Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

ある組立式レイアウト

1960年頃、関西の若い鉄道模型ファン6人が集まり犬釘会を結成しました。 会員(犬釘)が協力して1本のレール(クラブ)を支える意味を込めた良い命名だと思います。

犬釘会を驚かす事が1964年夏に起きました、TMS誌上に東京スパイククラブ(TSC)の組立式レイアウトが紹介され、記事の中に『会の名称は犬釘会も候補だった』と書かれてたからです。 元祖犬釘会の存在アピールを衆議一決、組立式レイアウトを製作しました。

記事発表時の会員平均年齢23歳とありますので、最年長で30前後、社会人と学生半々の若くて小さなクラブです。 クラブ規模からすれば、駅・ヤード含む平面エンドレスとリバース付き高架エンドレスと両エンドレス連絡線のデュアルキャブコン2列車運転、サイズは2m強x4m弱程度になりそうですが、存在アピールが目的なのでそうはなりませんでした。

背伸びして2.5mx4.5mサイズの大規模な組立式レイアウトを製作してます。 資金調達が大変だったと思います、その証拠と言う訳ではありませんが、発表は8割完成状態です。 まだ高架線が半分しかできてません。 作業量も6人では大変だったでしょう。

この組立式レイアウト最大の特徴はクアトロキャブコン、4列車同時運転が可能な事です、これについては制御盤の項で改めて触れます。 線路配置が非常に良く考えられており感心しました、複雑な割に運転が難しくないのです。 5線駅の1番下左右延長にヤードが設置され、ここを出発終着1番線として各部写真を交えながら解説します。

この組立式レイアウトには複線エンドレス(外・内)・単線エンドレス・8の字+ループ高架エンドレスの4エンドレスがあります。 上表赤矢印は時計回りCW、反時計回りCCWに関係なく進行可能で、青矢印は方向指定で進行可能を表わします。

➊ヤードから1番線経由で複線外エンドレスへ進行可能、ただし折返しは6両まで、それ以上は本線引上げです。 2番線が複線外、4番線が複線内本線ですが、相互乗入を両渡線でなく3番通過線にして、複線外内エンドレスの相互乗入線と待避線を兼用させてます。

そして2/4番線から3番線分岐にはカーブポイント各3個を自作して使っており、これにより3番線有効長は15両フル編成でも大丈夫になってます。

【駅部分の裏側】
カツミ製平角型ポイントマシンを採用し、ユニット枠20mm角材の厚みに配線含めて収納し、組立性向上とスッキリした外観を両立してます。

駅部分は2分割し、電気的接続はジョイナーで、機械的接続は金具ネジ止めで行ってます。 分割駅ユニットは両側カーブポイントユニットとほぼ同サイズで収納を性改善してます。

【カーブポイントユニット】
➋複線内エンドレスから5番線経由で単線エンドレス双方向へ進行可能ですが、収納性優先でホームはなく、直線部は6両分しかありません。

【カツミ平型ポイントマシン使用】
➌単線エンドレスから高架エンドレスへは連絡線またはR3リバース線経由で進行可能で、乗入後CCWになります。 その後は周回を続けるかR2を通過しCWに方向転換します。

【単線エンドレスから連絡線分岐部】
➍/➎高架エンドレスCW方向転換後の進路は、連絡線経由で単線エンドレスCWへ、R3経由で単線エンドレスCCWへ、そしてR1経由で高架エンドレスCCWへの3種あります。

【高架エンドレスR1分岐部】
リバース線3ヶ所の線路配置を見た時、1ヶ所は無駄と直感しましたが、検討すると進路選択自由度を広くしてました。 単線エンドレスから高架エンドレス連絡線一方をR3リバースにしたのがミソで、高架エンドレス進入時は最初の進行方向に係らずCCWです。

従って高架エンドレスから単線エンドレスに戻るにはR2リバースだけで十分です。 更に長いR1リバースを加えて3つの効果を持たせてます。
1.高架エンドレス上の両方向長距離運転を可能にする。
2.単線エンドレスとの相互乗入を容易にする。
3.レイアウト全体に高架を配置し
立体交差を楽しむ。


複線外⇔複線内⇔単線⇔高架の隣接するエンドレス間列車交換が、進行方向に係らず可能な線路配置ですが、実際に4列車を全線自由に運転するには、電気区間切替タイミング合わせの徐行や一時停止が必要だと思います。 それでも4列車同時運転はスゴイです。

【クアトロキャブコン制御盤】
4列車同時運転の制御盤です、各電気区間の4切替を小型ロータリースイッチがない当時にどうやってたか興味がありましたが、2x2の2個のスイッチで行い、制御盤に接続した4個のパワーパック運転者と別に、専任の制御切替係を置く方式で行ってました。


そうでもしないと運転の混乱は必至で、自動制御技術未発達の当時では最善の方法だったと思います。 それでも3リバース進入可否表示インジゲータ設置する工夫をしてます。

組立式レイアウトでは配線処理、接続が大きな課題になります。 犬釘会では真空管ソケットを利用して接触不良で失敗した経験があるそうで、1ピン当たりコストの安いコネクタを比較検証し8ピンを採用してます。


以上大昔の組立式レイアウトですが、クアトロキャブコン制御4列車同時運転の意欲作であり、その線路配置は大いに参考になると思います。


ではまた。

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