Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

2020年を振り返って 後編

前回の続編後編は電気関係です。

【鎮守様】
鎮守様、八幡様、お稲荷さん、どこにでもこんな社や祠がありました。


4.レイアウト制御
昨年湖南総合運転所制御スーパーバイザーに就任し、『がおう☆』さん巨大レイアウトの制御法を開発提案する面白い仕事をしました。 今年もレイアウト制御法を開発してます。

【『倉元駅運転制御はこうする!』より転載】・・・1/9更新
『がおう☆』さんのブログ読んでサーボスローアクションはとても無理と諦め、延伸線制御法を設計しました。 Arduinoの仕事を最小化・単純化しスケッチ設計を容易にし配線数削減が基本的な考え方です。


その後も視力低下で細かな制御基板製作の自信が持てないので、一層Arduino使うの止めて汎用ロジックICで組むか何て考えてます。 やればできると思っても、倉元駅の為だけにスケッチ基礎から学ぶの億劫です。

【『湖南総合運転所中央駅制御プロローグ』より転載】・・・2/24更新
昨年スーパーバイザーとして「本線連絡線」「リバースとデルタ線」「中間駅」「支線」「ローカル駅」と制御法開発提案してきましたが中央駅だけ除外してきました、駅構内8線に3機関区、気が狂いそうな線形です。 でも乗り掛かった舟で逃げれなくなりました。

【『湖南中央駅制御②気動車区と機廻し線』より転載】・・・3/8更新
解り易さと使い易さを最優先に、アナログとデジタルの良いとこ取りで設計しました。 頭の中で運転シミュレーションして考え落ちはないか?、誤動作モードはないか?の確認作業はボケ防止に効果大でした(笑)

【『湖南中央駅制御④構内線制御 その2』より転載】・・・3/14更新
進路選択と待避なら条件絞れますが、機廻しに折り返し運転、更には単区間本線逆行運転、しかも信号機連動、多元連立方程式解く様な難問で解法発見時は達成感がありました。

【『湖南地鉄線の制御』より転載】・・・3/27更新
最後に地鉄線制御のおまけ付きで中央駅制御法開発を完了しました。

【『湖南地鉄線の制御』より転載】・・・3/27更新
これをブロック毎Arduo2基で分担制御しますが、最終的にデジアナ混載制御システム入出力制御信号は109本に達しました。


5.Hyper-G電源
この1年はHyper-G電源にも様々な動きがありました。

【『FさんのHyper-G製作サポート記①』より転載】・・・1/27更新
年明けにHyper-G製作サポート依頼を受けました。 メールやり取りで話が噛み合わないと思ったら筆者情報提供ミス、2種類の公開部品配置例で2回路入りオペアンプ用法が逆になっており製作情報を改訂しました。

【『FさんのHyper-G製作サポート記②』より転載】・・・1/29更新
最終的に基板を送付していただき解析しました。 三角波Lレベルがオペアンプ飽和電圧で歪んでました。 『F』さんが偶然バラツキの大きい33kΩ抵抗を悪い組み合わせて実装したのが原因で、ココは選別が必要と教えていただく結果になり、製作情報を改訂しました。 拙ブログ記事を信じて製作し喜んでくれる読者の声を聞けるのは大変嬉しい事でした。

【『湖南電源⑥仕様変えれば簡単に決まる』より転載】・・・5/21更新
仕様が決まらず約1年足踏みが続いてた『がおう☆』さんへ納入約束してた高機能2CH湖南電源は、オリジナル制御盤組込型から通常電源ボックス型への変更で前進し始めました。

【『湖南電源⑪ケース組立完成』より転載】・・・6/30更新
電源ケース製作はどちらかと言うと苦手、でも嫁に出す娘に恥ずかしい思いさせたくない親心で何とか作り上げましたが、まだ道半ばでした。

【『湖南電源⑬物作りって難しい・・・』より転載】・・・7/12更新
動作試験すると様々な不具合が見つかりました。 蒸機常点灯がやり難く1.3A仕様を1.2Aに戻し、常点灯ボリューム回路変更でクリアしました。


