Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

遮光技法開発①従来線の遮光法と課題

延伸線用に今後20棟近い照明組込みストラクチャを製作します。 これまで数種の遮光法を採用してきましたが、遮光性能・外観・配光特性の3条件を満足する方法を見い出せていません。 延伸線標準技法として良い方法がないかと検討し、ある程度目途が立ったのでブログで公開します。 今回は従来線遮光法の現状と課題についてまとめます。

レイアウト製作準備段階の情報収集で照明組込みには遮光が必須と知り、某メーカーHP掲載のアルミ箔テープを最初に採用しました。 初期製作のKATO製構内建物や詰所は、ほぼこの方式で遮光しています。

外壁パーツ全面にアルミ箔テープを貼り、窓部分をカッターで切って剥がす作業は手間がかかりますが、小パワーで十分明るくなり標準技法として使えると期待しました。


欠点1は室内がギラギラする事、近寄らなければ何とか我慢できるレベルです。 欠点2はLED電極正面方向で少し漏れる程度の遮光性能しかない事、欠点3は極薄テープ端面からの漏光がある事です。 例えば壁材端部は貼り足らないと壁から漏れ、長くて壁材側へ少しでも折れ曲がるとそこから漏れるので、作業に細心の注意が必要でした。

アルミ箔テープ遮光は、トミーテック建コレ製作であっさり破綻しました。 KATO製の壁や床の溝嵌合に対し、建コレは面胴当りの上に建て付けが悪く、足元・壁すき間・屋根と壁境界から漏れ出ます、特に壁結合爪部を十分遮光しないと確実に漏光します。 黒色塗装も試しましたが満足できる性能が得られず、一部採用に留まっています。

そこで反射材がダメなら吸収材の発想で黒色絶縁テープ遮光を試したところ、遮光性能が非常に良いので約90棟ある従来線ストラクチャの8割近くに採用しました。 事例は中山平郵便局、窓部分は切り抜かず切り貼り、壁及び床の部品接合部は1/2-1/3幅で目張りをしています。 また絶縁テープ境界部は必ず1-2mm重ねないと漏光します。 

室内を見せたくない窓は両面テープを貼り、台紙そのままで白カーテン、カラー紙貼付で色物カーテン、夜間消灯窓は壁遮光絶縁テープ貼り重ねで省力化を図っています。

大型ストラクチャ町役場もこの遮光法です、壁色はアルミ箔テープより気になりません、最深部なので室内製作はロビーと受付カウンターだけです。 黒色絶縁テープは大量生産メリットがありますが問題もあります。 欠点1はとても暗い事です、町役場は3灯6mAでやっとこの明るさ、感覚的にはアルミ箔テープの1/10です。 室内が良く見える2棟で黄色絶縁テープを試しましたが、遮光性能が格段に低く使えませんでした。

欠点2は均質な室内照明が難しい事です、壁反射がほとんどないのでLEDの狭い配光特性がそのまま出ます。 前出郵便局は壁の一部に遮光絶縁テープの上からアルミ箔テープを反射板として貼り、明るさ向上と均質化を図っていますが、外観上はマイナスです。

小さな建物ですが反射板追加により1灯3mAで全体照明ができる様になりました。 この問題は複数灯使用で大幅に改善すると思います、多くの皆さんが採用されているテープLED3灯セットなら、ほとんど問題にならないと思われます。

絶縁テープ遮光法は均質化の為に光源位置を高くしなければなりません。 これは郵便局隣の床屋ですが、反射板追加による光散乱で目張りできない壁と屋根すき間から漏光し、LEDに傘を付けて照射方向を制限しています。 筆者は1灯照明に拘って一品一様対応をしましたが、複数灯で照明位置を下げれば問題発生をかなり抑えられると思います。


欠点3は室内加工が難しい事です。 壁は貼り重ねで凸凹、絶縁テープは塗装や接着剤と相性が悪いので、室内製作は床基準に限定され、間仕切り壁や2階床製作は困難です。 北町商店街に並ぶ薬屋・写真館・電器店など店先から見える部分のみの造作です。

内壁方式は窓がない壁等に部分採用していましたが、室内作り込みを行った生野南中校舎と体育館で始めて本格採用しました。 遮光性能非常に高く、壁反射があるので屋根境界漏光を防ぐ光源位置でも均質な照明が可能です。

上記経緯で延伸線第一作わらぶき農家に内壁方式を採用し、完全な遮光ができましたが、問題はその厚さです。 最も厳しいアングルで出入口を拡大撮影すると戸が2枚ある様に見え(これは網戸という事にしておきます)、窓が多く間隔が狭いストラクチャは、微細加工が難しく厚みが外観を損なう内壁方式では対応できず、汎用性が今一歩です。


見え方は後でしか解らない部分もあり、延伸線ストラクチャ製作へ「楽して確実」な遮光法はないものか?と、手先は不器用で怠け者筆者の模索が始まりました。《続く》


★降りました

当って欲しくない予報がバッチリ当って、1/8は昼から舞い始め22:30で約15cmの積雪、5cmでも雪かきしないと凍結路になるので16時と22時、2回雪かきでクタクタ、夜半過ぎに上がる予報なので、この記事が投稿される頃、また雪かきです。


ではまた。

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