Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

草と樹木とその材料

多種多様な植物素材が入手可能な現在の情報価値は低いと思いますが、何が何処で役立つか解らないので、ネタ不足もあり記事にします。

タイトルに違和感がありました、『細密レイアウト』って何でしょうか。 多分『細部まで風景を作り込んだレイアウト』の意味と思われますが、言外に『細密でないレイアウト』が多いと言ってる様に聞こえます。

執筆者はシーナリーが充実したレイアウトを発表されたA氏で、ストラクチャ、シーナリーに関するK氏やS氏の寄稿により国内レイアウトは進化したが、草と言えばオガ屑の様な固定概念から脱し、新しい素材や表現法を考えても良い時期ではないかと書かれてます。


一般的に車両やストラクチャの細密度に対し、草や樹木のスケールや造形は手抜きの傾向があり、作者個人のレイアウトに対する考え方の違いによるとは言え、入手可能な素材やそれを組み合わせる事で、改善余地は大きいのではないかと述べておられます。

【タオル地にオガ屑各種の牧場】
オガ屑は木質・鋸刃・木目切断方向で形状も大きさも異なり、草の他に畑に点々と接着すると、芽が出たばかりの野菜になります。 事前に各種オガ屑を作り着色乾燥させてストックして使うのが良いそうです。 つまり、フォーリッジやターフの自作とストックです。

草草原の下地にタオルや起毛布地が使ってます、適度に使い込んで表面繊維がランダムになった物が良いと書かれてます。 広い面積を一度に施工できる簡便さが特長ですが、生え際が目立つ、貼り合わせ部の処理、そのままではのっぺりした草原になるだけの問題点もあり、この辺は当社従来線に大量採用したレイアウトマットも同じ問題があります。

【レイアウトマット製の法面と山肌】
タオルは満足度低いが効率考えると使うしかない、使う場合は草や茂みを配し、樹木を生やして単調さを解消するしかないと書かれてますが、レイアウトマットで同じ経験をしたので身に染みて良く解ります。

茂みにはスポンジを推奨してます、現在のフォーリッジクラスターです。 新品よりも使い古して角が取れ凸凹になったた物が実感的で、これも事前に着色乾燥ストックです。 つまり、面倒な事前工程をメーカーが肩代わりした高価な素材を我々は使ってる事になります。


茂みの表現にはスポンジの他に芯になる物にオガ屑を付ける方法もあり、芯には鉛筆削り滓ヤヘチマを使ったそうです。 ヘチマは粗い繊維で透けて見えるので、樹木の小枝を作らずにヘチマとオガ屑で樹木表現可能、当社のフォーリッジ樹木と同じ考え方です。

ヘチマと言っても現代人にはピンと来ないと思います、上写真生垣がヘチマとオガ屑製と言えばイメージが湧くでしょう。 茂みにも樹木にも、小さく千切って畑に接着すれば生育した野菜にもなります。 かなり目の粗いフォーリッジクラスターの様な素材です。

16番では鉛筆削り滓が茂った草の表現に重宝な素材として良く使われてました。 近付いて見るとカールしてるのが難点で、オガ屑併用でカールを目立たなくしてます。 このカール問題と中途半端なサイズでNでは活用事例が少ない様です。

A氏が独自に採用した素材として天草の利用を薦めてます。 茂みの中に混植すると長く伸びた草状になり変化を与えて実感的になる有用な素材だと書かれてます。 現在ならライケンの様な用法でしょうか。

その他にもラシャ、絨毯、糸の繊維、苔、自然木の枝先と言った自然物、海苔の粉末、砂、箒の先、発泡スチロール粉末など身の回りにあり使えそうな物を次々と試しては用法と得失を確認しておられ、レイアウトに掛ける情熱には頭が下がるばかりです。


ではまた。

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