湖南電源最終章②追い込み作業
一昨年4月に着手した湖南総合運転所への納入電源は、足掛け3年で完成に近付きました。 集中して製作すれば3ヶ月で完成したハズ(そのつもりで受けた)ですが、苦手な箱製作や安全性保証回路動作トラブル、更に視力低下が進み細かな半田付けが困難になる等半ば嫌気も差し、ついつい後回しになってました。 と言って約束は守らなければなりません。
【急行到着】
先延ばししても視力回復して作業容易になるより更に困難になる可能性の方が高いと考え、重い腰をようやく上げました。
★忘れてた出力端子
ここまで押し詰まってるのに忘れてた事がありました、ディレクションスイッチを経由しない電源出力設置です。 当社にリバース線やデルタ線存在しないのでつい忘れたのですが、ボケの始まりかもしれませんね(汗)
【KATO製品紹介ページより】
パワーパック上位機にはディレクションスイッチ2系統設置されてます。 1CH出力電源の2系統ディレクションスイッチ用法はリバース線運転です、予備や飾りではありません。
【『制御の基本と応用技法 その8』より転載】
ディレクションスイッチ2系統の切替で、リバース線進入方向選択と進行方向逆転の制御を行いますが、何故かメーカーは用法解説してません。
【『制御の基本と応用技法 その8』より転載】
湖南総合運転所は制御・操作の簡素化と解り易さ優先でリバース線一方通行とし、ディレクションスイッチ1個、一方通行専用フィーダーの2出力仕様に決まってます。
電源ケース製作時に忘れてたのでもう1組ターミナル設置場所がありません。 そこで電源ジャックで出力する事にしました。
裏面空スペースに一方通行専用フィーダー出力ジャックを設置しました。
サブチャンネルにも設置しました、メインチャンネルとは6Pコネクタ位置が反対です。
メインチャンネルはDC INとジャックが2個、中心ピン径が異なりますが誤挿入防止用表示ラベル貼りました。 貼ってから黒地白ヌキ文字にすれば良かったと思いましたが手遅れ、手作り感があって良い事にします。
プラグは自分で何とかしろでは顧客視点に欠けるのでジャックを用意しました。 配線は3A容量線です、余裕兼1.5Aより安いからです(笑)
長さは電源と制御盤の配置不明なので、市販電源1.5mより長い2mにしてあります。 余ったら制御盤内配線に流用していただければと思います。
そしてディレクションスイッチ経由ターミナル出力用も長さ2mで作成し用意しました。
★サブチャンネル基板の最新化
湖南電源高機能基板は従来線用製作基板流用で手抜きしました。 延伸線用と4枚同時製作し、延伸線用完成までの変更内容が適用されてません。
【『湖南電源⑫配線と動作確認』より転載】
メインチャンネル基板は延伸線用製作記事を見て最新化しましたが、サブチャンネル基板は後回しになってました。 Vcomp発振対策100μFと速度調整合わせ込み100kΩ追加です。
Vcomp-GND間に100μFアルミ電解コンデンサを追加しました。
同じく速度計調整合わせ込み用100kΩに100kΩをパラ付けしました。
【『湖南電源⑬物作りって難しい・・・』より転載】
また延伸線仕様では0.7-0.8Vで走行開始するコアレスモーター蒸機常点灯調整が非常に難しく、設計変更して調整容易に改善しました。
【『湖南電源⑬物作りって難しい・・・』より転載】
通常モーター車常点灯調整改善目的で25kΩ VRに33kΩ2本パラ付けして10kΩにしたのがコアレスモーター車には逆効果、直線特性10kΩ VRに戻しました。 良かれとやった事が裏目に出る、筆者自身が先日公開したKATO転車台設計者の様な罠に嵌ってた訳です。
下手な考え休むに似たりの結果で10kΩに戻しました。
もう1ヶ所、安全性保証回路追加の損失保障の為にタップ回路2.7kΩ1本ショートし、サブチャンネル基板にもこの変更実施しメイン/サブが同仕様になりました。 これで常点灯ゼロ調整と速度計表示調整すればメイン/サブ2電源が独立して機能するハズです。
★裏ケース取付
回路基板が載った裏ケースを操作部のある電源本体 に固定すれば電源が完成します。
これまで使う機会がなかったタップをホームセンターで調達しました。 スパイラルタップはドリルの様にねじ込んでネジ溝を切る工具です。
3mmタップを下穴2mmでネジ穴切りを試みた処硬くて切れません、手持ちドリル刃その上は2.5mm、タップは切れましたが今度は緩め、きつく締めるとバカになりそうです。 穴空け直しは見苦しいのでどうするか思案中です。 今回はここまでにします。
ではまた。