Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

倉元駐泊所ユニット構想➌KATO車止

拙ブログは6:00更新でしたが最近ブログ村にすぐ反映されず操作が必要になってます。 朝寝坊で反映操作は9:00頃、今後18:00更新に変更しますので予めご了承ください。


機関庫の置くだけ給電方式は、ユニトラックとPecoフレキ混在の路盤構造や、機関庫設置高さが決まらないと決定できません。 先にKATO車止照明の合わせ込みを行います。


◆KATO車止照明の合わせ込み
以前ユニトラック端数レール調達のついでに入手したKATO照明付き車止を使います。

ヤグラタイプ車止後方に点灯式停止標識が立つ構成です。

台紙裏の説明書によるとレール給電で消費電流は15mA/12Vです。 停止標識は都会終端駅設置にも十分な高輝度で、ローカル駅には低輝度化が必須です。 またポイント開通時しか点灯しないのは製品性格上仕方ありません、これを12V給電時点灯式で使用します。

早速機関庫と点灯試験しました。 予想通りの高輝度で矢羽がが識別できないほど光り輝き、前面を照らし出す明るさです。 違和感がない様に機関庫内明るさより少し明るい詰所並みを狙い値にします。 ザッと15mAを1/3~1/5にする必要がありそうです。

分解すると室内灯ユニットに似た構成で、ブリッジダイオードで両極性対応し、CRDにより約5V以上輝度一定です。 わずかな電流なので、1A以上流れるポイントやクロスレールにTOMIXが使ってるコイルバネ使用でもOKですが、真面目なKATOはポツ付きリン青銅バネを奢ってます。 12V電源化で不要になるこのバネを機関庫置くだけ給電に流用します。

12V給電ならブリッジダイオード不要ですが外すと面倒なのでそのままにします。 点灯時各部電圧を当ると、ブリッジダイオードとCRD間にチップジャンパーが入ってました。

まず分解しました、パチン止めなので簡単に外れます。 道床不要部、基板がない先端スロープ10.5mmを切除しました。

反対側の道床はユニジョイナー部分をハイパーカットソーでレールごと切除しました、車止は通電不要なのでジョイナー使いません。 ジョイナー部の枕木切れ込みやジョイナー自体ない方が見た目もスッキリします。

車止レール両側の道床/レール切断で66mm製品が49.4mmに短くなりました。 この効果は同じ加工で使う構内1/2番線では有効長にダイレクトに効くので非常に大きくなります。

さて本題に戻りLED低輝度化です。 CRDを5/3mAに変更するのが王道ですが部品調達面倒です。 次にCRD抵抗置き換え法がありますが、筆者手持ちは電流1/5の2.7kΩリード抵抗しかなく、確実に道床内干渉回避するには3216チップ抵抗が必要で100個単位販売です。


以上使用部品都合もありますが何より小さな部品を付け替え最終仕様決定の半田付けが億劫で、変更容易な物理的手段を採用します。 県道洞門照明をグレーサフ吹いたLEDのマスキングテープ外しを忘れて組立完了し、電流増で対処した失敗経験が背景になってます。

【先行試験画像を使用してます、最終仕様同等です】
➊案ずるより産むが易し、Hyper-D15V PWM電源電圧2Vのオリジナル輝度計測です。
➋グレーサフをムラ吹きでなくサッと全面吹きしたマスキングテープをLED発光面にに貼りました。 過去の経験智に照らして明るさが約1/5に減り、マスキングテープで赤味が少し増えました。 恐らく狙い値近くになっており、これで組み上げ確認します。

バネを外して電極に給電線を半田付けし、左側の穴から裏へ逃がします。
[重要なご注意]黒配線半田付けバネ基板ランドは1個ですが、赤配線半田付けバネ基板ランドは左右2個に別れており、双方に半田付けしないと点灯しません、半日悩みました。

参考に非点灯状態画像も掲載します。 輝度管理可能な電子部品による電流変更に比較すると再現性に難点がありますが、感覚重視の簡便法として十分実用になると思います。

基板を嵌め込んた裏側はこんな具合、目一杯全長短縮したのが解ります。

ビフォア・アフターで差が歴然としてます、矢羽根が判別可能で前方も照らしてません。 ほぼ狙い値に収まりました。

機関庫を通して見ると少し明るく感じますが違和感を覚えるほどではありません。 マスキングテープで増えた赤味もローカル線っぽくていい味出してます。 まっ、最終的に明るさ下げたければ、蓋開けてグレーサフ筆塗りチョイチョイです。 今回はここまでです。


