Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

Hyper-G性能評価①

完成したHyper-Gの性能評価を行います。 特性図に加え実際の性能、特に常点灯性能が市販品比較でどの程度改善されるかを確認します。

【前号より転載】
筆者製作例は通常方式速度制御12V/1.2A 1CHに、9V電源と高機能2CH出力回路を内蔵した仕様になってます。


1.制御特性
1-1.常点灯制御特性
最初に評価対象は筆者製作例であり、前号掲載回路と一部異なる事をお断りします。

製作例は12V専用1.2A仕様で、速度調整ボリューム上側遊びを詰める為にR23 10kΩを16.5kΩに変更してます、これが性能評価に影響しこんな言い訳してます(汗) なお、ダミー負荷として23.5Ω(0.5A/12V)の条件で計測してます。

速度調整ボリュームMinで常点灯ボリュームを回すと12V/16V共に目盛0.5-0.7で微電圧が出力され、目盛0.9-1.0で安定した出力が得られます、0.44V/12V、0.54V/16Vでした。 TOMIX N-1001-CLの0.7V/12V、KATOスタンダードSXの0.6V/12Vを上回り、矩形波なので常点灯性能が向上します。 R23変更影響で最大電圧が約0.1V下がってます。


1-2.速度制御特性
室内灯未装着車を速度調整ボリュームだけで走行させる使用法もあるので、常点灯ボリュームMinと1.5V調整時双方で計測しました。

電源電圧12Vの常点灯ボリュームMinは、目盛1以下が常点灯ボリュームと同じ特性です、その後リニアに上昇し目盛9.2で11.46Vに達します。 速度調整ボリューム両側0.5目盛は不感帯と解り、そこから同じくリニア特性で目盛8.9で11.46Vに達しました。 R23変更影響は上側遊びに表われ、各々約0.2目盛早く最大出力電圧に達します。

電源電圧16Vの制御特性も基本は12Vと同じですが、R23変更により常点灯ボリュームMin時の最大出力電圧がデューティー100%に達せず15.02V/96.2%に留まりました。


製作例のR23が10kΩであればこの問題は解消しますが、部品許容差によりR23最適値は変化するので、デューティー比優先/遊び優先を含め現物合わせで決めてください。
[註]製作例は16Vデューティー100%でR13損失1/2Wなので短時間評価しました。


2.部品選定失敗談
実験始める前に脱線しますが失敗談を公開します(汗)

当社従来線電源は直流式で常点灯機能がなく、電源と左右CH接続にDCプラグ/ジャックを使ってます、配線は5Aクラスの太いビニール被覆線です。

撮影等常点灯必要時は補助電源TOMIX N-1001-CLに繋ぎ替えて給電してました。

Hyper-G部品調達時に追加購入しようとしたら、何とDCプラグ定格0.5A、DCジャックは定格記載さえありません。 でも3AクラスACアダプタ使用プラグが0.5Aなんて予想外、多分内部構造が違うのでしょうね。 知ってしまった以上見過ごせません。

そこで全てコレに交換する事にしました。 プラグは4A、ジャックは何故か1A定格で1.2Aには不足しますが、まあ誤差範囲として許容します。

TOMIXフィーダー線は細く新プラグカシメが難しいほどです。 6Pリボンコード選定時の電気材料屋さん情報で確信しました、TOMIXフィーダー線電流容量はどう見ても0.8A以下、TOMIXは動作に必要なコード選定をしない会社です。


ポイント切替も同じコードです、電源は1.2A、ポイント切替は1.5A、ハイパーポイント電源24Vなら3A、コンデンサ切替は瞬時だからOKとでも考えてるのでしょうか?、毎度のTOMIX批判でスミマセン、至る処で目に余る出鱈目振りに書かずにいられません。

で、まだ30度以上の屋根裏部屋で従来線電源2組で4本、左上Hyper-G給電用バナナプラグ変換、右上組合せ使用のジャック・ワニ口変換、そしてTOMIXフィーダー線をせっせと半田付けし、ようやく本線上試験準備が整いました。


