Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

Hyper-G湖南仕様改修⑤アチャーとアレーッ

Hyper-G湖南仕様改修は残すところ安全性保証回路非動作問題だけになりましたが、トラブル続きで思う様に進まず記事ストックが枯渇で穴が空きそうになり、摂津鉄道砕石場ネタで一息付かせていただきました。

【ガード下の土手から見上げて】
ショート時に安全性保証回路が非動作の場合、出力トランジスタ2SA1359には定格を超える負荷が掛かります。 従って返送された湖南仕様は正常動作してましたが、検収試験時に過負荷ダメージを受けており、改善対策実施後返送前にトランジスタ交換が必要です。


★アチャー
実は手持ちHyper-G使った奥の手回路実験終盤にミスをやらかしました。

【『Hyper-G湖南仕様改修①アララ再現しない』より転載】
実験装置に安全性保証回路外してあると書きましたが、実際は最終仕様が湖南仕様実装の1個しかなく、あるのは検討用バラック回路だけで付けたくても付けられなかったのです。 

【焼損した2SA1359】
シリコンダイオード実験終了後、再確認しようと電源SW入れてもオシロにPWM出力波形が現れません。 『何でだ?』と思う間もなく2SA1359が煙を吹き上げ焼損しました。

【焦げた基板パターン面】
基板実装の2.7Aポリスイッチは電源ラインショート保護用でPWM出力ショート時はトランジスタが焼損します。 失敗談には意味があり、安全性保証回路非動作時は各CHに1.3Aポリスイッチがないと確実にトランジスタが焼損するからです。 今後の原因解析で100%動作保証できれば別ですが、安全マージンとして1.3Aポリスイッチ保険設置を決めました。

具体的には1.3AポリスイッチPS92/PS93を0.47Ω金属皮膜抵抗直列に追加します。 これで各CH電流1.3Aでポリスイッチトリップでラッチ回路オフしPL赤点灯になります。 勿論先に安全性保証回路非動作原因解析と対策実施した上での最悪事態回避の保険ですが。


★アレーッの確認
返送された湖南仕様波形観察で『アレーッ、こんなだったかな』と思う事がありました。

【『Hyper-G湖南仕様改修①アララ再現しない』より転載】
ピンポイントの蒸機常点灯波形の立ち上がりのヒゲです。 KATO Hyper-D出力15VまではOKとしてもピーク18Vは高過ぎ、短時間とは言えモーターへの悪影響も考えられます。

コアレスモーター固有現象の可能性もあるので、通常モーダーDD51常点灯波形を計測しました。 ピーク15Vに下がりましたが立ち上がりヒゲは同様にあり傾向は変わりません。

また逆起電力を発生するモーター負荷が立ち上がりヒゲ原因の可能性を疑い19.5Ω抵抗負荷で計測しました。 見た目のヒゲは消えましたが立ち上がりにジャミジャミがあり、ピーク電圧が0.9V下がってる事から負荷が重く立ち上がりが鈍っただけの様に見えます。

その検証に19.5Ωを常点灯想定の470Ωに変更し再計測しました。 見事なヒゲ復活、しかもピーク23Vでモーター負荷が原因ではありません。 これまでHyper-G設計で抵抗負荷/車両常点灯波形観察してきましたがこんな経験ありません、何かが違います。 一番可能性が高いのは安全性保証回路の追加、GNDが0.47Ω抵抗で浮かしてあり立ち上がり時に一緒に振られるからです、 さて電源を分解せずそれをにどう確認するかです。

電源入力側GNDは安全性保証回路で浮いてません、DCジャック/プラグ間にオレンジ矢印の様にソルダーウィックを挟み込み、波形観察オシロプローブGNDを黄矢印の様に電源出力から電源入力GNDへ変更しました。

これで立ち上がり時に振られる電源GND影響は除去できましたが、出力波形はピーク18Vに下がっただけで傾向は変化なしでした。 解った事をまとめましたが疑問が残ります。

湖南仕様で始めて遭遇した現象です、常点灯の様な軽い負荷時に高電圧ヒゲが発生します、負荷により多少差はありますがコアレスモーター固有の問題ではありません。 安全性保証回路GND側の振れは主原因ではないと確認できました、では何が違うのでしょう?。

【『Hyper-G湖南仕様改修②奥の手使います』より転載】
期待できるのは奥の手回路ショットキーダイオードの追加です。 出力電圧クリップ機能があり、安全性保証回路なしですが蒸機常点灯時のピーク電圧は14.1Vに抑えられてます。 コレで駄目だとすると残る可能性は安全性保証回路プラス側2SA1386の応答特性で、確認できても外す事もできず交換も難しく、立ち上がり特性を鈍らせるしかなくなります。


4.安全性保証回路非動作再現実験
出荷前実験では最小常点灯出力で5/5動作し赤PL点灯、電源オフ/オンリセットまで状態保持でした。 従って同条件では再現せず、検収試験の様に蒸機負荷か給電距離を伸ばした場合に発生すると予想してました。 ところが、出荷前実験と同条件で電源出力ショートしても安全性保証回路が動作せず、速度計表示が少し暗くなるだけです。

【『著作権に想う事③&湖南電源最終章⑤』より転載】
3回短時間試験して同じ結果、アレーッです、写真有りません燃えちゃいますから。 つまり完璧に再現し設計製作者としは???、何が起きてるか調べるしかありません。 調査にはショートさせるしかなく、またトランジスタ焼損リスクがあり簡単ではありません。


5.サブチャンネルの改修
安全性舗装回路完成品は湖南仕様に組み込んだ1個だけですし、試験用Hyper-Gも破損させてしまいましたので仕切り直す事にし、先にサブチャンネル電源改修を完了させます。

裏ブタを開けました、改修は各ノッチ加速度特性変更だけです。

この画面中央上にあるハズの33kΩ抵抗に交換するジャンパー線が見当たりません。 またまたアレーッです、そして思い出しました。

湖南仕様は手抜きする為、従来線置換用に延伸線用と一緒に製作したHyper-G基板を流用したのでした、と言う事は改善前の旧部品配置です。

膨大な画像DBから旧部品配置図発見、R67 33kΩが最終部品配置のジャンパー線位置にあります。 ロータリースイッチ配線を赤点線空きラインへ移動し33kΩ追加すればOKです。

こんな形で改修完了、R67直列に33kΩが加わり66kΩになりました。 基板を裏蓋に取り付けて閉めて改修完了、動作確認が残ってるので帰り支度梱包はまだ先です。


ではまた。

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