ではまた。

倉元駐泊所ユニット構想➋

機関庫照明を周辺ストラクチャに合わせ込む作業からです。

【前回記事より転載】
現状は詰所よりかなり明るく赤味不足で、詰所前まで照らし出してます。 側面窓から漏れる光は倉元駅ホームまで照らすほどの明るさです。


◆機関庫照明の仕上げ
と言う事で機関庫照明に以下3点の修正を行います。
➊低輝度化
詰所と同等もしくは少し暗目まで大幅に輝度を低下させます。
➋色味調整
詰所より赤味が不足してるので色味調整します。
➌脱着可能給電
庫内レールメンテ容易化の為、固定せず置くだけ給電方式を採用します。

この機関庫の照明は3528チップLEDx6灯式です、この写真は電源電圧4Vに下げてます。

【生野機関庫改修記事より転載】
同じLED使って改修した生野機関庫(KATO木造機関庫)が参考になります。 こちらは4灯式、マスキングテープで色味調整し、電流0.5mAと1mAで悩んだ末1mAを選択してます。

倉元機関庫は3本直列x2組に10kΩ/0.3mAで暗いと修正困難なので、3.3kΩ/0.9mAで製作しました。 また生野機関庫と同じくマスキングテープ色味調整してます。

両機関庫照明の光量を比較しました、LED輝度は電流に比例します。 倉元機関庫は生野機関庫最終仕様の1.35倍、選択で悩んだ0.5mAの2.7倍の電流です。 更に照明する庫内容積は倉元が小さいので差が広がります。

複線と単線、倉元機関庫は少し短く低いので容積1/3程度を予測してましたが1/4.6でした。 そのスペースに1.35倍の光量なので現状は生野機関庫より6.2倍も明るい計算になります。 従って現状の1/7~1/10への輝度低下が必要で、手持ち部品で可能な方法を考えました。

現状はLED3個と3.3kΩ直列回路2組の並列接続です。 その電源側かGND側に10kΩ挿入すると電流1/7になります。 面倒な計算不要で10kΩは3.3kΩx3本分、ここに2組分倍の電流流れるので1組で考えれば3.3kΩx6本追加したのと同じ、抵抗7倍で電流/輝度が1/7です。

計算結果に基づき10kΩを追加しました、抵抗の追加が容易なGND側挿入です。 これでLED電流は1/7になりました、ところが予想外に・・・。

詰所よりか少し暗目を狙ったのにかなり暗目、点灯確認+αレベルです、輝度は1/7でなく数十分の一に落ちてます。 電流と輝度が比例すると過去の実験結果から考えてましたがどうやら間違ってた様です。 電流の自乗パワーに比例なら電流1/7で輝度1/49ですが・・・。

そこで直列抵抗10kΩを3.3kΩに変更し、電流1/7でなく1/3、0.3mAにしました。 1組で見れば3.3kΩ1本⇒3本、3.3kΩ⇒10kΩ交換と同じです。

修正部分の接続保護と抵抗固定に黒い瞬着で固めました。

0.3mA改修後に詰所と並べてみるとほぼ同等の明るさになりました。 輝度が電流自乗パワーに比例すれば、電流1/3で輝度1/9で理屈に合います。

輝度はほぼ狙い値になりましたが、生野機関庫と同じマスキングテープ色味調整してるのにまだ赤味不足気味です。 それより問題は前後左右の漏光、隣の2番線レールを照らすのは良いとしても、ホームまで照らすと風景バランス崩れるので、何らかの対策が必要です。

機関庫漏光が大きいのは建物が高い上に天井がなくLED設置位置が高い事が原因です。 明るさ1/2の照射角度±60度なので、前後出入口や側面窓から遠くまで照らしてしまいます。 生野機関庫も同じ構造ですが、軒が深くかつ光源壁間距離が長いので気になりません。

色味調整は手抜きしてマスキングテープにクリアオレンジを薄く塗り赤味を増しました。

次に漏光低減実験として、機関庫出口2番線/ホーム側に高さ6mmの板紙遮蔽板を両面テープで仮止めし効果確認ました。

実験結果は遮蔽版を貼った位置だけ漏光範囲が1/3に減り、丁度良い具合になりました。

これほど低目線アングル撮影はないと思いますが、照明LEDより先に遮蔽板が見えてしまうので、LEDに近い位置に背の低い遮蔽版が必要です。

で、遮蔽版材料に3mmチャンネル材を選びました、黒色塗装でも良いのですが、スパッと切れる遮光が嫌でグレー塗装にしました。 コレを中央3本の梁にLEDに寄せて接着し側面窓漏光を改善しました。 前後方向は遮蔽板では無理、問題となる方向の光を無くすしかなく黒色絶縁テープで両端LED電極の約40%をマスキングしました。