3.常点灯性能比較
いくら綺麗な矩形波が出力されても、実使用でその効果を体感できなければ意味がなく、技術屋のマスターベーションに終ってしまいます。 輝度変化を目視確認するには2-3倍の差が必要であり、本当にそんなに違うのか?と少々不安です。


3-1.TOMIX N-1001-CLx純正LED室内灯
先日性能評価したKATOスタンダードSXはoomoriさんへ納入済みなのでN-1001-CLを比較対象市販品にしました。 純正LED室内灯+1灯増設のKATOキハ52系を使い、照明・露出・シャッター速度固定の同一条件夕景で比較しました。

M車が電圧調整時に動くと具合が悪いのでT車3両で、1.5V/1V/0.5Vの3条件で比較しました。 Hyper-G常点灯輝度が明るいのは解りますがアッと驚くほどではありません、0.5Vの差が一番大きい様です。 N-1001-CLは0.5V、Hyper-Gは0.25Vが安定出力下限電圧でした。 電源単体より0.2V低いのは給電距離約3.5mによる電圧降下です。


3-2.車両給電波形の検証
これまで抵抗ダミー負荷で設計検討を進めてきましたので、上記常点灯性能比較のレールから実際の車両給電波形を計測しました。

N-1001-CL 0.5V車両給電波形は、理想波形と面積は同じでも大きく鈍ってます。 LEDとダイオードブリッジ損失3V以下は常点灯に寄与せず、電圧/輝度がリニアに変化するのは3.5V以上です。 理想波形に対し3.5V以上の面積は約1/4です。


3本直列テープLEDは8V以下は常点灯に寄与せず、電圧/輝度がリニアに変化するのは9V以上です、この図からテープLED室内灯は0.5Vで非点灯です。

Hyper-G 0.5V給電波形は抵抗負荷の綺麗な矩形波からかなり崩れていました、まだまだ設計途上改善が必要です。 理想波形に対し3.5V以上の面積は約2/3、つまり模型照明の電気講座②によれば、N-1001-CLより2.7倍明るい事になります。


そしてもう一つ、Hyper-Gは0.5VでテープLED室内灯が点灯します、安定出力下限電圧でも点灯します。 特にテープLED室内灯に対してHyper-G効果は大きく、輝度向上と共に常点灯域が圧倒的に広く調整が容易になります。


テープLED採用者の皆さんHyper-G欲しくなりませんか?


4.チョンボやりました
常点灯性能比較編成にM車を加え走行開始電圧を計測しました。 車両モーターはPWMパルスに応答せず、波形の影響も受けず平均値(実効値)で動作します。 結果は共に1.9V-2.0Vでした、ところがHyper-Gは後退時にHLが薄っすら点灯しました。

波形観察したら下側ピークが-5V近くまで振れてました。 アッそうか!しまったと思った時は手遅れ、出力パワトラが昇天してました。

モーターやリレーの様なコイル(リアクタンス)負荷は逆起電力を発生し、スイッチ素子保護ダイオードが必要な事を忘れてました。 M車負荷1.5VのN-1001-CL給電波形を計測すると、Lレベルが0Vでなく-0.9Vでした、明らかに保護ダイオードが入ってます。


そして-0.9VのLレベルで平均値を1.5Vにする為に、パルス幅が広がり常点灯性能を高め波形も整ってます。 なるほどね、TOMIXの常点灯性能は結構優秀かもしれません。 Hyper-Gの対策を済ませてから実用に則したM車負荷条件で再性能比較が必要です。

保護ダイオードはコレ使います、¥100/50本です、相当品でもOKです。 逆起電力発生箇所に一番近いディレクションスイッチ入力(6P中央)に、マイナスからプラスへ導通する方向に半田付けします、極性に注意してください、逆接すると燃えます。


ご注意:この部品は前回記事部品表に含まれていません。

で、こちらがM車負荷1.5VのHyper-G給電波形です。 Lレベルが-1.0Vにクランプされた美しい矩形波になりました。 M車負荷実用条件での性能比較が楽しみです。


ではまた。

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