Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

建設中の露太本線⓮

土曜の午後からの雪は深夜までに15cmほど積り、今シーズン初の除雪車が出動しました。 玄関先から道路までの雪掻き、遅ればせながらのタイヤ交換に大童の日曜でした。


前回で増設した生野市街地の製作過程紹介を終りました。 生野駅から南へ向かう道、中学校、工業団地製作はブログ開設以降の製作で紹介済なので、合わせてブログまとめページに掲載しました。 今回は北町商店街製作過程を未公開写真を使って紹介します。


5.北町商店街
5-1.当初の設計
当社紹介画像で頻繁に登場する北町商店街ですが、その製作過程は未紹介でした。 着工時当初設計がどうなってたからです。

【北町商店街設計図】
北町商店街は生野駅右奥の目立つ場所で、夜景を含めて重視しました。 キットカタログ掲載寸法作図ですが、建物間隔、道幅、線路脇スペースの感覚が上手く掴めませんでした。


5-2.ストアクチャ紹介
実際に製作すると予想以上に広く、結果的には必要スペースを過大に見積もった設計で、記入標高は全面見直して2棟追加しました。 それでは生野トンネル側から見ていきます。

【造り酒屋店蔵と賄い所】
駅前南側に倉庫と出荷倉を持つ造り酒屋店蔵と付属の賄い所です。 生野トンネルへ向け上り坂なので、杉玉のある店蔵に石垣を付けて敷地を5mm高くして設置してます。 賄い所壁は列車車窓から良く見える位置なので、付属シールに加え自作広告看板を追加してます。 

【作り酒屋店蔵と賄い所 夜景】
店蔵はLED1灯照明です。 賄い所は従来線で多用した光ファイバー門灯最初の適用事例で、道路側と側面出入口2ヶ所に導光してます。 指向性の強いLEDは2方向導光ができないので、賄い所照明には33Ω球切れ防止抵抗を追加したムギ球(白熱電球)を使ってます。

【文房具屋】
KATO完成品ですが斜め角店の特殊形状で他にこんなキットありません、この形状で北町通りから生野トンネルへの道の曲りを決める事ができました。 店内が良く目立つので細かく作り込みました。 このキットには1階照明用のフレネルレンズが組み込まれており、照射角の狭い砲弾型LED1灯を建物端レンズに当てたら、ほぼ均一な室内照明が可能でした。

【漬物屋】
文房具屋の隣は漬物屋『福円商店』です。 昭和末にはほとんど姿を消した店で、何を商ってるか良く解らない店の存在も当時の時代風景でした。 店先に未開封樽を置き、照明は設置時に暗くし、漬物樽を並べてます。

【出光GS】
当初設計の次は商店長屋でしたが踏切正面の商店長屋はしっくりこない、また建物間隔広く設計してストラクチャ不足が決定的だったのでGS追加を決めました。 踏切正面GSでは出入りに支障があるので、正面を十字路風GS敷地にしてオフセット配置しました。


事務所と差し掛け屋根に照明を設置し夜景もそれらしくなりました。 また踏切正面のGS敷地が駅前方向撮影のカメラポイントになる副次的な効果を出す事ができました。

【商店長屋】
出光GS追加で横にズレた商店長屋は右から駄菓子屋、商売を辞めた仕舞屋、蕎麦屋、日の出の勢いの不動産屋にしました。 右端の駄菓子屋は良く見える店内を作り込んでます。

【商店長屋 裏】
ストラクチャ製作時は完成後どう見えるか解らず、裏面も真面目に製作しましたが、設置後この景色見た事ありません、今になれば小物類を流用すれば良かったと思います。

【構内看板】
店は小さくても商売繁盛の不動産屋は生野駅に広告看板出してます。

【電器屋】
家電量販登場前は、大手家電メーカー毎に全国販売店網を構築しており、町の電器屋さんが数多くありました。 最後まで頑張ってたパナショップも最近息が絶えた様です。 夜景で見える室内入口だけ製作しました。