そして最後に残ったのが安易な2CH化の安全性保証問題でした。 製作情報は1CH/1.2Aポリスイッチ仕様限定に改訂しましたが、完成してる延伸線用と湖南電源はやり直し不能で、常点灯域でも確実にショート検出し回路遮断する安全性保証回路が必要になりました。

【『湖南電源⑮安全性保証回路製作の大誤算』より転載】・・・10/7更新
比較的簡単の目算は外れ大苦戦、できるハズがその通りにならない苦しい時期でした。

【『湖南電源⑲新安全性保証回路製作と評価』より転載】・・・12/6更新
元プロ読者『おじさんK』さんの適切な助言もあり出口が見えたのは11月末、そして安全性保証回路が完成は今月までずれ込みました。


6.その
その他にも拙ブログとレイアウト建設にとって大きな出来事がいくつかありました。

【『大逆転!?カーブポイント検討顛末記』より転載】・・・4/10更新
当社はダブルスリップや三枝ポイント無縁の線形なのでPecoコード80で設計完了してました。 カーブポイントと言えばTOMIXハロウィンカボチャ線形の奇天烈な代物をイメージしてましたがPecoは全く別物、これ使うと面白い線形になるとコード55へ乗換えました。

【『感謝!感謝!の100万アクセス到達』より転載】・・・6/5更新
6月3日にブログ開設4年半で100万アクセスに到達し節目を迎えました。

【『ビックリ!とヤッタネ!』より転載】・・・8/13更新
今年更新数日でアクセス千件超え記事が5回ありました。 グーグルお薦めに掲載されると一見さん読者が一気に増える様で、レコード更新のこの記事は週間4千件に達しました。

【11/14更新】
どうも筆者はブログ村事務局から『要注意ブロガー』としてマークされてる様で、ムラに蔓延るランキング不正問題を揶揄した処、公開可否審議があった様で新着記事公開に時間が掛りました。 事務局が触れて欲しくない問題は書くな!忖度しろ!なのでしょうね(笑)


以上2020年の振り返りでした、皆様どうぞ佳いお年をお迎えください。


ではまた。

2020年を振り返って 前編

年末恒例のレビューです、一昨年は上半期下半期に別け、昨年はオモテ(通常更新)とウラ(ランキング問題)の2部構成でした。 今年はブログ村をお騒がせする様な事もなく、テーマ別の前後編構成にします。

【中山平】
貨物ホーム、2番線待合所、駅舎と街灯、小さな灯りが灯るローカル駅。


1.延伸線建設
まずは本業から、元旦初更新で延伸線建設着手を今年の計に掲げました。 昨年末までにレールメンテ問題解決と基台製作基本設計を完了し、建設着手制約条件が消滅してました。

【『延伸線北基台の製作①』より転載】・・・4/5更新
実際の着工は寒さが一段落した春先から、2x4材と1x4材組み合わせたこの基台足構造思い付いたのが不器用で目が悪くても強度・精度共に十分な基台製作のポイントになりました。

【『延伸線北基台完成』より転載】・・・4/13更新
北基台の出来栄えは大きな自信になり、決めてなかった東基台南基台を一気に製作する方向転換しました。 気分が乗った時の方が進度が早く材料利用効率向上にも好都合でした。

【『起点線路敷設と北基台固定』より転載】・・・4/25更新
延伸線建設決定から3年半、最初のレール敷設は従来線相互乗り入れの両渡線でした、狭い場所で長大素材の基台製作、完成した北基台を固定し他基台製作の物置台に使いました。

【『南台枠再製作と逆襲2連発』より転載】・・・5/8更新
東基台・南基台製作では1x4材反りによる材料追加調達や再製作がありましたが無事完成、全基台連結固定、南基台のみ通り抜けの都合で天板張らない状態で年末を迎えてます。

