Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

県道沿いの民家B①改修方針

工作を楽しく進めるには複数テーマの同時進行が有効だと考えています。 ローカル駅舎と並行して、北基台県道沿いの民家に使うKATO切妻造りの町屋1の加工に着手します。

昭和40年代に似合うストラクチャとして、商店は数多くありますが民家は非常に少ないのが実情です。 謳い文句にある通り古い街道沿いの民家に適した製品です。

届いた状態です。 KATO製完成品ストラクチャは従来線に4棟採用しています。 外観の出来が良く満足度は高いのですが、他社キットに比較し分解に手間がかかる上に、照明組込が面倒なのが特徴です。

このストラクチャの魅力は何と言っても細密な正面の連子格子で、昔は旅籠屋だった様な風情を醸し出しています。 しかし人が住む住居の雰囲気がほとんど感じられません。 また屋根色が明る過ぎ、真夏の太陽に照らされた状態とも見えますが、筆者にはこの建物には似合わないスレート瓦に見えてしまいます。

裏面もトタン屋根の増築出入口や勝手口など変化があり手抜きされていません。 しかしやはり生活感に乏しく、便所排気塔が何で白なのか理解できません。

出入口側の側面壁は少々淋しいですが、このタイプの建物に必ずある中2階の明かり取り窓があります。 昔は宿泊客や奉公人の寝部屋として、時代が下がってからは養蚕などに使われたスペースで、いかにも昭和40年代当時の古い民家らしい佇まいです。

最後の側面壁は窓がありません、モデル化の手抜きではなく、密接して建ち並ぶ街道沿い民家は、実際にこの様になっています。 でもまばらに建てると淋しいのは確かです。

この民家は北基台県道沿い、小さな沢に架かる橋のたもとが設置場所になります。 窓のない側面壁に物置きを付属させて変化を加える予定です。


以上現品を観察して、下記3テーマで改修を行う事にしました。
①屋根塗装変更・・・古い瓦屋根に見える様に変更します。 この時代の集落屋根は個々に差があっても全体として調和が取れていたと思うからです。
②生活感演出・・・小物配置とウェザリングで人が住む住居の雰囲気を出します。
③連子格子を活かす夜景・・・どう見せるのか、どこまで見えるのか、内部が見えるなら室内も製作します。

分解します、ビス2本で左上屋根を外し、爪6本を浮かせて便所排気塔を抜き、建物本体を外すとベースが現れます、導光板なしタイプでした。 間仕切りがあり室内製作に便利ですが、照明設計には邪魔になります。 右手見えない場所の階段は???です。

居間と厨房、図の赤い部屋を一番明るくします。 玄関から裏口に通じるオレンジの土間も少し輝度を落して照明し、その灯りが中2階窓から漏れる様にします。 黄の奥座敷は非点灯とし、隣室からの漏光で連子格子シルエット浮かび上がる状態を狙います。

上記照明設計コンセプトを実現するLED設置位置は、おおよそ図の3ヶ所になります。 ただし照明設置高と取付法、間仕切り壁部分撤去の必要性、内部の見え方と室内製作要否など狙いを達成する検討課題が数多くあります。 図の厨房から時計回りに奥座敷までの3面壁は遮光が必要ですが、残り部分は不要と考えています。

間仕切り壁と天井板間隔は手前座敷部が7.5mm、奥は6mmです。 この空間に照明基板を置き、配光条件により間仕切り壁部分撤去が第一案で、天井裏に照明基板を置き、LED部に穴空けして高い位置からの照明が第二案です。 室内製作の場合は第二案になりそうですが、配光・漏光(=遮光必要性)共にやってみないと解りません。

天井板は建物全体を覆っており、中2階窓は室内すき間からガラス板が取り付けられています、屋根を切開しないと土間の灯りがこの窓に届きません。 分解調査による改修方針決定で今後の工程が見えてきました、次回は照明法検討及び組込みです。


ではまた。

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