【薬局】
電器屋まで製作してその先の寸法計ると中途半端なスペースがまだ余るので、小型ストラクチャを物色し、薬局を選びました。 サイズに加え小物の懐かしいカエルが決め手になりました。 副業タバコ屋も良くあった風景で、店内を簡単に製作し自販機を置いてます。

【金物屋と写真館】
薬局でスペース調整した先は設計図通りの金物屋と写真館です。 北町通り路面はA4サイズコピーで製作しており、写真館前が境界で途切れてます。 手前に生野駅1番線出発信号機が写ってますが、北町商店街は生野駅鉄道関連施設完成後の製作着手でした。

【金物屋と写真館 夜景】
電器屋、薬局、金物屋、そしてこの後の洋品店内は板紙の壁に新聞折り込み広告の夜景でそれっらしく見える図柄を貼っただけの簡単な物ですが、写真館ショウウィンドには筆者父母の欧州旅行時写真と次女の結婚式写真を縮小して飾ってます、レイアウトの遊びです。

【洋品店】
お隣は洋品店、建コレ残りから商店街にあった店を探しては組み立て照明組み込んで設置する、員数合わせ的な工作になってしまいました。

【米屋】
裏町通り三叉路角店にはKATO完成品を使いました、欲を言えばどの商店街にもあった八百屋、肉屋、魚屋のいずれか1軒を加えたかったのですが、開放的店先のストラクチャがなく、また陳列商品製作が難しいので断念し、この建物の雰囲気に合う米屋にしました。 生野市街地裏町通り側は更地で、旅館『太田屋』は建ってませんし、背景板も未設置です。


5-3.建設の様子
鉄道中心なら駅前から製作ですが、生野トンネルで端末処理した事もあり、そこから着手しました、辻褄を合わせ易い場所からの考えです。

【最初の路面と造り酒屋設置】
実際に最初に位置決めしたのは文房具屋です。 建物サイズと線路間隔で北町通り位置を、文房具屋でカーブ角度を決めてトンネル角度と位置が決まり、標高を加えてトンネルを固定しました。 道路面を作成設置して造り酒屋2棟を建設した処で、北町踏切未設置です。

【文房具屋と漬物屋設置】
文房具屋と漬物屋を建設して、機関庫奥に若干余裕で北町踏切位置を決め設置しました。 この時点で完成ストラクチャを並べるとスペースが余り出光GS建設追加を決めました。

【北町踏切から駅側】
後にカメラ台になったGS敷地を作ってオフセット配置し、踏切手前駅端本線ポイント脇に花壇・ベンチのある舗道スペースを作りました。


5-4.完成風景
商店街建物群は形・色・サイズ共に揃い過ぎても変だし、バラバラ過ぎても変です。 同時代に存在した「調和」を重視して配置を決まました。

【北町商店街南側6軒完成形】
全面に店名記載した看板建築3軒、非看板建築3軒、電器屋と洋品店は同じ造りです。 金物屋は漬物屋と同じ造りなので離して置いてます。 夜景もそこそこ賑やかになりました。

【出光GS付近完成形】
北町踏切通過中車窓風景アングルです、商店街裏は傾斜地になっており、一段下低い場所に広がる旧市街地を背景にしてます。 踏切対面の柵で行き止りがカメラ台GS敷地です。

【出光GS付近完成形 夜景】
旧市街地の夜景がないのは変だと背景板に穴を空けて照明仕込んだり、光ファイバー埋め込んだり試しましたが満足な結果を得られず、諦めて背景画を貼り直した経緯があり、見えてるハズの旧市街地は真っ暗です。

【北町商店街全景】
生野駅1番線ホーム端から北町商店街がこの様に見えます。 緩く左カーブしながら北町踏切まで下り、文房具屋で左カーブし生野トンネル入口まで13mm上ってます。

【北町商店街全景 夜景】
商店長屋を1棟と数えて北町商店街は12棟で、手前角店の米屋だけ切れてます。  出光GS加えたのが変化を与えるスパイスになったと思ってます。 惜しむらくは出光サインボードに照明内蔵は無理でもスポット照明で夜間視認可能にできなかった事です。


ではまた。

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