もう一つの御柱祭 小宮祭③ 建て御柱
前回の続きです。 午後の曳行に先立ち、2本縦に繋いでいた曳き綱を1本にしました、取り回しを良くする為と、昼休み後は曳き子の数がガクンと減るからです。
正午、まだ夏祭りが行われている広場から再び曳行を開始します。
曳き子の数は1/3ほどですが、力を合わせて曳きます。
広場から小斜面を下って道路へ、下り坂を神社前まで一気に進みます。
神社階段に足場板を敷き、メドを外した御柱を鳥居を潜って境内に曳き上げます。 今度は登りなので「ヨーイテコショ・ヨイサ」の掛け声に合わせ全力で曳きます。
定位置に安置した後「冠落し」を行います、氏子達が斧(「よき」と読みます)で御柱先端に刃を入れる神事です。
諏訪大社御柱祭では古式に則り、斧(よき)と手斧(ちょうな)で冠落しする様ですが、部落御柱はチェーンソウを使います。
建て御柱準備が進み、乗り手の若者が安全確認をしています。 足掛け手掛け安全ベルトを付けています。 先頭の若者は御幣を、二番目の若者は懸垂幕を背負っています。
ワイヤーが巻かれ御柱先端が持ち上がりました。
ワイヤーを巻き取るしゃちの下では、稲ワラでスリップ防止を図りながらワイヤーの張り具合を監視しています。 建て御柱経験豊富なベテラン氏子の役割です。
半分強建ち上がりました、御柱にはワイヤーの他に4本の姿勢制御用綱が取り付けられ、それぞれ氏子数人が担当し、指揮者の指示に従って張力を調整します。 この頃には夏祭も終り、多くの住民がクライマックスを見に集まってきます。
垂直に建ったところで懸垂幕が下ろされます。
先端に御幣が打ち付けられます。
乗り手は一人づつ綱を伝ってレスキュー隊員の要領で地上へ降りてきます。
最後の乗り手は足掛け手掛けを外して落してから、綱を伝って下りてきます。
建て御柱に集まった住民の楽しみがコレ宝投げです、今回の賞品はブランド米でした。
8月22日(月)根固め神事と後片付けが行われ、夕方いつもの静かな姿に戻りました。 新しい御柱がこれから6年間神域を守ります。[この項完]
ではまた。