【『「卓」さん沢山有難う何ちゃって!』より転載】・・・5/10更新
ブログは時に嫌な事も起きますが、孤独で世間から理解され難いレイアウト製作では層倍するメリットがあります。 コレもその好例、どうするか悩んでた背景画について実にタイムリーに京急押入線『卓』さんから情報頂戴し一挙解決、改めてありがとうございました。

【『TOMIX被害報告続々に想う』より転載】・・・8/26更新
背景設置時に気付いた梁の影問題は、テープLEDによる部分照明追加で解決しました。

【『南基台固定と線路敷設』より転載】・・・5/18更新
また延伸線単独2列車運転可能な様に設計変更し、トンネル内スプリングポイント一方通行式列車交換施設の線路敷設にも着手しました。

【『河岸段丘ユニット背景画像の製作』より転載】・・・11/13更新
基台完成後は風景ユニット製作に着手し、最初は北基台東側の河岸段丘ユニット、紅葉シーズンの写真撮影で背景製作し一先ず完成しました。

【『北基台北西ユニットの製作 その10』より転載】・・・9/19更新
次に河岸段丘の反対側雪崩覆い付近のユニット製作に着手しましたが、狭い場所の製作工程の先読み不足で大型ユニット化し長期に渡る工作になりました。 人工林の200本近い樹木製作と植樹は単調で大変でしたが、久し振りに風景製作の楽しさを満喫できました。

【『カーブ鉄橋の設計変更』より転載】・・・10/4更新
延伸線は床だけで何もなかった場所に1年で全基台と北基台背景及び風景ユニット2個が完成し、大きな前進の1年でした。


2.従来線改修
レイアウトに完成なしと良く言われますが、従来線改修も実施しました。

【『機関庫改修完成風景』より転載】・・・2/21更新
昨年末の生野駅ヤード塔改修に続き、年明け一番に機関庫改修を決定してます。 照明改修とピット追加が目的で、暖冬とは言え塗装も接着剤も乾き難い厳冬期工事になりました。

【『従来線の空も明るく』より転載】・・・9/2更新
延伸線北基台に倣い輝度不足の従来線南基台にもテープLED部分照明を追加しました。

【『TOMIX腕木式信号機の切替制御 その2』より転載】・・・10/21更新
TOMIX腕木式信号機動作特性を解析し、延伸線用高信頼性駆動法開発と並行し従来線腕木式信号機の制御法改修を実施しました。 その実験過程でソレノイド断線破損1件が発生し、改めてTOMIXオモチャ設計とユーザー無視の姿勢に腹立たしい思いをさせられました。


3.車両増備
レイアウト=車両を走らせる場所の考え方が一般的ですが、少々変人の筆者は車両=レイアウトのアクセサリーと考えてます、従って新規入線車輛ネタ記事がほとんどありません。

【『KATO 8620予約しました』より転載】・・・3/8更新
そんな中で欲しいと思ってた8620発売予告がありました、KATOでなければ絶対手を出しませんでした。 予備機入れて2両発注とこの時書きましたが、密かな下心がありました。

【『1.1万円のギャンブルKATO8620デフ外し』より転載】・・・9/22更新
8620はオリジナルのデフなしが美しいが持論なので、ウデも視力も顧みずデフ外しに挑戦しました。 金型分割によりランボードが一部欠損する残念な結果でしたが満足してます。

【『KATOのお客様対応に感動!』より転載】・・・9/24更新
そして改造時ミスで起きたロッド外れ修理依頼で想定外の出来事、無償修理の上に送料もKATOが負担してくれました。 KATOの対応に感動しました、TOMIXなら『お客様独自のお考えで実施された改造製品は修理対象外とさせていただきます』と言われそうです。

【『KATO D51一次型ポチッしました』より転載】・・・9/14更新
D51一次型は既に3両在籍で迷いました、馴染みない大型重油タンクも気に入らなかったのですが、改造法を教示いただいた『Manic』さんに背中押される様にポチッしました。

【『KATO D51ナメクジ届きました』より転載】・・・11/27更新
先月末には届き当社D51バリエーションが賑やかになり入手して良かったと思ってます。 『Manic』さんありがとうございました、重油タンクパーツは入線整備業務委託後になりますのでしばらくお待ちください。


