Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

半世紀前のTMS 1962年8月号

3月末は何かと忙しく、昼間の屋根裏作業が可能になったにも係らず、レイアウト建設の時間確保が難しくなっています。 今回は1962年8月のTMSを紹介します。

表紙は1911年ドイツ生まれの輸入機8850型、国内初の特急列車牽引機です。

見開きには筆者がレイアウトの夢を膨らませたTMS特集シリーズ「レイアウトガイド」が8月下旬発売予告の広告が載っています。

作品グラフトップは4110、作者は4100、E10も製作され国鉄型Eタンクロコ3羽ガラスを揃えています。 4110は長く奥羽本線板谷峠で活躍した後E10に置き換えられました。 一部が民間譲渡され、美唄鉄道4110最晩年の姿を筆者は1968年に目撃しています。

他の作例を見た記憶がない8850のスケールモデルです。 大正時代の蒸機なので無理もありませんが、国産名機9600、8620への影響を強く感じます。

製作記を読むと既製品は動輪と車輪だけ、他は全て手作り、当時の模型製作の困難さと、それを乗り越えた情熱に頭が下がります。

本号で紹介された16番レイアウト龍安寺鉄道です。 筆者が離れた後の特集シリーズに再録された可能性が高く、そちらでご存知の方も多いかもしれません。 この巻頭グラフに加え、本文6ページの訪問記で詳しく解説されています。

2.3mx1.4mと当時の標準でやや大きめながら、立体交差もリバースも設けず、風景製作に力点を置いている点が筆者の好みに合いました。 掲載写真ではC11客車列車、キハ55系、キハ58系が走行しています。

立体交差がなくとも線路標高差90mm、線路より高い部分と低い部分を組み合わせる事で立体的な地形を生み出しています。 おが屑・鉛筆削りカスの下草、手ボウキ製の樹木が風景製作に使われています。

作者は鉄道模型を始めて2年で2代目のレイアウト、車両からでなくレイアウトからこの道に入った事と風景重視には関連がある様に思えます。

「陸蒸気からこだままで」も連載1年を経過し、筆者の体験範囲に入る車両達が登場する様になりました。 上段C12の混合列車、やはりバック運転がサマになります。 中段は筆者がディーゼル換装後のキハ06/07として知る、キハ10系登場前の国鉄気動車です。 下段は宅扱い急行貨物列車、ドアからドアの貨物輸送、国鉄版宅配便でした。

横軽の主役ED42と原型の輸入機ED41、下段は筆者には馴染みのない関西圏長距離国電モハ43系、狭い窓が並んだ横顔が旧型電車らしさを表しています。

この時期の裏表紙はカツミの指定席、C51、D51は長く生産された傑作モデルでしたが、C58を出していたとは知りませんでした。 この4年後、筆者は宮澤模型のC58を入手しましたが、カツミの選択肢はなかったと記憶しています。


ではまた。

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