Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

ボチボチ延伸線建設再開

当社延伸線建設は細々とストラクチャ製作を進めただけで3年近く停滞してました。 視力低下したからとか、俳句で忙しいからと自分に言い訳してましたが、加齢を考えるとそろそろ腰を上げないと健康寿命内に完成しません。 まず第一歩を踏み出す事にしました。

【延伸線風景製作着工の北基台西部】・・・2023.02撮影
延伸線はロの字型ですが、西側は敷設済トンネル内線路が通過するだけで風景製作は不要、実質的にコの字型エリアの建設です。 どこから作るか決まってます、写真の北基台西部から時計回りに製作を進めます。

【北基台西部設計図】
このエリアの半分弱、線路から上は風景ユニットとして完成、県道トンネルと洞門ユニット完成、ドライブインも民家も完成してました。 県道沿い民家や河岸段丘ユニットなど他の北基台構成パーツが揃っても、解決が難しく着工できなかった大きな問題がありました。

【北基台西部断面図】
北基台西端は複雑な地形で、下手に手を付けると有り得ない風景になるリスクが高かったのです。 実際に雪崩が起きる急傾斜地なので、発生した雪崩は雪崩覆いと洞門を越えて河原に落ちなくてはなりません。 同時にドライブインが雪崩で押し潰されてもいけません。


県道洞門の高さは県道倉元駅分岐三叉路の標高▲62mmから決まっており、これ以上低くできません。 雪崩覆いと洞門高さは何とか辻褄合わせ可能ですが、雪崩がドライブイン側に流れない地形を、こんな風景あるよねと思える実在感を持たせるのが難しかったのです。

【擁壁で守られたドライブイン】
この問題解決の為に、ドライブインは山を削って擁壁で土留めした敷地に建設された想定にし、図面位置の擁壁と橙長丸部分を高くして雪崩から守る地形です。 これで整合取れるかどうか、まず現物で検証しました。

【洞門出口県道路面高は基台上31mm】
断面図で洞門出口県道路面高は▲54mm、北基台面が▲99mmなので基台上45mmが設置高です。 県道トンネル洞門ユニットを計測すると31mmでした。 高さを合わせるには14mm下駄を履かせる必要があります。

【15mmx30mm端材】
厚さ14mmm材が手許になく、15mmがありました。 低いのはNGですが1mm高いなら様子見には十分です、400mm近い端材を下駄にします。

【設計図通りに仮配置】
15mmx30mm端材を下駄にして県道トンネル洞門ユニットを設計位置に仮置きしました。 ユニット左側は河原ですので、ユニットを左へ寄せる事も角度を変える事も可能です、全て風景製作優先です。

【真横からの位置関係】
前写真配置で真横から見ました。 雪崩覆いの奥は左が高く、一段下がって雪崩の通り道鞍部になって右側が少し高くなってます。 雪崩覆い手前の地形断面を赤線の様にして右端に擁壁設置すれば、元地形を削って雪崩覆い、擁壁、洞門建設した整合性が取れそうです。


案ずるより産むが易しとも言えますが、辻褄合わせの風景製作したくなかったので仕方ありません。 左端山から順次製作と考えたのがそもそも間違いでした。 先に反対側の擁壁を製作して位置決めし、山と擁壁間を埋める形で自然な地形製作する方法に変更しました。


◆擁壁設計の予備実験
と言う訳で2面+コーナーの擁壁を先行製作します。 完成後目立つストラクチャなので手抜きはできません、本線雪崩覆いにも擁壁があるので単調にならない配慮も必要です。

【擁壁角度と奥行幅】
雪崩覆い奥の擁壁は建築基準限界の80度傾斜で設計し、雪崩覆い屋根整合で誤差を生じて仕上がり81.5度になりOKにしました。 同じ視野に入る擁壁なので角度に差を付けます。 設計製作がやり易い0.25/0.3から0.25、擁壁傾斜角76度(前写真橙)を選びました。


予備実験はコーナー部設計情報を得る為に行います。 2面の角度が76度ならコーナー部も76度のハズです、その時の展開図は?、面倒な三角関数計算ミスって後でアチャーッとなるより現物確認が確実だからです。

0.8t板紙40mmx60mmを3枚切り出しました、長手各10mmにケガキ線を入れてあります。

ケガキ線部を斜めに切り落とします、底辺対高さ1対4の直角三角形6個切り出しです。

この直角三角形斜辺を30mmキューブ材を治具にして裏側に2枚貼り付けます。 実はこの写真台形の天地を間違えてます。

最初の1個は天地逆のミスしましたが、残り2個は逆台形で自立型の傾斜角76度の擁壁モデルができました。

逆台形の2個を直角配置すると斜辺がピタリと合います、直角に折れ曲がる擁壁ならこの形で良いのですが、実物には必ずコーナーがあります。

2個の間に45度のコーナースペースを空けるとその形は縦長の長方形になります。 そこに残り1個を置くと、上部が当たって足元に隙間ができます。 2面の張出し量10mmではコーナー部の傾斜が緩く形状は長方形になり、張出し量を減らせばピタリ合いそうです。

40mmに対して0.25倍10mmから0.15倍の6mmに張出し量を減らしました。 後ろの足が干渉してピタリと合わせられませんが、上が当たってても下にまだ隙間があります。

そこで更に0.1倍の4mmに張出し量を減らしました。 0.15倍6mmより良さそうです、コーナー部形状も上が開いた逆台形になり、実際こうなってるワイと納得です。 次回設計して擁壁製作に着手します。


ではまた。

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