ではまた。

ブログ開設5周年 図解鉄道模型入門から①

読者の皆様のお陰で本日拙ブログ開設満5周年を迎えました。

お礼と報告だけでは記事にならないので、筆者が鉄道模型に興味を持ち、楽しむ為の必要知識を学んだ教科書とも言えるTMS山崎喜陽氏の『図解鉄道模型入門』を紹介します。

これを読んだのは中学1-2年生の頃で、その年齢でも何とか理解できる様に書かれた鉄道模型のイロハ、必要最低限知識です。

イの一番はゲージ、「軌間」と「縮尺」です。 車両・ストラクチャ市販品が豊富に揃い、完成品購入、キット組立が99%の現代Nは、知る必要がなく気にする方も少ない様です。 市販品が高価で品揃えが少なく、自作比率が圧倒的に高かった当時は重大問題でした。

1920-1930年代に世界の鉄道模型界に軌間32mmから16.5mmへの小型化の動きが起こり、鉄道模型先進国米英の動きは上表の通りでした。 当時の日本は鉄道模型輸出国で米英型模型を楽しむマニアも存在し、日本型車両をどうするかが問題になりました。


外国型を別にしても、私鉄ファンが16.5mm軌間レールに実車軌間が異なる小田急と京急車両(後に在来線と新幹線)を一緒に走行可能にしないと鉄道模型界発展に支障が出ます。

そこで16.5mm軌間レールを使う日本型車両は、英国OO(ダブルオー)1/76と米国HO 1/87とのバランスから1/80縮尺を山崎喜陽氏が提唱し、メーカー/モデラーの賛同を得たのが日本独自の16番です。 HOは1/87の縮尺規格で軌間16.5mmを意味しません、HO標準軌使用レールが16.5mmの関係に過ぎず、走行車両縮尺が1/87でなければHOとは言えません。

【KATO HPより】
50年前1/80日本型鉄道模型をHOと呼ぶのは『私ド素人です』と告白する様な物でしたが、現在はトップメーカーが率先誤用し誤解を広めてます。 コレ1/87ですか?、16番をHOと呼称する国内コンセンサスを得たのですか、そのハズはありません、機芸出版社を買収した井門氏も苦言を呈してます。


恐らく外国型1/87正規HO車両も生産しており、同じ線路だからHOが解り易くて良いの営業判断だと思われますが、間違いは間違い、メーカーの説明責任放棄の誹りを免れません。

2番目はレール解説、一般的だったのが木製道床レールで筆者は鉄道模型社の半径762mmと610mmのエンドレスを所有してました。 カツミは金属プレス道床レールを、シノハラがレイアウト敷設に適したプラ枕木道床なしレールを販売してました。


当時のレールは金ピカ真鍮製で実感的な洋白製は高価、更にオーバーサイズ感を低減した70番もあり、70番洋白レールの13mmに憧れましたが適わぬ夢でした。

鉄道模型を楽しむには実車を知る以前に模型車両の構造を理解する必要がありました。 完成品購入でもメンテが欠かせず、構造理解してないと分解組立さえできないからです。

蒸機には図の様な横型(棒型)モーターを使い1/30前後の減速比で動輪1軸駆動、ロッドで駆動力伝達する構造でした。 N蒸機構造どうなってるか分解経験がなく知りません。

電機や電車には図の様な縦型モーター使用が一般的でした。 前後台車で車輪絶縁方向逆転させ両極性集電の基本は今と変わりありません。 金属台車/車体でカプラー絶縁しないと連結時ショートが起きたりしました。

電機構造説明イラストはデッキ付きED級の古い車両タイプでしたが、電車イラストは昭和初期木造2扉15m級車の様です。 電機の項で省略されたヘッドライト配線図が掲載されており、ダイオードが使われる前の整流装置としてセレン整流器が登場してます。[続く]


『図解鉄道模型入門』はまだ続きますが、今回はここまでにします。


ではまた。