Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

倉元駅コテコテアナログ制御➋

アナログ制御にする事で大幅な時間節約と配線/部品減が可能な事が解りました。 具体的な設計を開始する前に、まず5連プッシュロックスイッチの電気特性を調査します。

【倉元駅舎】
お断りして置きますが筆者はArduino有用性を否定する気は毛頭ありません、サーボ駆動や複雑な制御はArduinoが最適です。 『がおう☆』さんから請け負った湖南総合運転所制御開発はArduinoなしに不可能でした、デジタル/アナログ良いとこ取りハイブリッドです。


5.5連プッシュロックスイッチの電気特性調査
このスイッチは40年ほど前のラジカセに使われてた「巻き戻し」「オフ」「ポーズ」「再生」「早送り」の1/5選択スイッチだと思われます。

現在中央選択状態ですが、他ボタンを強く押せばロック、軽く押すと全ボタンオフのメカになってます、必ず1ヶ所選択しなくても良い仕様です。

スイッチ1個に18本の足が出てます、単純な2端子押しボタンでないのは確実、3端子トグルらしいのですが18端子なら6回路、しかも摩訶不思議なパターン配置、謎が深まります。

テスター試験で1ボタンに3端子2Pトグルスイッチ6個入りと解りました。

パターン追ってくと上記配線になってました、何でこのスイッチ接続が必要なのかサッパリ解りませんが、面白い事に気付きました。

基板除去するかパターン切断すると連動トグルスイッチ6個です、1個制御信号に使い残り5個はリレーと同じ働きをします。 しめたと思ったのも束の間、利用可能はごく一部です。
➊ポイント切替:瞬時電流3A以上で接点容量解らずに使うのは危険。
➋信号機切替:瞬時電流約1.5Aで使える可能性あるが止めた方が無難。
➌従属接続フィーダー:低速運転かつ配線が短い1番線に2回路利用
➍20度クロス:高速通過(電流が多い)で、配線が長いので使わない。
➎中継信号機:2-3mAで使えるが2m配線1本⇒4本ではメリットがない。


勿体ないので、ツマミをプラ材で製作しLED照明組み込みを考えてます。 制御端子非選択側はオープンです、数十Ωのリレーコイルで接地されてるのでプルダウン不要です。


6.制御信号による動作
6-1.信号機

TOMIX腕木式信号機制御検討結果は拙ブログで公開中です。

推奨回路からリレードライバー除去が採用回路です。 TOMIX制御機器サイドコネクタ出力はポイントにはアンダーパワーでも、腕木式信号機には推奨回路2倍のオーバーパワーです。 24V/4倍パワー化したハイパーポイント電源使用はポイントにもお薦めできませんが、ポイント3倍価格の腕木式信号機には絶対禁物、破壊試験に等しい用法になります。

Arduinoデジタル制御前提の時は中継信号機切替回路を、連動する引上線構内出発信号機切替リレー残り1回路使用し上図回路の予定でした。

でもケチらずリレーもう1個使えば部品数減るので変更しました。


6-2.ポイント切替
Pecoポイント切替についてはポイント切替電気講座で詳説してます。

【過去記事Peco推奨回路】
『がおう☆』さん実験によると、12V/2200μFでは配線太さにより切替可能/不能が変わり、PL-13マウントすると切替不能で2200μF⇒4400μFで切替可能になってます。 この情報を基に、コンデンサ充電エネルギーは1/2CV自乗の公式で推奨回路を決定しました。
★『がおう』さん実験結果:0.044x12x12=6.34(単位はジュールだったかな?)
★推奨回路: 0.022x18.1x18.1=7.21(上記より14%大きい分が動作マージン)

自分で推奨したのに倉元駅には違う回路使います。 2010年-2020年に使用してたノートPCのACアダプタ16V/3.75Aを流用したいからです。

コチラがその回路です。
★倉元駅採用回路:0.033x16x16=8.45(全ポイントPL-13マウント)
推奨回路より17%ハイパワーですがまあ誤差範囲です。 ポイント切替用小型パワーリレーは2回路、残り1回路でフログ補助給電すればPL-13不要ですが、配線が複雑で長くなるので、自己完結型PL-13を使う事にしました。 費用より解り易さ優先の選択です。

さて倉元駅運転モードにはN3のP4/P5、N4のP6/P7、K2のP1/P3のポイント連動反位切替があります。 反位⇒定位はコンデンサが放電して仕事するだけですが、定位⇒反位は充電で電源が仕事しなくてはなりません、16V/3.75Aではポイント2個同時切替できません。

【過去記事より転載】
Arduinoデジタル制御では各ポイント制御信号出力タイミングを個別にし問題回避する計画でした。 アナログにこんな器用な真似はできません。

そこでP3/P5/P7ポイント3個のリレー電源に遅延回路を追加します。 回路はリレードライバーにコンデンサ1個追加するだけ、実験で容量決めますが10μF~100μF程度です。 充電が完了する0.02秒が最低値、カチッカチッというタイムラグ操作音も面白いと思います。


6-3.20度クロス
Pecoコード55の20度クロスは走行方向により接続切替が必要です。

2回路リレーで上図の場合左下⇔右上方向、リレーを切り替えると左上⇔右下方向が走行可能になります。 4方向ポイントなので片側ギャップ、反対側ポイントからの給電です。


6-4.従属フィーダー
引上線と1番線を従属フィーダーにします。

引上線はN2/K4制御信号のダイオードオアでリレー切替、1番線は制御盤前なのでN4制御信号をN4選択ボタンのトグルスイッチ2個で切り替えます。 これでアナログ方式制御の設計完了です。 次回運転操作シミュレーションで考え落ちや誤動作がないか検証します。


ではまた。

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