Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

TMS特集 楽しい鉄道模型④CBと車両製作

1冊で長く引っ張るつもりなかったのですが内容盛り沢山で長編シリーズになりました。

今回は制御技術積み残し運転制御盤と車両製作編です。


⑤コントロールボード(運転制御盤)
鉄道模型に電気知識ほとんど不要になってもレイアウトはそれぞれ個別仕様、電気知識不要にしたTOMIXはレアウト製作推奨しても制御盤販売してませんし、設計サポートしてる様子もありません。 と、ここまで書いて気になり調べてみました、すると。

【1991年TOMIXカタログより転載】
30年前のTOMIXは誰でも簡単に鉄道模型を楽しむ為の努力をしてたと解りました。 コントロールボードを製品化するトータルソリューション提案してこそレイアウト製作推奨する資格があると思います。 高価で販売数少なく利益が出ずに供給停止したのでしょうね。


当時のTOMIX道床脇マシン型ポイントは通電切替不良が少なかったと聞いてます、どこで道を間違えたのでしょう、釣り上げた魚には餌をやらない経営方針に見えます。 現在の電気苦手なTOMIXユーザーはどうしてるのでしょう?、バラック組み制御盤?、不思議です。

コントロールボード製作法については実に14ページを割いて詳細に解説してます、当時からレイアウト製作最大のハードルだったのが背景で、冒頭に機能要素をまとめてあります。
イ.電源装置
ロ.速度制御装置
ハ.区間選択装置
ニ.ポイント切替装置

イ・ロはパワーパックに、現在はニも組み込まれてますから、コントロールボード製作のキモは区間選択機能とイ~ニを如何に使い易く解り易く統合するかです。 現在一般技法化してるコンデンサポイント切替、制御盤線路配置図上トグルスイッチ設置はその好例です。

添えられた図を見て勉強した覚えがあります、レイアウト製作するならデュアルキャブコン方式制御盤作ってと考えました。 50年以上経った今もDCCが加わっただけでアナログレイアウト制御標準がデュアルキャブコントロールであるのは何も変りません。

掲載されたデュアルキャブコン配線図例では選択スイッチ2P/3P区別付きません。 本線はA/Bいずれかの2P、駅構内線は留置可能な3Pが良く、当社従来線は本線3駅構内線7の10セクションデュアルキャブコンです。

左右にキャブA/Bを、中央に区間選択とポイント切替を配置するのが操作性から当然の結果です。 当社従来線もその様になってます。

半世紀の技術進化はコントロールボード小型化に集約され、当時よりはるかに高機能なデュアルキャブコン制御盤容積は数百分の一になってます。

運転中の脱線ショート事故は時折発生し、都度ヒューズ交換は手間もお金も掛かり大変です。 従来線建設時にヒューズ10本切ってポリスイッチに交換しました。 点灯発熱で抵抗値が上がる自動車用白熱球代用法やサーキットブレーカー使用法が解説されてます。

機械式PWMとも言うべき米国鉄道模型誌掲載方式も紹介されてます。 15回/秒のローラー回転速度でモーター唸り音を可聴周波数以下に抑えるアイディアですが、灯火装着車両には点滅が見え使えません。

先日紹介した脈流運転も解説されてます。 筆者はBの全波/半波整流スイッチ切替方式を実施しましたが、脈流運転には改善策があった事を今回始めて知りました。 半波⇒全波切替時の速度ジャンプを解消するCの補助抵抗で徐々に半波⇒全波切替を行う方法です。

その為の部品も販売されており、速度調整主抵抗器40Ωと半波⇒全波切替補助抵抗器400Ωを同軸にしたタンデムレオスタットがそれで、引用されたまくらぎ会コントロールボードに装着され、全波/脈流切替スイッチが装備されてたそうです。


TMS山崎氏は速度調整半分で補助抵抗器ゼロの改善提案コメントされてます。 トランジスタコントローラ普及前の運転品質向上に取り組んだ先人達の足跡を辿る思いがしました。


★車両製作編
①自由形古典蒸機
タイトルが『やさしい』鉄道模型なので高度なスケール細密機工作記は掲載されてません、本誌掲載一番難易度の高い工作記です。

100%真鍮板工作ですから『やさしく』は一通り経験積んだ上で相対的にの意味です。

このモデルは巻頭グラフ掲載です、 『やさしく』に煽てられ挑戦する勇気ありませんでしたが、半田付け苦手な友人がエポキシ接着剤組立に失敗し譲渡されたC12キットがあり、この記事読んで製作計画立案しました。

一番精度必要な台枠・ロッド類はC12キット部品が使え動輪もある、ハチロクを一回り小型化した1Cテンダー機を設計しました。 この図面の影響受けペーパー加工で片ボギー式3軸テンダーだけ先に完成してました、肝心の本体は図面だけの計画倒れに終わりました。
②Cタンクロコ加工
当時も入門用セット販売があり、R600またはR450エンドレスと直線数本、廉価版パワーパック、機関車はEB電機かCタンクロコ、2軸客車か貨車2-3両が標準的セット内容でした。 それでも現在Nのスケールモデル入門セットより高価、現在感覚で4-5万円でした。

各社の比較的安価なCタンクロコを1C1に改造する工作記が掲載されてます、御覧の様に足元の落ち着きと風格が別次元です。 別号にはこの下回り改造に上回りとテンダー自作のC58タイプ製作記も紹介されてました。
③小田急貨車トフ120
小田急は開業時から貨物/荷物輸送をしており、80年代廃車されたトフ120製作記です。

無蓋貨車中央に緩急室を備えた愛らしい外形です、撮影地は経堂車庫と思われます、当時の世田谷は郊外で住宅の中に畑が点在する風景でした。

小田急貨物輸送を調べると凸電や電機も在籍しており、砂利運搬を行ってたとの事、前回の東京五輪建設ラッシュ時に相模川の川砂利を輸送してたのではないかと思います。

トフの前に連結された全長の短いボギー無蓋車は国鉄にないタイプで小田急車両と想定して調べましたが解りませんでした。

尾灯点灯式で小型セレンを使い、後方のみ点灯する様配線してます。
④石炭輸送車ホラ800
石炭車と言えば北海道や北九州のセキを思い浮かべます。 これはカワイのセムに屋根を取り付けセメント輸送ホッパー車への改造記事ですが、タイトルは何故か石炭輸送車です。

右下が種車のカワイ製セム、¥340/両と当時の価格が書かれてます。

記事とグラフで形式名も異なりどうやらホラ1が正解、結構校正ミスも多かった様です。 今回はここまでです。


ではまた。

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