Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

半世紀前のTMS1964年2月号➊

困った時の昔の鉄道雑誌紹介の拙ブログですが、所蔵する著作権期間満了の1967年以前発行号が残り少なくなりました。 そこでバックナンバーを検索すると、ありました。

鉄道P誌は56年以上前の号ですが¥1,000/冊で入手可能でした。

TMSは更に豊富で¥800/冊で入手できました。 レイアウト製作は開店休業状態で、しばらくお休み、あるいは不定期更新移行も考えましたが、これで食いつなぐ事にしました。

と言う訳で古い号から順番に、TMS1964年2月号からです。 表紙は小田急2220系ですが、ツートーン双方の色が実物と微妙に違い小田急らしくありません。 駆動は筆者もキハ20で採用した両軸モータースプリングベルト駆動で懐かしさを感じます。

同号目次です。 レイアウトグラフ、作品グラフと製作記、シナリーガイドK氏の『温泉電軌のりかえ』の面白そうな記事があります。 また編集部なかお氏の『二つの列車を走らせる』は電気入門書、主筆山崎氏の『組立式レイアウトのすべて』も興味をそそられます。


◆レイアウトグラフ
TMSに毎年数回寄稿していたO.N.氏を中心に1963年1月(結成約1年)に6名で結成された『東京スパイククラブ』の常設レイアウト紹介です。

メイン部分は3.3mx2.0mと固定式レイアウトとして大型、とは言ってもNスケール換算で1760mmx1007mmですから現在のNレイアウトとして特に大型ではありません。 制御盤前が駅でメインライン複線エンドレスに双方向リバース線、山岳線とトロリーラインです。

本体からL字型に3.4mx0.7mのヤード・終端駅が伸びてます。 メインライン/山岳線/トロリーライン/構内入換で5人同時運転可能になってると思います。 クラブレイアウトの宿命で線路を多く引き回すしかなく、運転本位の線路配置プランになるのは仕方ありません。

設置場所を提供した会員S氏です、サイズから自宅2階の6畳2間だと推定できますが、会員6人集まったらスペース余裕がなかったと思います。

山岳線はヤードから分岐してループ線で標高を稼いでおり、奥の鉄橋は十分な高さで雄大な風景です。 左の山でP字型リバースになってます。

池の周りにトロリーラインが敷設されてます、多分独立エンドレスでしょう。 それにしても山岳線との標高差は圧巻です。 シーナリー完成前で山には木が1本もありません。

山岳線反対側コーナーには砕石積込場があります、筆者が苦労した斜め落し型ホッパー2基が見えます。 西ドイツ製キット加工と書かれてるのでメルクリン社製の様です。


◆作品グラフ&製作記-1 DD51
最初はDD51の競作の形になってます。 作者お二人共常連さんです。

度々自作車輛を発表されてた粉川氏DD51は、鉄道模型社エッジング板加工で製作されてます。 同社はその後はDD51完成品を発売してます。

コレがエッジング板、キャブ、ボンネット、バッテリーボックス等のディテールが表現されています、窓抜き、外形抜きは製作者の仕事です。

ロストワックス製キャブ妻板、エンジンルーム妻板、主台車枠、中間台車枠、煙突が付属になっており、面倒な部分は加工済です。

とは言ってもボンネット手摺や上部ファン、ヘッドライト等細部までセットになってる訳ではなく、ある程度の工作力がなければ歯が立ちません。

車体キットなので下回りは完全自作です。 外観形状に加え、駆動系の設計とその保持構造も全て自作で、キャブ内に両軸モーターを置き、ウェイト内シャフトの4輪駆動です。

そのウェイトは木型を作り溶かした鉛を流し込んで製作されてます。 車両重量=粘着力で牽引力が決まるのは実車と同じです。

積める場所全て、非駆動の中間台車にもウェイトを追加してます。

デビュー時のDD51は蒸機を廃車に追い込むイやなヤツだと思ってましたが、60年近く経つと旅の記憶と一緒になり懐かしく感じます。

もう1両のDD51作者西川氏は国鉄C/D全形式テンダー蒸機を自作・キット加工で製作された方です。 両作者には連絡ルートがあった様で仕掛中のDD51のエッジング板キット発売の情報を得て作り直しされてます。 差別化?、あえて先行試作機1号機を選んでます。

左がボディとデッキを一体化した粉川氏作品、右がデッキと下回りを一体化した西川氏作品で、作者の模型製作考え方の違いが表れてます。

【碓井鉄道文化村にて】
DD511は静態保存されており、武骨な印象の量産型に対して、キャブ回りがヌメッとした印象だと訪問時に感じました。

【碓井鉄道文化村にて】
参考に展示パネル写真を掲載します。

自作した回り構造図です。 デッキを強固に作り駆動系のベースにして、上回りボディを被せる設計手法です。

駆動力や静穏性向上を狙い既製品ギア・歯車を使い駆動系も自作です。

この構造を選んだので、右側駆動台車外した写真ですが下回りだけで走行可能です、ボディ側にウェイトを積んでます。 今回ここまでです。


ではまた。

×

非ログインユーザーとして返信する