Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

湖南制御②運転シミュレーション

IN/PUTランキング参加停止から10日、完全に消えて淋しいのと気楽になったのが半々、読者評価は注目記事ランキングで十分と考えてたのに、PVのみ参加者は対象外と解りました。 手ごたえを感じられる手段がなくなり少々戸惑ってます。 


さて、今回はこれまで紹介してきた運転制御技法を取り入れた湖南総合運転所の操作性が実際にどうなるのか、運転シミュレーションで検証します。

【小さな集落の夜】
運転操作のやり易さ、良好な操作性は以下三要素で決まると考えてます。
①操作が必要なスイッチ/ボタンの数が少ない事。
②運転時の操作回数が少ない事。
③操作内容と列車の動きが感覚に馴染み解り易い事
それでは具体的に見てゆきます。


第二章:操作性検証シミュレーション
2-1.本線系操作スイッチ/ボタン数
これまでの制御設計から、本線系運転操作必要スイッチ/ボタン数を集計します。 最終的には支線ローカル線と中央駅構内制御で増えますが、感覚は掴めます。

全部で6スイッチ、10ボタンになりました、機能は以下の通りです。
◆スイッチ
SW01:ヤード給電ON/OFF
SW11/SW12/SW21/SW22:進路選択3P
SW13:進路選択2P
◆ボタン
B01-B06:ヤード番線選択
B12/B13:中間駅待避列車到着番線出発信号機を赤表示にする付加機能
B11:リバース線進路選択(プッシュロック)
B21:デルタ線進路選択(プッシュロック)
4エンドレス、26ポイント、リバース線とデルタ線の複雑な線形を非DCC通常方式で制御すると、工夫を重ねてもこの程度のスイッチ/ボタンが必要になりました。

更にキャブコンフィーダーブロック選択スイッチが必要で、本線系4と部分制御3を加筆しました。 使い易く解り易くする為には以下の様な配慮が必要です。
①フィーダーブロック選択と進路選択スイッチサイズを変える。
 前者は4回路/2回路の中型、後者は2回路小型。
②操作方向をフィーダーブロック選択と進路選択で変え誤操作を防ぐ。
 前者は左ACH/右BCHの左右、後者は3P/2P共に上下切替。
③スイッチ配列を整列させ操作性を改善する。
 作図都合で第2本線外周りフィーダーブロックが整列してません(汗)
本線系はフィーダーブロック選択を含め操作部20ヶ所になりました。


2-2.シミュレーションの役者達
本線系20ヶ所のスイッチ/ボタンは、実際の走行パターンでどの様な操作が必要なのかシミュレートします。 2列車をヤード・中央駅回送運転、両本線を巡る営業運転、途中に待避/追い越しを入れ中央駅終着、ヤード回送の一連の流れをモデルにします。
◆主役:特急列車

となると主役はコレ、デルタ線設置目的が三角線回しだったので当然の選択です。
◆脇役:鈍行列車
主役が60年前なら脇役もそれに相応しいキャスティングが必要です。

すると路線は異なれど60年前の電化区間鈍行列車に似合うのはコレですね。 以下特急列車、鈍行列車としてシミュレーションをします。 両列車担当運転者が20ヶ所中何ヶ所のスイッチ/ボタンを何回操作する必要があるか、筆者自身も興味津々です。


2-3.運転操作シミュレーション
◆電源/操作系のデフォルト
電源オン時(=前回電源オフ時)の初期設定、デフォルトを以下と仮定します。

使用者が一番使い易い様に決める物で、毎回同じにすれば戸惑わなくて済みます。 ここでは説明の都合上、この様に仮定しました。


◆鈍行列車出庫第2本線運転
鈍行列車のヤード出庫準備から第2本線周回運転までから見て行きます。

最初に鈍行列車停車ヤード番線ポイント開通させて給電可能にし、中央駅回送の進路選択をします。 ここまで3操作、電源前進切替し常点灯調整で出庫準備完了です。 中央駅回送後客扱い中に進路選択を戻し、第2本線周回運転可能にします。


第2本線周回し中央駅停車、第1本線へ向かう為に進路選択を2ヶ所行います。 ここまで約2分半でスイッチ/ボタン6操作+電源運転操作、結構忙しそうに見えますが、全て停車中操作なので、ゆっくりでも大丈夫ですし馴れればOKだと思います。


◆鈍行列車中間駅で特急待避
鈍行列車が第1本線周回、リバース線方向転換、中間駅特急待避までです。

本線連絡線から第1本線外周りへ、周回して中間駅2回停車後リバース線で方向転換し、第1本線内周りへ、中間駅2番線で後発特急列車待避をします。 この間4分半でスイッチ/ボタン5操作+電源運転操作、走行中操作もあり馴れる必要がありそうです。


◆特急列車出庫第2本線運転
特急列車は鈍行列車の第1本線外周り進入後、第2本線外周りが空いてから始動です。 ここでは鈍行列車中間駅停車後4:00始動としました。

最初のフィーダーブロック選択追加とヤードスイッチ操作がないだけで、鈍行列車操作と同じ停車中操作です。 走行速度が早い分時間が短くなってます。


◆特急列車中間駅で鈍行列車へ接続
特急列車が第1本線中間駅通過、リバース線方向転換:中間駅停車までです。

鈍行列車が第1本線内周りに進入してから外周りフィーダーブロックを選択し、本線連絡線から外周り中間駅を通過、リバース線へ向かいます。 鈍行列車中間駅待避後進路選択とフィーダーブロックを切り替え、中間駅で1:15後に追い付きます。 始動を遅らせれば鈍行列車待ち時間が長くなり、操作タイミングの余裕が増えます。


この間2分でスイッチ/ボタン5操作+電源運転操作、走行中操作も同じで鈍行列車より速度が早くて操作が忙しく、習熟しないと追い越し運転難易度は高そうです。


◆特急列車第2本線に戻り終着
鈍行列車を追い越した特急列車が第2本線内周り周回後、中央駅終着までです。

運転操作が難しくなる中央駅通過にしました。 走行中操作が1回必要になりますがここは比較的簡単です。


◆特急列車三角線回し入庫
コレがかなり難しい運転操作になります。

三角線回しでスイッチ/ボタン4操作+ディレクションスイッチ切替含む電源運転操作、走行中操作はありませんがマニュアル必要かもしれません。 最後に後退運転で発車したヤード番線に戻ります。


◆鈍行列車第1本線内周りから第2本線内周り運転
特急待避後鈍行列車の運転です。

特急列車が本線連絡線進入後に第1本線内周りフィーダーブロック選択、中間駅2番線進路選択し発車周回、1番線停車後第2本線へ向かい中央駅に停車します。 この間2:45でスイッチ/ボタン8操作+電源運転操作、走行中操作1回です。


◆鈍行列車第2本線内周り周回終着入庫
特急列車入庫完了後の鈍行列車の運転です。

スイッチ/ボタン6操作+電源運転操作ですが、全て停車中ですので容易だと思います、鈍行列車が80系電車ならこれでOKですが電機牽引旧客だと機廻しが必要、マヌ34込み編成だと三角線回しが必要かもしれませんが、ここでは割愛します。


◆まとめ
以上の運転シミュレーション結果をまとめます。

複雑な線形レイアウトで特急待避や三角線回しを含む複雑な運転パターンとは言え、これだけのスイッチ/ボタン操作が必要です、とても操作性が良いと胸を張れません(汗) 一方で非DCCでこの程度なら許容限の見方もありますが、馴れないと操作が難しいのは確実で、最後は依頼主「がおう☆」さんの判断に委ねたいと思います。


ではまた。

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