Nゲージレイアウト国鉄露太本線建設記

運転よりシナリー重視コンセプトで、昭和40年代後半の風景再現を目指しレイアウトを製作中です。映像・画像を交えながら、製作記に加え、随想や旅行記も発信します。2016年9月より延伸線建設に着手しました。

もう一つの御柱祭 綱打ち

5月16日下社里曳き祭が終り、諏訪大社御柱祭が終了しました、次は平成34年に開催されます。 しかし氏子達の御柱はまだ終わっていません、各部落の神社の御柱を建て替える「小宮祭」がこれから始まります。 7月から10月まで毎週、諏訪のどこかで小宮祭があると言われています。 筆者が住む部落では8月下旬に夏祭りと同時開催の予定です。 

部落の神社です、右手前が一の柱で直径40cm、高さ5m強の堂々とした御柱です、6年前に筆者も曳行と建て御柱に参加しました。 歴史や名称は様々ですが、各部落に地域の守り神として神社があり御柱が建てられています。 小宮祭で曳行されるのは1本か2本、どこの部落も少子高齢化・人口減少に悩んでおり、4本曳行は難しくなっています。

御柱があるのは神社とは限りません、道祖神に建てられた例もあります。

こちらは個人宅または一族の守り神でしょうか、1m弱の小さな御柱が建っています。 諏訪大社御柱祭開催年の今年、全ての御柱が建て替えられるでしょう。 5月15日(日)に小宮祭の綱打ちが行われ、約70人の住民が力を合わせ、2本の綱を打ちました。

肖像権もあるので遠景で説明します。 1本目は荒縄8本50mを、重機で固定した綱打ち機で折り返して3組、48本25mを打ち上げて17mの綱を作ります。 蛇口と呼ばれる折り返し部の輪を若者達が作っているところです。 事前勉強会があり今日は実践の場、ベテランは最小限の指示だけで手は出しません、こうして技術が伝承されていきます。 背後に以前紹介した練習用メドが見えています、小宮祭へ向けた練習がまた始まります。

蛇口完成後16本3組に住民が付き、綱元のよりを戻しながら手櫛で形を整えます。 綱長の「よいてーこしょ」に「よいしょ」と掛け声を合わせ綱を打ちます。 もう一本、12本3組17mの綱を打ち上げて午前の作業を終了しました。 昼はカレーと焼肉、6月並みに温かい青空の下、大いに食べ、飲み、そして語り合いました。

午後の作業は飾り付け、公民館玄関に小宮祭まで飾ります。 左が蛇口付の太い綱、右が後から打った細目の綱です。 小宮祭では2本を繋げ、一の柱を部落内で曳行します。

綱の端末です、伝承されてきた手仕事です。 昔は稲ワラ綯いから始めたのでしょう。 高冷な原村では稲ワラ入手が難しく、藤ヅルで曳き綱を作る伝統が今も残っています。 
祭に係わりが深くなるにつれて、『文化の伝承』を強く感じます。


ではまた。

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