最終的に詰所と同じ色味で少し暗目、前後左右漏光を許容内に改善し、設計狙い値通りになりました。 置くだけ給電は先のテーマになります。


ではまた。

倉元駐泊所ユニット構想➊

前回給水塔が完成しました、フルスクラッチストラクチャはドライブイン以来久方振り、目が悪くなっても何とか製作可能と自信になりました。

【給水塔全景】


◆駐泊所ユニットを作ろう!
この給水塔は倉元駅機関車駐泊所に設置します。 駐泊所の他の施設機関庫は自作で、詰所はGMキット改造で完成してます。 主要施設が揃ったので倉元駐泊所ユニット製作を次の目標に定め検討しました。

倉元駅下り構内本線2番線と引込線に挟まれた赤枠エリアのユニット化です。 設計図廃鉱跡を摂津鉄道採石場の影響を受け稼働中の採石場に置き換え、C12が入換作業を行える設計変更を視野に入れてます。


引込線の線形制約で駐泊所右端が決まってますが、採石場に変更すれば現在位置より50-100mm右側まで利用可能です。 実は現設計では困った問題が発生します。 生野-倉元間下り重量貨物列車には前補機が付きます。 生野にも倉元にも転車台がないので上りは逆推進単機回送または後補機で、倉元駐泊所に駐機する機関車向きは常に一方向になります。

上図の方向です、給水時は機関庫内に頭半分突っ込んだ形で美しくありません。 また給水中にアシュパンから灰を排出しますが、アシュピット位置は機関庫入口付近になります。

倉元機関庫内にはKATOピットレール使う計画で用意してあります。 このピットレールのピット長は157mmあり、機関庫内下回り点検用ピットとして設計された物です。 機関区給水施設に設置されるアシュピットは機関車の向きが双方向でも12-15mだからです。

【生野機関庫改修記事より転載】
生野機関庫改修にこの様に使用しました。 倉元駐泊所の場合、現設計の機関庫と給水塔の位置関係では点検用ピットとアシュピット位置が重複し、どちらか設置不能になります。

この問題を回避する為に給水塔と詰所の配置を上図の様に入れ替える事にしました。 上図赤が庫内点検用ピット、橙がアシュピットになります。


◆照明輝度合わせ込み
寸法入りユニット設計図面作成し製作着手が順番ですが、先に照明輝度合わせ込みを行います、複数ストラクチャ構成風景の重要ポイントです。

北基台県道沿い民家4軒の集合夜景です。 一戸一戸見て輝度決定し製作しましたが、実際の配置で見ると中央の民家が他より1ランク明るく県道を煌々と照らしてます。 照明輝度と色味はストラクチャ毎に条件が異なるので、風景構成する集合体確認が欠かせません。

【過去記事より転載】・・・改修前
県道沿い民家では隣接の2軒で輝度過多右を左に合わせ込みました。

【過去記事より転載】・・・改修後
電流1/3に改修し違和感のない範囲に収めました、左白熱球、右蛍光灯想定です。 機関車駐泊所ユニットには機関庫/詰所/給水塔/車止の4ヶ所に照明があり、それらが一緒になる集合夜景で、調和した一つの風景として違和感がなく美しくなければなりません。

【倉元駅舎と詰所】
倉元駅の先行完成ストラクチャ駅舎/信号扱所/詰所は駅舎基準で、付属施設輝度を駅舎より少し低く設定しました。 とは言え4年も前の話なので再確認、室内は駅舎が少し高輝度、入口灯は駅舎が駅前照明で前方向きに対し詰所は入口足元灯なので大差があります。

【詰所と給水塔】
今回製作した給水塔と詰所を実際配置の様に並べてみました、輝度/色味共に違和感なく修正の必要はない様です。 給水塔右側照明が明るく写ってるのは照明LED向きとカメラ撮影軸がピークで一致してるからです。 角度60度で明るさ半分なので仕方ありません。

【詰所と機関庫】
機関庫は照明輝度合わせ未実施で、今回始めて詰所と並べました。 詰所より2ランクほど明るく現状では駅舎より高輝度で色味も赤味が不足してます。 機関庫内作業はヘッドランプやカンテラで行うので、照明は足元を照らせば十分、詰所より少し暗目が狙いです。

輝度バランス上で機関庫低輝度化が必要ですが、もう一つ理由があります、現在の輝度では窓桟が透けてしまうのです。 窓ガラス用の薄いプラ板をマスキングして茶色を吹いたのですが、茶色・黒・茶色と3回吹く必要がありました。 機関庫は輝度を落とし赤味を増やし、更にレールメンテを容易にする為、脱着式の接点構造を工夫しなくてはなりません。


ではまた。