修前に比較し2ノッチ発進加速がスライドし、運転方法自由度が大幅に広がりました。 例えば新型電車ならノッチ2で発車、動き始めたらノッチ3、50km/h付近でノッチ4、90km/h付近でノッチ5、130km/h到達でノッチオフ惰行に入る様な使い方が可能になりました。


加速度特性改修確認が完了したので、メインチャンネル電源裏ブタを空けて本丸の安全性保証回路非動作問題検討に着手する環境が整いました。


ではまた。

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