Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

我道を往くレイアウト製作

延伸線建設決定から3年半、いよいよ製作着手です。 皆さんはレイアウト製作をどの様な順番で進められたでしょうか?、恐らく当社従来線と同じだと思います。

【線路敷設中の生野駅】・・・2013年春撮影(以下同)
基台が木製かスタイロフォームかレイアウトベースかに係らず最初は線路敷設、主要目的が運転なので当然です。 風景製作重視の当社は事前検討を綿密に行い、基台高を風景に合わせて450mm/400mm及び峡谷底の3種にした点が異なるだけです。

【線路敷設完了試運転中の生野駅】
線路敷設の次は試運転、ギャップが正しくショートしないか、敷設が正確で脱線事故発生個所はないか、速度段差があり補助フィーダー必要かなどの確認です。 なおKATO複線レールがコンクリート道床とは知らず、レール/道床塗装で色合わせしました。

【駅構内施設配置後の生野駅】
そして駅舎・ホーム・跨線橋・機関庫・詰所など鉄道関連施設を配置します。 レイアウトらしくなり気分は半分完成、十分運転を楽しめます。

【同上点灯試験中】
ストラクチャに照明組み込んであれば点灯試験です。 筆者もこの状態でD51の牽く夜行列車を周回させ、長年の夢が実現した感慨に浸りました。 当社はストラクチャ8割完成後着工で直ぐに街並製作しましたが、一般的には後刻順次追加だと思います。

【線路を隠す作業】・・・ダブルループ線トンネル
線路密度が格段に低い当社トンネルは3ヶ所、トンネルポータル位置決め設置、山を作って線路を隠す作業が次になるのではないでしょうか?。 見えては困る物が見えなくなるだけで、またグッとレイアウトらしくなります。

【峡谷鉄橋敷設中】
どうしても製作したかった峡谷も線路敷設と背景板設置が先、両基台から9mmコンパネ張出して橋脚立て、台枠下にもコンパネ張って谷底にする構造です。

【峡谷製作準備完了】
線路敷設完了、背景画設置状態からの峡谷製作は鉄橋が邪魔し、奥から作業できず難工事になりました。 この順番での風景製作は制約が多く、線路都合に合わせた風景や、ともすれば空きスペース埋めのストラクチャ配置になりかねません。 延伸線はこの反省に基づき、違う順番で製作します、つまり線路が先ではありません。

北基台東北コーナーから製作します、右に東基台があり居住スペースから距離70cm、手前にカーブ鉄橋敷設したら従来線峡谷の二の舞になります。

この場所は河岸段丘沿いに川が流れ下り、段丘内を県道トンネルが通り抜ける風景です、延伸線風景製作トップバッターは段丘崖風景パーツです。

河岸段丘は隆起と浸食により形成される全国各地に見られる地形で、首都圏にお住まいの方は東急東横線/田園都市線間多摩川北岸が馴染み深いと思います。 多摩川の例は高さ20-25mで植物に覆われてますが、今回製作するのは少し違います。

これは国道20号線沿いに続く釜無川河岸段丘のスナップ、40-50mで切り立ってます。 もちろん高さはグッと抑えて岩がゴツゴツした雰囲気優先です(笑) 従来線峡谷製作法をベースに改良した工法を採用します。

従来線峡谷は左右各10本ほどの0.8t板紙製岩稜パーツを並べて固定し、プラスタークロスを被せて製作しました。 鉄橋が邪魔で出たとこ一発勝負、プラスタークロスの置き方と自重で谷筋の深さが決まりました。

深い浸食谷なので結果オーライでしたが、河岸段丘はもう少し穏やかで、谷筋地形も意図して作りたいと考えてます。

もう一つの改善点がプラスタークロスの網目、様々な方法で目立たなくする手を加えましたが非常に厄介、切り立った岩表現に適した素材ですが要対策です。 本番製作前に構造検討試作を行いました。

段ボールから岩稜を5枚切り出しました、従来線峡谷と同じです。
5枚は少しづつ小さくなってます、奥を低くして遠近感を出す目的です。
同じ高さに15mmのスリットを切り込み岩稜パーツ出来上がりです。
役目終了の背景画型紙を谷筋パーツに流用、スリットを入れます。

現物合わせでスリットを深くし、谷筋パーツを4枚作ります。

これを組み合わせて余分を切るとこんな形になり、谷筋切り込んでプラスタークロス被せれば河岸段丘骨格として使える見込みが立ちました。 この試作検討で先に谷筋パーツを固定し、後で岩稜パーツ取り付ける方が作業性が良いと解りました。

谷筋を凹型に切り落とし設置場所で雰囲気確認です、ウンウンこれは行けそうだぞ、網目問題はプラスタークロスの上にボンド水に浸けた新聞紙貼り重ねで対策予定です。


スタイロフォーム重ねて削れば簡単?、いえいえ筆者には無理、頭の中に3D完成形イメージを持ち素材から削り出せる木彫スキルのある人しかできません。 筆者は彫刻スキルがなく粘土コテコテ盛り上げタイプ、それにトンネル内蔵にもコレしかありません。


ではまた。

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