北海道乗り鉄旅計画は難産の末に完成 後編
前回旅の2日目旭川泊まで、今回は残りの行程計画です。 3日目、4日目と進めるのが普通ですが、4日目宿泊地を札幌に絞り込み、先に帰りの5日目行程を決めました。
札幌の他に旭川と帯広ホテルも仮押さえしてましたが、乗り鉄稼ぎ不能や早朝発がネックで、具合が悪かったのです。 札幌から普通電車で岩見沢へ戻り、その昔重量級運炭列車が行き交った室蘭本線岩見沢-苫小牧間DC普通列車に乗車します、非電化複線路線です。
苫小牧5分接続で一気に自宅へ向かいます、最速『はやぶさ』は上野-新函館北斗間4時間弱ですが、盛岡以遠停車駅が多いタイプで4時間半近い所要時間です。 苫小牧から茅野まで10時間40分の長旅ですが、PCで写真整理してればアッと言う間でしょう。 只々疲れ寝てるかもです。 残り3回の座席指定を使い、帰路の座席確保しました。 これも先に5日目の行程決めた理由で、満席はなくても希望座席確保が難しくなるからです。
さて旅の目的である現存路線の沿線風景を楽しむのが3日目、4日目の行程で、3日目宿泊地は釧路です。 JR北海道は民営化当初から赤字続きの民間企業で、野放図な新線建設を進めた国鉄のツケを背負わされた結果でした。 次々と赤字路線を廃止し路線距離を半分以下に減らしました。 それでも追い付かず、2016年に『自社単独で維持する事が困難な路線』を公表し、地元自治体の理解、または資金援助を伴う新たな経営形態移行を求めてます。
【JR北海道HPより】・・・2018年頃の路線図
上図はその時の関連資料の様で、不採算路線廃止しないと会社が潰れますの赤字宣伝広告と言えます。 残存路線と営業係数が記入されており、一番収支が良い札幌近郊でも営業係数107の赤字です。 その後現在までに上記路線図から毎年の様に路線廃止が続きました。
【ウェキペディアより】
無人駅の廃止で人件費は減りませんが、設備維持管理費不要になるので、最近10年間に数十駅が廃止され、前編で紹介した宗谷本線抜海駅と同時に、日本最東端の駅として知られてた東根室駅も廃止され、根室が日本最東端になりました。 JR北海道の涙ぐましい経営努力で北海道旧国鉄線はやせ細りつつあり、新幹線札幌開業で更に大きく姿を変えるでしょう。
従って現存路線は函館本線・室蘭本線・石北本線・宗谷本線・釧網本線・富良野線全線と、引き裂かれた根室本線(滝川-富良野と新得-根室)及び日高本線・留萌本線・札沼線の一部しか残ってません。 完乗は無理でも残る日程で乗車率を高めたいと思います。
3日目行程を反時計回りで検討した処、非常に接続が良いと解りました。 旭川から特急2本で釧路へ、運転本数が少ない花咲線に接続し、根室15:58着です。 6時半からのホテル無料朝食は無理ですが、前夜コンビニで朝食仕入れて置けば済む話です。
根室10分で折り返し、まだ明るい19時前に釧路着です。 時間利用効率が素晴らしく良く、これで決まりと思ったのですが、翌日の釧網本線・石北本線接続が非常に悪く網走で2時間待ちです。 富良野線と根室本線富良野-滝川間を諦めなくてはなりません。
【ウィキペディアより】
乗り鉄待ち2時間なら観光はどうかと、もう一度行きたい美幌峠訪問可能性を調べました。 調べてビックリ、美幌駅・川湯駅と美幌峠間に運行されてた路線バスが全廃されてました。 美幌峠は車か観光バスでしか行けない観光地になってました。 航空便+レンタカーが旅のスタイルとして定着し、鉄道利用観光客が激減した結果ですが、寂しい現実です。
そこで旭川から時計回り行程検討にスイッチしましたが、旭川朝一番発石北本線の網走釧網本線接続はやはり2時間待ちなので、富良野方面を先に片付ける行程を検討しました。
旭川・富良野・滝川は三角形頂点関係にあり、時計回り・反時計回り双方検討で、時計回りルートを選択しました。 ホテルで朝食取って旭川7:39発富良野線乗車、富良野で乗継26分あれば新得方面廃線跡確認には十分でしょう。 滝川行普通列車で滝川10:25着です。
【函館本線滝川駅旭川方面時刻表】
滝川⇒旭川は特急なら途中深川停車だけですが、可能ならローカル列車と思ったら6/7時台に3本の次は5時間後の12時台、14時台、16時台と続きます。 24本/日の特急に対して普通列車は9本/日運転されてますが、完全な通学高校生と病院通い高齢者向けダイヤです。
滝川10:52発『ライラック11号』で旭川11:25着、石北本線発車まで1時間少々あります。 丁度昼飯時なので『旭川ラーメン』を味わう事にします。
【旭川ラーメングルメマップより】
荷物引いて歩くのシンドイと思ったら、駅前イオンモールにもあると解りました。
『旭川ラーメンの特徴』で検索すると、醬油ベースが基本で豚骨x魚介スープもあるそうな、シンプル具材が特徴ともあり、ザ・旭川ラーメンはない様です。
網走接続が良いのはこれだけ、石北本線特急『オホーツク』がありますが、釧網本線釧路行への接続が悪く使えません。 旭川から釧路に行くには札幌・南千歳経由の方が便利なので当然と言えば当然です。 それに普通列車車両の特別快速の方が面白そうです。
釧網本線全線運転列車は4本/日です。 所要4時間近い長い路線なので、網走・釧路双方から2-3本の区間列車が運転されてます。 釧路湿原の入口塘路に到着する頃には日が暮れてますが仕方ありません。 釧路-塘路間は2011年にノロッコ号に乗車してますから。 20:31着でホテルチェックインしたら空いてるのは呑屋だけ、晩飯の算段が必要です・
4日目行程はまず花咲線、釧路8:21発で根室に向かいます、鈍行DC2時間半の旅です。
【厚岸湿原】・・・2024年5月
崖上から展望した雨の湿原を、今回は車窓から眺める訳です。 湿原通過中列車は観光徐行運転してました。 車内放送あるのでしょうか。
根室19分で折り返し、ドライブ旅行で最東端東根室駅訪問経験ありますが、根室駅は半世紀以上振りです。 納沙布岬まで未舗装岬巡りの道をバスに長時間揺られたのは記憶のはるか彼方の遠い昔になりました。 花咲線を快速で折り返し後、釧路接続の『おおぞら8号』で札幌へ向かいます。 初乗車石勝線南千歳までは十分明るいでしょう。
以上で北海道乗り鉄急ぎ旅全行程確定です。 日高本線・留萌本線・札沼線残存区間除いてJR北海道路線完乗(岩見沢-滝川間函館本線も未乗車)です。 計画して有効期間5日は絶妙な設定だと感じます。 4日では里帰り程度しか利用できず魅力薄で、5日ならエリア絞った小旅行に最適です。 もう1日6日なら全路線完乗可能でしたが、意味あるかどうかです。
ではまた。

















