Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

半世紀前のTMS 1967年2月号 前編

この号からは『新しいローカル線』と『神岡線をレイアウトする』を前借してます。

【TMS1967年2月号表紙】
表紙は名鉄8000系DC車両です。 何時か定かでありませんが、大阪からの帰路名古屋駅で特急『しなの』の入線待ちの際、同ホーム反対番線から発車するのを見ました。 デビュー時は国鉄内準急でしたが、優等列車インフレで特急にまで昇格したのでしょうね。


1.作品グラフ
1-1.C62の牽く特急列車
作品グラフ最初はTMS中尾氏、C62の牽く特急列車です、写真に添えられた解説は文字が小さく読めないので拡大添付してます。

【前写真右下部】
市販品があったC62や客車はそれを利用し、食堂車や展望車は自作、室内まで作り込んだ10両編成の『青大将』です。

【前写真解説】
実物は昼行特急だったので寝台車併結されてませんでしたが、そこは模型の世界、編成にバラエティを持たせてます、座席車の室内製作ばかりでは根気が続きませんからね。

【前写真解説】
筆者も所有してた天賞堂オシ17があったのに自作してます。 室内を作り込むと窓越しの風景が魅力的になったと思います。

【前写真解説】
3等級時代の2等車はクロスシートでシート間隔が広く、クッションが良い座り心地で3等と差別化してました。 新型2等車は2席シートでリクライニング機構を装備しており、区別する為に特別2等車『特ロ』と呼ばれてました、料金は同じで優等列車に使われました。

【前写真左下部】
展望車は細部まで丁寧に作り込まれ、それを楽しむ為に天井取り外し式になってます。

【上写真2枚の解説】
編成はスハニ35・スハ44x2・ナハネ10x2・オシ17・スロ60x2.・自由形スロネx2・スイテ49の10両編成で、実物にこだわって12両にしなかったのは正解だったと思います。

【製作記表紙】
複数号に渡り掲載された製作記は省略しますが、スイテ49の夜景が溜まりません、ベンチレータから室内の灯りが漏れてる様に見えます。 東京田端と阪神間で3線回しで方向転換した列車、3等座席車でも乗車経験が鉄仲間でステータスになる特別な列車でした。


1-2.5500型蒸機
作品グラフ2番目は明治中期に日本鉄道(後の東北本線)が英国から輸入した旅客用蒸機5500型のモデル化です。

この時代の作者に、明治中期の国有化前東北で活躍した蒸気を知る人は居なかったハズと製作記を読むと、鉄道模型販売の日東教材がごく短期間販売してたキットで、出来の悪さから組み立てずに死蔵してた所有者を訪問した作者が譲り受けた物だそうです。

蒸気機関車スタイルブックに5500型は掲載されており、その写真を参考に修正を加え、作者も見た事がない5500らしくまとめ上げた作品です。


1-3.国電2題
作品グラフ最後は、すでに市販モデルがあったクハ111と、市販されてなかったと思われる荷電クモニ13のモデル化です。

16番では市販されてる形式でも、経済的理由や市販品では満足できないと自作する例が良く見られました、現在のNでは考えられない事です。 この作者の場合は新型(当時の)電車のメタルサッシとHゴム窓表現に飽き足らずに自作してます。

【本文記事より】
作者は電車を数多く自作しており、作品グラフはクハ111ですが、編成(最低3両)で製作されてます。 本文記事は車両製作記ではなく、メタルサッシとHゴム窓表現技法です。

数種の製法を試し2種類実施してます。 最初は窓ガラス用硬質ビニール板に銀色テープを貼り、カミソリ切断後に窓開口部を剥がす方法です。 アルミ箔テープがなかった当時、中桟は0.5mm幅なので、書かれてませんが耐久性や厚味が問題になった可能性があります。

 

標準技法として多用されたのが、紙テープを貼ってカミソリでサッシ部分を切って取り除き銀色ラッカーで塗装する方法です。 これは拙作木造機関庫窓製作技法と同じです。

【過去記事より転載】

0.2mm厚窓ガラス用プラ板にマスキングテープ貼って、木製窓枠縦横ラインをケガキ、マスキングテープを確実に切り、0.2mmプラ板まで切らない様にカットしました。

【同上】
そして梱包用透明テープで裏打ち補強してから透明ガラス部分を残してマスキングテープを剥がし、木製窓枠なのでマホガニーを吹きました、 細くスッキリした仕上がりで満足しましたが、後で失敗に気付きました、内部照明で窓枠が透けてしまうのです。 マホガニー吹いたら黒サフで遮光塗装し、更にマホガニー吹けば良かったとのです。[前編完]


ではまた。

×

非ログインユーザーとして返信する